Pozzuoli | 2009年03月29日 |
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イタリアのナポリの西にポゾリPozzuoliという海辺の町があります。今から2000年ほど前にヴェスヴィオ火山の噴火で噴出した火山灰がこの町にも降り注ぎました。古代ローマ人の素晴らしいところは、この火山灰(Pozzolana)を石灰(水酸化カルシウム)に混ぜると、石灰の強度が増すことを発見して利用した事です。ローマンセメントの誕生ですね。火山灰に含まれるシリカとアルミナが水酸化カルシウムと反応する現象を、この町の名前にちなんでポゾラン反応と呼びます。シリカ(SiO2)やアルミナ(Al2O2)が水酸化カルシウムCa(OH)2と反応してカルシウムシリケート水和物を生成する化学反応です。ガーデンクリートに使用する軽石にもシリカやアルミナがたっぷりと含まれていています。ガーデンクリートは天然素材の化学反応を利用して強度を増す、自然法則の理にかなった製品です。
ポンペイの遺跡から見たヴェスヴィオ火山 (写真引用Wikipedia)神宮のクスノキ | 2009年03月22日 |
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久しぶりに神宮の森を散歩しました。今の季節、外苑のイチョウ並木や表参道のケヤキ並木はまだ落葉中ですが、神宮の森はクスノキなどの常緑落葉樹が緑を保っています。クスノキ(楠)は字を見ての通り南の木です。遠い昔、南の国から渡って来たんでしょうね。太い幹がずっしりと伸びて葉がこんもりと茂り、見ていて清々しい木です。この時期、神宮の森は花粉の心配をせずに心地よく木々の香りを楽しむことが出来て気分も爽快です。
舞台の準備が整いました! | 2009年03月15日 |
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神奈川県伊勢原市にあります工場屋上のガーデンクリートの施工がようやく終了しました。2月中旬から始まった作業でしたが季節が冬から春に移り行く中、気候のせめぎ合いが続き屋上の施工にはちょっとつらい天候が続きましたが、改めて日本が豊かな雨の恵みに満たされた風土であることを実感しました。
植物を育てる緑化基盤としてのガーデンクリートの準備が整いました。次はいよいよ主役の芝生の登場です。春の訪れとともに植物を育てるのに最適な季節がやってきました。
春を迎えたCantinaチャペルの芝生 | 2009年03月12日 |
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神奈川県逗子市にありますCantinaのチャペルの芝生も無事に冬を越して春を迎えました。レストランの皆さんの気配りでオーバーシードした西洋芝が元気に育っています。
水はけのよいガーデンクリートの上で芝生を育てるには、芝生への気配り(水やりや芝刈り等)を持続させることが大事ですね。
(3月11日撮影)
建物を冷やし芝生を育てます | 2009年03月08日 |
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神奈川県伊勢原市にある工場の屋上でガーデンクリートを施工させていただいています。屋上から建物に伝わる直射熱を抑えるには建物を水で冷やすのが一番です。ガーデンクリートの保水性が屋上を冷やします。そしてガーデンクリートの耐候性が直射日光にさらされる過酷な建物の屋上を保護します。さらにガーデンクリートの保水性と通気性が芝生を育てる緑化基盤の役割を果たします。 ヒートアイランド対策に:
ガーデンクリート,アスファルト、コンクリート、の温度変化グラフをご覧ください。10時から24時までの温度変化の様子です。夜になると、外気温、ガーデンクリート、アスファルト、コンクリートもほぼ同じ温度(28度前後)まで下がります。そして真昼になると外気温度は40度前後に、直射日光を受けるアスファルト、コンクリートの表面温度は60度前後まで上昇します。それに対して保水されたガーデンクリートの表面温度は45度前後、裏面温度は30度前後を維持します。なぜ保水されたガーデンクリートの温度がアスファルトやコンクリートよりも低いかといいますと、ガーデンクリートに保水された水が気化するときに表面から約540カロリー/gの熱を奪うからです。ガーデンクリートは気化熱という自然エネルギーの働きを利用して建物を外気温よりも低く保ちます。
森の主役交代! | 2009年03月01日 |
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この50年の間に日本の森の主役は広葉樹林から針葉樹林に交代したようです。1960年に1,394万ヘクタールあった広葉樹林は2000年には1,108万ヘクタールに減少しました。一方の針葉樹林は936万ヘクターであったのが2000年には1,259万ヘクタールに増加しました。この間、天然林としての広葉樹林も針葉樹林も減少しましたが、針葉樹の人工林(人間の手による植林)が585万ヘクタールから1,012万ヘクタールと倍増したのが大きな要因です。そして広葉樹林と針葉樹林を合わせた面積は2,330万ヘクタールから2,366万ヘクタールとわずかながら増えています。(理科年表参考)この数字から二つのことが読み取れます。そのひとつは、今の季節になると猛威をふるうスギ花粉の大発生です。そしてもう一つのストーリーはわれわれ日本人が消費する目的で植林してきた針葉樹林がうまく活用されることなく、南洋(特にフィリピン、マレーシア、インドネシア)から大量の木材を切り出して日本国内で消費し続けたことでしょうね。おかげでフィリピン、ボルネオの森はかなり消失されました。50年の間に日本の国土の森が消失されることなく、わずかながら増えているこの数値を見て、フィリピンやインドネシア、マレーシアの人はどう思うことでしょうか?
シンガポールの植物園で見かけたカポックの木です。未来に残すべき自然環境遺産ですね。