三佐和ブログ


国立公園 2009年08月16日

先週のブログでお話しました地熱発電は、火山国日本の地の利を活かせる有望な代替エネルギーです。その仕組みは、地下数キロの深さにあるマグマだまりの熱エネルギーから発せられた蒸気を使ってタービンを回し発電するもので、日本のいたるところで発電所を作ることが出来るそうです。そして、この地熱エネルギーを活用できる土地の80%が国立公園や温泉地にあるそうです。                             (本当のエネルギー問題 池田清彦著 KKベストセラーズ)

 

IMG_0003.jpg 地熱エネルギーが普及するには、国立公園の自然保護法や国有林(農水省管理)等の様々な法の網と折り合いをつけなければなりません。合理的な見方に立てば、これから海外からの石油エネルギーの調達に限界があるのであれば、日本国内で調達できる地熱エネルギーを有効に活用すべきだという結論が引き出されます。一方、博愛的な見方に立つと自然は保護しなければならないという意見になるでしょう。そこに木材としての利用や、温泉を観光資源として利用しようという人間の思惑が絡み合って、地熱エネルギーの普及に重たい網がかかっているようです。                                                                                                                                                                                                                                                 

          浄土平 磐梯朝日国立公園                                                                                                                                                                                                                          

IMG_0004.jpg 

美しい日本の自然は地球からの贈り物です。これを次の世代に引き継いでゆくのが我々の役目であることは間違いありませんが  先のブログで日本の森林面積は、この50年の間に数字上は増えていることを紹介しました。日本国内で使用されることを目的に植林された木材(針葉樹)が使われることなく、ある時期から海外から木材が輸入されるようになり国産の木材の需要は落ち、森林は放置され日本の森は荒れました。人の国の自然を奪いながら、自国の環境を守る事は出来ません。自然の中で生きる人々は、自分たちの暮らしに必要なだけのエネルギーを自然から摂取して生きてきました。 昨今よく聞かれる「地産・池消」(地域生産・地域消費)につながる生活習慣です。                                                                                                      弥六沼から見た磐梯山               

                                                                                                                                                                    

IMG_0002.jpg 

森は水力、地熱等、資源の宝庫です。次世代の日本人のエネルギー資源を確保するためにも、森を丁寧に手入れして、つまらぬ利権に縛られたり、新たに利権を生むことなく、きめ細かく活用することが必要ではないでしょうか?何度も繰り返しますが、石油エネルギーに先が見え、地球規模で人口が増加している中、海外を当てにしたエネルギー、食料の調達は厳しさを増すでしょう。まだ日本に活力があるうちに、エネルギーや食料の自給できる社会システムの構築を目指し英知を結集してゆかなければ! 

                                            五色沼 磐梯高原

 

IMG_0001.jpg                                        

 


TOP