三佐和ブログ


芝生を育てる光と風と水と砂 2010年08月29日

茨城県立カシマサッカースタジアムへ行ってきました。グラウンドの芝生の維持管理業務をなさっているIGM Co.,Ltdの鈴木社長さんに,スタジアムでの芝生のメインテナンスについていろいろなお話をお聞かせいただき有意義な一日を過ごしました。

 

IMG_6921.JPGカシマサッカースタジアムでは約10,000㎡の広大なピッチが、西洋芝で維持管理されています。散水はJリーグ公式戦スタジアムとしては国内で初めてフィールド内に散水設備としてスプリンクラーを設置しました。またグラウンドに太陽光が最大限取り入れられるように、南面の屋根膜には透明のポリカーボネイト板を採用しています。さらに四方をスタンドで取り囲まれたグラウンドに風が流れるような工夫もされており、一年を通して美しい芝生の緑を保つプロの技に感動しました。

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茨城県の鹿島は良質の鹿島砂の産地です。芝生を育てる基盤には水はけの良さが求められます。カシマサッカースタジアムの西洋芝も水はけのよい砂で育てられています。鈴木社長のお話をうかがいながら、水はけのよいガーデンクリートの上に西洋芝のソッドを載せて芝生を育てる方法が間違っていないことを改めて感じました。

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当社ではIGM社とローヤルターフカンパニーさんのご協力を得て、カシマサッカースタジアムのナーセリーで生育されている良質なケンタッキーブルーグラスのソッドを、宅配便で皆様のお手元に届けるサービスを開始いたします。プロのサッカーフィールドの芝生をご自宅でもお楽しみください。お問い合わせはこちらまで

 

厳しい環境・穏やかな環境 2010年08月22日

今年の夏は、町屋のホテルの屋上のガーデンクリートの上で面白い現象が起こっています。ここではスプリンクラーで芝生を育てるグリーンルーフとスプリンクラーなしに植物を育てるブラウンルーフがあります。昨年の夏はブラウンルーフもスプリンクラーで灌水していたのですが、今年は植物にはかわいそうですが春先から灌水をやめて、あえて厳しい環境にしました。 (灌水なしの真夏のブラウンルーフで育つ本当にタフな植物たちです。)

   IMG_6886.JPG皆さんもご存じのように今年の夏は、東京も猛暑で雨が降らない日が続いています。その中で朝晩スプリンクラーで灌水しているグリーンルーフでは、ガーデンクリートの上で植物が元気に育っていますが、そこにブラウンルーフで育てているバミューダグラスや、様々な植物が越境して繁殖を始めたようです。今年はブラウンルーフの灌水がストップしたので、植物も厳しい環境から逃げ出して、常に水分を吸収できるグリーンルーフの穏やかな環境に避難してきたのかもしれません。

 

IMG_6899.JPGその昔、海に囲まれて雨水と自然に恵まれた蓬莱の国に、気候変動による厳しい環境の変化を逃れて、大陸から多くの人々が渡って来たようです。植物も人間と同じように厳しい自然環境を逃れ、穏やかな環境を目指して移動するのかもしれませんね。                                              8月17日撮影

西洋芝混合種<年中無休>1kg袋登場! 2010年08月18日

ご好評をいただいています、西洋芝混合種<年中無休>の1kg袋が登場しました。価格は4200円/袋で従来の300g入りの小袋よりも20%ほどお得です。1kg/袋で約20㎡の面積をカバーします。アメリカの代表的な芝生の種の品質基準であるオレゴン基準をクリアしたケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの種がブレンドされています。アメリカの大リーグのベースボールスタジアムや日本のJリーグのサッカースタジアムでも使用されているプロ仕様の品質の種をお試しください。

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一年を通して芝生の緑を保つには、常に芝生の種をまき続けることが秘訣ですとグリーンキーパーさんも言っています。今年の夏は芝生も猛暑の中で暑さと戦っています。これから秋にかけて夏バテで弱った芝生に、年中無休をまいて美しい緑をキープしてください。ご注文はこちらまで

インターネット・アウターネット? 2010年08月15日

Windows95の登場以来、インターネットには大変お世話になってきました。インターネットを通して必要な情報を瞬時に入手することが出来ますし、様々な人と情報を交換することも出来ます。最近ではSkype等のビデオ電話を通して、きめ細かな情報交換も手軽にできるようになりました。

 

IMG_6833.JPG 今から140年ほど前の19世紀の印象派の芸術家たちは、屋外に広がる自然の光の動き、変化をいかに表現するかに夢中でした。そしてその光の変化や動きを、絵画や音楽で表現することに成功したようです。コンピュータの中に構築された世界を仮想世界(仮想現実・バーチャルリアリティ)と呼びます。コンピュータ・インターネットが作り出すバーチャルな空間も素晴らしいですが、インターネットから外(アウターネット?)に目を向けて、自然の中を移りゆく光の変化を実感するのも楽しいですね。 

  IMG_6834.JPG新宿御苑の北隣り、新宿門から大木戸門にかけての散策路には玉川上水が復元されて流れています。江戸時代、ここ四ツ谷大木戸水門から上水は地下に潜り、江戸の町を水のネットで結んでいました。

落ち葉や間伐材の再利用 2010年08月08日

先週のブログで、落ち葉や芝生を集めて何処かに持って行くところまでお話ししましたが、その先はどうしたらよいでしょうか。燃やしてしまうか、有機コンポストとして再利用するか?剪定した間伐材は、チップ材、住宅用木材、プランターとしての再利用等その用途は様々です。< 高所作業車を使用した木の剪定作業風景です。木登り名人のなせる業ですね。新宿区立花園公園8月4日>

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長野県のパートナーキクイチ社では、小学校の給食などから出る残飯や生ごみを、学校に持ち込んだ特製の生ごみ処理機に入れて微生物(土壌菌)の働きで分解・発酵させます。それを定期的にメイン工場に持ち込んで、さらに熟成させ軽量土壌とブレンドして培養土にして販売しています。落ち葉や芝生もこのようなリサイクルシステムで集めて加工して、有機コンポストにして土に混ぜることで地力の増進を図ることができますね。都内でも、落ち葉を有機コンポストにして欲しい人に無償提供している公園があるようです。

 

 

IMG_6788.JPG間伐材の再利用については、大坂のパートナーR&G社が取り組んでいるペットボトルキャップなど石油製品の再利用にヒントがありそうです。(水と石油)いずれは間伐材の再利用にもチャレンジしてみたいですね。

IMG_6814.JPG高木も枝が剪定されてずいぶんとサッパリしました。やはりプロの技は素晴らしい!ところで剪定された枝や葉はどこへ行くのでしょうか?  

ブミコンの透水・保水性能 2010年08月05日

長野県のパートナー企業㈱キクイチさんのブログサイト信州「キクイチ」エコブログで、ブミコンの透水性能がビデオムービーで紹介されていますのでご覧下さい。。ブミコンの透水速度はアスファルトの透水性舗装の10倍以上、空隙率は25%です。空隙率が30%のガーデンクリートと組み合わせて使用すると1時間当たり70mmの雨水を保水出きます。雨水をブミコン・ガーデンクリートに保水させた後、排水溝に徐々に流してゆくことで突然のゲリラ豪雨もかなりの地域で解消されることでしょうね。(ゲリラ豪雨/雷雨対策に 参照)                                  ブミコン舗装前の浅草寺様境内

 

IMG_0091.JPG                       ブミコン舗装後の境内

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木の葉の価値 2010年08月01日

コンクリートの建物やアスファルトに囲まれた都市で芝生を育てるには、ヒトの手による芝刈りと水やりが必要です。同様に街路樹をメインテナンスするには落ち葉の処理や枝の剪定など、手間暇のかかる作業の連続です。都市を緑化するということは、人間が植物と共棲して行くことですね。動くことが出来ない植物の葉を掃除したり、枝を剪定したりする作業はヒトに課せられた役割です。

 

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都市の緑を増やして行くにつれて、ヒトによる植物のメインテナンス作業も増えます。この課題にどのように対処したらよいでしょうか?公園や街路樹など公共の資産は、自治体に委託された業者さんが定期的にメインテナンスを行います。これから街路樹を増やして行けば、公共事業として植物のメインテナンスの仕事も増えて、雇用の創出にもつながるのではないかと思います。

 

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しかし、これから都市の緑化をさらに進めてゆく中で、植物のメインテナンス作業は専門の業者さんだけで対応できるのでしょうか?学校の校庭緑化が推進されていますが、芝生のメンテナンスは地元の方々の協力がないと続きません。また商業地区や住宅地の緑化が進んだ場合、自分の家や建物の周りの落ち葉の処理は誰がするのでしょうか?植物が生きる限りメインテナンスは10年、20年と継続する作業です。学校周辺の皆さんや住宅地、商業地区の皆さんの善意のボランテアで、いつまでも続くような作業ではありません。

 

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ヒトが芝刈りや落ち葉拾いをする作業に価値を見出すことができれば、それは仕事として継続してゆくのではないでしょうか?私は芝刈りをして集めた芝生を見ていて、これが食べることができないかなといつも考えます。西洋芝を刈り取ると細い芝生の緑が美しく、おひたしにでもできそうですが無理のようですね。キツネやタヌキであれば、木の葉をお金に変えてしまうことができますが、ここにヒントがあるような気がします。

 

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例えば街の落ち葉や校庭で刈った芝生をビニール袋に入れて、自治体のどこかの部署にもって行きポイントに換算してもらい、そのポイント数で自治体に収める税金をを引いてもらうとか、子供の給食費に充ててもらうとか、いろいろな方法が考えられます。落ち葉が価値をもつようになれば、街を歩いていてヒトはそれを拾うのではないでしょうか?そのようになれば、都市の緑化もより一層広がるような気がします!


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