1981年12月31日、大晦日の午後11時30分、シンガポールは時刻を1982年1月1日午前0時0分に変更しました。その時私は時計の針を30分進めた事を覚えています。隣国のマレーシアが、ボルネオにある東マレーシアとマレー半島にある西マレーシアの時刻を東マレーシアに合わせた事が理由のようでしたが、それ以来およそ30年、この時間が続いています。
シンガポールでは朝の7時ごろでも外はほの暗いのですが、夕方は7時を過ぎても明るくスポーツや散歩を楽しむことが出来ます。涼しいうちに仕事を始めてアフターファイブをゆっくり過ごすサマータイムは熱帯の環境に最適です。それが1年中続きます。ヨーロッパなど地球の極に近い地域で行われているサマータイムは夏の間だけの時間変更ですが、赤道を中心に南北回帰線に挟まれた熱帯では、夏と冬の日の出、日の入りの時間差が極地に近い国ほどではなく、時間を早めて戻さなくても生活にあまり影響がないのかもしれませんね?
今年の夏,日本では消費電力を抑えるためにサマータイムを実施してはという意見もありますが、具体的にはならないようです。それでも暑い夏はすぐそこまでやってきています。そこでサマータイムを実施しなくてもサマータイムを楽しむ方法をご提案いたします。私の好きな場所の一つである新宿御苑の開園時間は午前9時~午後4時30分ですが、これを夏至の6月22日から秋分の日の9月23日までの3ヶ月間、午前7時~午後7時にするのはいかがでしょうか?今年の夏、国民は暑い中で節電を求められています。それならば全国の公共の施設、特に有料の公園の開園時間を早め、終了時間を遅らせて、国民が涼しく過ごせる場所を提供してもらいたいですね。新宿御苑と同じように私が好きな場所の一つである
シンガポール植物園は毎日午前5時~午前0時まで開園されています。しかも入園料は無料です。
先週のブログで津波を想定した防波堤が流されたのに対して、津波を想定した避難訓練の繰り返しで、高台まで逃れ人命が助かったというお話を紹介しました。この二つの事例は今後、被災された地域の復興に向けてヒントを与えてくれる話です。
これから被災地が復興してゆくには、被災地が直面している問題を解決するハードとソフトを提供する事が大事です。ハードも、単に西洋で役立っているからから日本に持ってくるというような一昔前の発想ではなく、被災地が必要としているものは何か見極め、被災地の風土に合ったハードやソフトを構築してゆくことですね。冒頭の例のように、津波を防ぐ防波堤というハードも大事ですが、人間がいかにして津波から逃げるかというソフトを築き上げることも大事です。自然と対峙するのではなく、自然と対話しながら行動する柔軟な現場力を重視する社会を築きたいものです。
平成の時代を迎え日本各地では多くのコンサートホールが新設されました。新しいホールでは素晴らしい音響の中でゆったりと音楽が楽しめるのはありがたいのですが、ある違和感も感じます。それは豪華なパイプオルガンを備えた施設が増えたことですね。パイプオルガンは宗教音楽にはつきものの楽器です。ヨーロッパでは各地の教会に素晴らしいパイプオルガンが備わっているようですね。キリスト教の儀式の中でパイプオルガンの果たす役割は重要で、今でも多くの人々の生活と密着して活用されているようです。以前、私はブログで「風力発電はヨーロッパの風土が作り上げた発電システムです。」と述べました。ホーム&アウェイパイプオルガンもヨーロッパの風土と文化が作り上げた楽器です。 私もパイプオルガンのスケールの大きな響きは大好きです。しかし日ごろコンサートホールで楽しむ音楽のスコアでパイプオルガンが活躍する場面はそれほど多くはないのです。一方、本来であれば パイプオルガンが活躍すべきき礼拝などの現場で、質素なオルガンが頑張っているのが日本の現状です。
今回の地震、津波、原子力発電所の破壊で日本は大きな被害をこうむりました。ここから立ち上がるには、もう無駄な箱モノに資力を分配するゆとりはありません。そして世界中で始まっているエネルギー争奪戦の中で日本が生き残るには、石油や原子力が利用できるうちに自然と向き合いながら、人間の小さなエゴを克服して日本の風土に最も適したエネルギーを見つけ活用して行かなければ!写真は上からザルツブルグ大聖堂のドームとパイプオルガン アウグスティーナ教会 ウィーン オーストリア 関連ブログ:
黒船効果 天災と人災 国立公園
テレビを見ていて津波でわかった今の日本の実力と、これからの国造りの方向を示す二つの象徴的なニュースが報道されていました。ひとつは、東大の地震学の先生が被災されたある海辺の町を調べたところ昭和30年代に作られた防波堤がしっかり残り、近くにある昭和50年代に作られた防波堤が流されていたというニュースです。浅草寺様の御本堂をはじめ、昭和30年代の戦後復興期に作られた構造物の品質の良さと、その仕事に取り組んだ人々の技に改めて敬意を表すとともに、流された堤防を作ったその後の建築・土木技術の推移に疑問を感じました。
もう一つは、釜石市ではなかったかと思いますが、ある中学校の津波を想定した教育です。先生が津波に対して日ごろから生徒たちに、1.想定を信じるな、2.ベストを尽くして逃げろ、3.自らが率先して逃げることで周囲に人への警鐘となれ、というような内容の避難訓練を繰り返えし行なっていたようです。ハザードマップでは津波の想定外にあったその中学校にも津波は襲いかかりましたが、その前に中学生たちは自主的に訓練通り高台に全力で逃げ始め、それを見て小学生や町の人々も高台に逃れて助かったという話です。
「激変する核エネルギー環境」池田 清彦著KKベストセラーズを読みました。冒頭、池田先生が原子力発電にたいして日本を支配してきた絶対賛成と絶対反対いう対立に対して、「絶対賛成とか絶対反対とかは政治もしくは宗教であって科学ではない。そのことに思い至ればもう少し何とかなったのではないかと思うが、福島第一原発に対してはもはや手遅れだ。」と述べていらっしゃいます。破壊された原子力発電所の周辺の方々の事を思うと、原子力発電に対して絶対賛成、絶対反対の対立で硬直した状況を作り問題を隠したり先送りにしてきた当事者たちはもちろん反省と対処をする責務がありますが、何もできなかった国民の一人として、これから何かしなければと思います。
本の中で池田先生がおっしゃっていますが、エネルギー問題は人口問題です。いま地球上には68億人の人間が生活していますが、さらに人口は増え続けています。これから先、石油資源に限界が見えた中で、地球規模での資源の激しい争奪戦がすでに始まっています。世界が大きく変動している中、日本国内で様々な問題に対して絶対賛成、絶対反対といった不毛の議論をする暇はありません。一方、今回の災害で、東北をはじめとする日本の若者たちの様々な行動に未来に対する希望を感じました。これからは一人の国民として次の時代を担う若者たちが活躍できる社会の仕組を作る協力をして行こう思います。
5月4日は「みどりの日」。事務所の近所の新宿御苑も入場料無料で開放されて、さわやかな朝の散歩を楽しみました。
なぜ多くの植物は緑色に見えるのでしょうか?その理由は植物の葉を構成している葉緑素クロロフィルにあるようです。クロロフィルは植物が
光合成で光エネルギーを効率よく吸収して化学エネルギーへと変換する、光アンテナとしての役割をもつそうです。(
Wikipediaクロロフィルより転記) この時に赤と青の光がエネルギーとして吸収され利用されます。それ以外の光は葉から反射するのですが、この光がヒトの目には緑色に見えるようです。
英語で植物のことをplantと呼びます。別の意味は工場ですね。植物は光合成で太陽の光をエネルギーとして利用し、水と空気中の二酸化炭素を原料にして炭水化物を作り出す工場です。Plant is plant!
植物は自らの力で自然エネルギーを利用して炭水化物作り出し、生きるためのエネルギーとします。自らの力で炭水化物を作り出す事の出来ない我々動物たちは、植物から生きるためのエネルギーをいただくのです。新宿御苑 4月30日、5月4日撮影 関連ブログ: 光呼吸(寒冷地型芝草と暖地型芝草の違い) 光合成と植物の呼吸
荒川区町屋のホテルの屋上で、ガーデンクリートの上で西洋芝を育てて5回目の春を迎えました。また大田区南蒲田の大田区産業プラザPIOのテラスでは、ガーデンクリート緑化ブロックで西洋芝を育て3回目の春がめぐって来ました。当初、東京都内のビルの屋上やテラスでは西洋芝は夏を越せないというのが世間の定説でしたが、今年も西洋芝は元気に春を迎えています。ハセベ町屋インの屋上 4月25日撮影
緑化基盤ガーデンクリートは保水性と通気性が良いので、水や空気が植物の根にほど良く行き渡ります。水はけの良いガーデンクリートの上で植物を育てるコツは水やりの継続です。町屋のホテルの屋上ではタイマーとスプリンクラーを組み合わせて、灌水時間をコントロールしながら灌水しています。PIOのテラスでは灌水タンクに水をためて、毛細管現象の働きを応用して常に植物の根に水が行き渡る自然灌水で芝生を育てています。 大田区産業プラザPIOのテラス4月26日撮影
今年はこれまで培ってきた経験と技術を結集して、多くの方々がベランダやテラスでガーデニングが楽しめるガーデニングキットを完成しました。(特許申請中)ガーデンクリート緑化ブロック、灌水タンク、灌水パイプ、灌水クロスをせットにして、ご自分の手でベランダやテラスを自然灌水の庭に変えるガーデニングキットをご自宅までお届けします。
ベランダガーデニングキット 近日発売予定 4月30日撮影
ベランダガーデニングキットはお風呂の残り水などを灌水タンクに入れるだけで、植物への灌水を1週間ほど自然に続けます。芝生はもちろんのこと砂や土を薄く敷くことで、花や野菜を育てることもできます。ベランダやテラスで植物を育てることで、お部屋に入る太陽光の照り返しの温度も下がります。
真夏のベランダのコンクリートやタイルなどの表面温度は60℃前後に達しますが、保水されたガーデンクリートや植物は10℃から15度以上はベランダやテラスの表面温度を下げます。ベランダガーデニングキットは水を節約しながら植物を育て、真夏の照り返しの温度を下げる自然灌水システムです。関連ブログ:冬の屋上の庭 ガーデンクリートで花壇を作る 屋上菜園