ローマンセメント | 2008年06月08日 |
---|
山から採れる石灰石は別名炭酸カルシウムといいます。化学式はCaCO3
これを加熱しますと二酸化炭素が分離して酸化カルシウム(生石灰)CaOになります。
CaCO3⇒加熱⇒CaO+CO2
酸化カルシウム(生石灰)に水を加えると水酸化カルシウム(消石灰)になります。
CaO+H2O=Ca(OH)2
原始時代の人間が石灰石CaCO3の上で焚き火をしたところ、石が割れて生石灰CaOになった。そこに雨H2Oが降ってきて化学反応を起こして消石灰Ca(OH)2となり固まった。これが石灰系セメント誕生のストーリーですね。消石灰に粘りを出すために海藻を使用した糊を加えたのが漆喰です。ローマ時代からフレスコ画の下地として使用されています。古代ローマ人は石灰石に火山灰を加えて漆喰よりも耐候性、強度にすぐれたローマンセメントを発明しました。火山灰の成分はシリカSiO2、アルミナAl2O3などです。今、広く普及しているポルトランドセメントも石灰石にシリカ、アルミナ、鉄などが含まれています。ガーデンクリートは火山が生んだセラミック、軽石に石灰石ベースの凝固材を加えたものでローマンセメントに似ていますね?ローマ帝国はローマンセメントを手に入れた事で帝国の版図を広げる事が出来たとか?現代のローマンセメント"ガーデンクリートを世に広めることで都市の保水性を高めてゆきたいと思います。