熱帯の人口増加と都市化 | 2010年12月26日 |
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Tropical Urban Heat Islandというレポートを読んでいます。(Nyuk Hien Wong. Yu Chen)19世紀初頭、世界人口の3%が都市に住んでいました。20世紀に入り世界の都市人口は増え始め、この1世紀の間に世界の都市人口は14%から47%に増加し、このまま推移すると2030年には50億人が都市生活を送る見込みです。21世紀を迎えて地球上のおよそ半数の人口が都市に集中してきました。 (Arab street Singapore)
一方、この50年の間に熱帯(北回帰線から南回帰線の間の地帯)の都市人口も著しく増加しました。1950年の熱帯アジア(南アジア、東南アジア)の都市人口は約1億人、熱帯アメリカ(中央アメリカ、南アメリカ)が約8千万人、熱帯アフリカ(西アフリカ、中央アフリカ、東アフリカ)が約5千万人で合計が約2億3千万人でした。それが2010年には熱帯アジアが約9億人、熱帯アメリカが約5億人、熱帯アフリカが約3億人で合計約17億人になりました。このまま推移すると2030年には熱帯アジアが14億人、熱帯アメリカと熱帯アフリカがそれぞれ6億人で合計26億人の都市人口が見込まれるようです。 世界の都市人口のおよそ半分が熱帯に集まって来るようですね。 (アンタナナリボ マダガスカル)
これまでは北回帰線以北の温帯が人類の活動の中心でしたが、これからは多くの人類が熱帯の都市を中心に活動する時代を迎えようとしています。