森の主役交代! | 2009年03月01日 |
---|
この50年の間に日本の森の主役は広葉樹林から針葉樹林に交代したようです。1960年に1,394万ヘクタールあった広葉樹林は2000年には1,108万ヘクタールに減少しました。一方の針葉樹林は936万ヘクターであったのが2000年には1,259万ヘクタールに増加しました。この間、天然林としての広葉樹林も針葉樹林も減少しましたが、針葉樹の人工林(人間の手による植林)が585万ヘクタールから1,012万ヘクタールと倍増したのが大きな要因です。そして広葉樹林と針葉樹林を合わせた面積は2,330万ヘクタールから2,366万ヘクタールとわずかながら増えています。(理科年表参考)この数字から二つのことが読み取れます。そのひとつは、今の季節になると猛威をふるうスギ花粉の大発生です。そしてもう一つのストーリーはわれわれ日本人が消費する目的で植林してきた針葉樹林がうまく活用されることなく、南洋(特にフィリピン、マレーシア、インドネシア)から大量の木材を切り出して日本国内で消費し続けたことでしょうね。おかげでフィリピン、ボルネオの森はかなり消失されました。50年の間に日本の国土の森が消失されることなく、わずかながら増えているこの数値を見て、フィリピンやインドネシア、マレーシアの人はどう思うことでしょうか?
シンガポールの植物園で見かけたカポックの木です。未来に残すべき自然環境遺産ですね。