三佐和ブログ


砂漠の緑化から都市の緑化へ 2010年10月24日

ガーデンクリートを緑化基盤とした灌水システムを作り上げて来ましたが、そこにはイスラエルの灌水技術が様々な場所で生かされています。イスラエルの砂漠緑化の技術と、ガーデンクリートの緑化基盤が組み合わさって都市の緑化が始まりました。イスラエルの砂漠緑化の歴史がどこまでさかのぼるか定かではありませんが、第二次大戦後に海外から多くのイスラエルの人々が約束の地に入植して、広大な砂漠を緑化して来た技術と経験が今、世界中で生かされています。 

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「物語イスラエルの歴史 アブラハムから中東戦争へ」高橋正男著(中公新書)を読みました。旧約聖書に描かれている物語から、現代に至るまでのイスラエルの人々の4000年に及ぶ壮大な興亡史です。もともとイスラエル人とアラブ人は、それほど対立することもなく暮らしていたようですが、その後にヨーロッパで勃興した西洋文明に翻弄された末に、お互いが対立する今の関係に追いやられてしまいました。 荒れ果てた砂漠を緑豊かな土地に変えてゆくには、人々の独立心にあふれた気概とともに、自然現象を分析して、そこに緑が育つ技術を生みだす出す英知が必要です。砂漠に入植したイスラエルの人々の現場で培われてきた英知と技術の結晶が、都市の緑化に生かされています。   緑化が進むイスラエルの砂漠   (写真引用 Wikipedia)

Beit_Guvrin.jpg友人のNさんに、母校の創立者である福沢諭吉翁の生き様を描いた国を支えて国に頼らす」という本を教えていただきました。私がお世話になった学校の創立者ウイリアムズ主教のモットーはPro Deo et Patoria(神と国とのために)ですが、ここて言う神とは宇宙・地球を動かす自然法則、そして国とは人間を含めた地球に生存する生物の生態系を現わす言葉ではないかと私は思います。この二人の生き様に、江戸から明治の時代を生きた人間の気概を感じますが、それと同時にイスラエルの人々の生き方にも、この言葉に通じるものを感じます。

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IMG_7406.JPG中央区明石町には、先の二人を記念するモニュメントが道を一つ隔てて並んでいます。私たちも江戸から明治の時代を駆け抜けた人々の気概と、イスラエルの人々の粘り強いたくましさを学びたいものです。 参考ブログ: 坂の上の網 黒船効果 天災と人災

 

 


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