三佐和ブログ


白華の季節 2012年12月21日

東京も12月にはいり夜間の気温が5℃以下の日が続き白華 (efflorescence)の季節がやってきました。白華はこの季節にブミコンやガーデンクリートを施工するときに発生する自然現象です。白華が発生する仕組みは、ブミコンやガーデンクリートを作る石灰系固化材BGパウダーに水を加わえて化学反応を起こすときに、周囲の気温、湿度、風等の条件が微妙に重なり合い発現します。

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化学式であらわすと、BGパウダーに含まれている水酸化カルシウムCa(OH)2が空気中の二酸化炭素CO2と反応して炭酸カルシウムCaCO3に変化する現象です。そして、結晶化された炭酸カルシウムに光が反射するときに、屈折角度の異なる周囲のBGパウダー本来の色や、顔料の酸化鉄などの屈折角度と異なり白く見えるのです。
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白華を解消するには白華面をクエン酸や塩酸などを含んだ水溶液で洗うと、化学反応を起こしてカルシウムイオン(Ca+)と炭酸水(H2CO3)に分解します。そして分解されたカルシウムを水で洗えば白華は消えるという仕組みです。
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理屈ではよくわかるのですが実際に冬の現場で白華が発生した時はちょっとマイリますね。でも様々な現象を分析して白華と対話しながら現場を仕上げてゆく予定です。 世田谷区:知行院様墓所 12月20日撮影



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