三佐和ブログ


太陽の黒点の活動と気候 2013年05月09日
ゴールデンウイークが終わっても東京ではなかなか気温が上がらないですね。2013年に入っても太陽の黒点運動はまだ活発になっていないようです。「穏やかな極大期、少ない太陽黒点」福島の原子力発電所の事故以来、日本の電力は火力発電に依存する比率が高まり、それに伴い化石燃料の消費量の増加による大気中のCo2濃度も増加しているに違いありません。Co2の増加は温暖化につながるといわれていますが私たちの身の回りではあまり実感できませんね。先日TVでマスコミのキャスターが、デジタル温度計を手に持って直射光をあてて真夏日だなどと騒いましたが、大気中の温度を測定する場合、太陽光を直射して測定する場合と、日陰で測定する場合では温度差が開きます。  
                                                        バリ島の夕陽
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眠りに就く太陽」桜井邦朋(祥伝社新書)を読みました。2010年に出版された本ですが太陽の黒点活動が地球に与える気候変化の仕組みが分かりやすく説明されています。太陽の黒点活動が活発な時は太陽が作り出す磁場が強く地球を覆い、それに伴い宇宙空間から地球に降ってくる宇宙線(主成分は陽子)の侵入を防ぐ傘のような役割を果たすのですが、黒点活動が弱まり太陽からの磁場も弱まると地球に降り注ぐ宇宙線の量も増えるそうです。そして宇宙線の中身である陽子などの微粒子が地球を覆う窒素や酸素の分子とぶつかり、窒素や酸素をイオン化して地表に漂う水蒸気を取り込み水滴に成長して雲が出来る仕組みだそうです。そして地球を覆う雲の量が増えると太陽光が雲に反射(アルベド)する量が増えて、地球に届く太陽光の量が減少して寒冷化に向かうという理論です。大気中に含まれる水蒸気の量は場所や時間で異なりますがおよそ4%から1%前後と言われています。「地球の大気」大気中のCo2の濃度が約0.03~0.04%ですから、水蒸気から作り出される雲があたえる地表温度への影響力は大きいと思われます。                                          瀬戸内海の夕陽
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