三佐和ブログ


都市を緑化する目的は? 2010年01月24日

1月23日に配信されたYahoo newsによると、都市の芝生緑化が地球温暖化を加速するという記事が載っていました。記事の内容を整理すると芝生が吸収するCo2の量よりも、芝生を手入れするための芝刈り機の燃料に含まれるCo2の排出量や、芝生に撒く肥料に含まれているN2O(一酸化二窒素)の排出量が多いので、温暖化効果が高まるというストーリーです。しかし以前のブログでも述べましたが、都市の温暖化の原因は別の所にあるのではないかと思います。(都市の温暖化と地球の温暖化)

                                                              明治神宮外苑の新緑(東京都新宿区)

IMG_0024.jpg植物はCo2を吸収するだけでなく、その成長の段階で呼吸を通してCo2を体外に吐き出します。(光合成と芝生の呼吸参照)また枯れた植物が燃えるときもCo2は排出されますし、バクテリアによる無機物への分解を通してもCo2は大気に排出されます。そもそも植物を育てることでCo2が削減されるという考え方が間違っていますね。                                                                                 

 

                  権田原坂の新緑(東京都港区)

 

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都市を緑化する目的は、コンクリートやアスファルトに覆われた空間に自然の潤いを取り戻し、保水性を高めることだと思います。緑の空間が増えることで雨水は植物の葉や、植物を支える土などの緑化基盤に保水されます。そして保水された水は葉を通して大気中に蒸散されるのです。     元赤坂迎賓館前の新緑(東京都港区)

 

IMG_0022.jpg ガーデンクリートもコンクリートやアスファルトに覆われた都市で、自然を支える緑化基盤として保水性を高めることで、都市環境の問題であるヒートアイランド現象やドライアイランド現象の低減に役立てたいと思います。        

 

N邸駐車場ガーデンクリート舗装 2010年01月17日

 静岡県掛川市にありますN様のご自宅の駐車場を透水性コンクリート・ガーデンクリートで舗装させていただきました。ガーデンクリート専用固化材をお届けし、地元の砂利を使用して透水性コンクリートを作り舗装しました。1月16日施工

IMG_5063.JPG  今回は天竜川で採れた天然砂利を使用しました。天竜川の砂利は粒がそろい粒形も丸く、透水性コンクリートを作るのにとてもよい砂利です。四季を通して雨に恵まれた日本の自然は、全国各地に無数の河川を張り巡らせています。そして河川は天然砂利を作り出します。佐久市五稜郭公園の透水性コンクリート舗装では、千曲川の良質な天然砂利を使用しました。

                                                                                                            IMG_5096.JPG    

IMG_5099.JPG 日本各地で採れる天然砂利と専用固化材を混ぜ合わせることで、オリジナルの透水性コンクリートを作ることができます。皆さんの周りで手に入る天然砂利と組み合わせてオリジナルの透水性コンクリートを作りませんか!砂利を少量お送りいただければ、配合比など検討させていただきます。 お問い合わせ

 

 

 

地球の歳差運動 2010年01月10日

以前,ブログで天女や鳳凰が長い時間をかけて天から地上に舞い降りてきて、再び長い時間をかけて天に昇る話を紹介しました(億劫)。仏教やHinduに伝わる神話です。この正月休みにある本を読んでいたところ、これと似たような話が古代エジプトにも伝わっていました。「創世の守護神」(小学館文庫)エジプトでは不死鳥フェニックスが火の中からよみがえり天に昇り、長い年月をかけて再び地球に回帰するストーリーです。

                                        Quwwat-ul-Islam Masjid(破壊したHindu寺院の石材を利用したインド最初のイスラム寺院です。)New Delhi  India       

P3090003_edited.JPG神話として伝わってきたこのような自然現象を科学的に表現すると,地球の歳差運動という言葉になります。歳差運動は、地球の自転軸がコマの首振り運動のように回転するために、春分点・秋分点が、長い年月をかけて、黄道に沿って少しずつ西に向かって移動する現象です。この歳差運動の影響で地球から見て、黄道上にある12の星座がおよそ26000年かけて、黄道を一回りして来るように見えます。現代の地球では、春分の日の夜明けに太陽が昇る方角は魚座から水がめ座にかけてのあたりですが、13000年前の春分の日に太陽が昇る場所はおとめ座から獅子座にかけてのあたりでした。

                                                            ライオン像 香港上海銀行 香港本店   Hong Kong                                                                                        

IMG_0847.JPG黄道は天の赤道に対して約23.4度傾斜していています。今からおよそ13000年ほど前の春分の日、獅子座周辺の方角から太陽は昇りました。この時、黄道と天の赤道が接する春分点に獅子座の周辺はありました。それからおよそ6500年ほど前の春分の朝、太陽の昇る方角は雄牛座周辺に移りました。その時獅子座は夏至点にありました。さらに6500年ほど経過した現代、春分の朝、魚座から水がめ座にかけてのあたりに太陽が昇り、獅子座は再び天の赤道(秋分点)に接近してきました。

                                                                                                                                                                 富の象徴 ゼブ牛   Madagascar

 

 

M11-マダガスカルの富 ゼブ牛_edited.jpg 地球の歳差運動は様々な要因が絡み合っていて理解するのが難しいのですが、獅子座は約13000年かけて西に向かって黄道を回ってきました。これから数百年後に、獅子座はおとめ座に変わり秋分点に入ります。そしてさらに約13000年かけて、獅子座は冬至点を経て再び春分点に向けて天を駆け巡ります。地球の自転軸が揺れ動くことが原因で、天空の無数の星々が法則性を持って動いているように見える現象を、古代の人々は天女や鳳凰、不死鳥が地上に舞い降り、再び舞い上がる姿に喩えたのでしょうね。

                                                          Raffles Hotel  Singapore                             

PICT0155_edited.JPG                         

 

 


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