三佐和ブログ


気候変動の文明史 2014年01月04日
正月休みの間に「気候変動の文明史」安田善憲著:NTT出版を読みました。地層に堆積された様々な植物の花粉を分析することで人類の歴史を読み解こうという内容の本です。10年ほど前に出版された本ですが今、我々が直面している自然現象や社会現象を暗示しているようで興味深い内容です。21世紀は更なる人口増加に伴い、食糧、水、エネルギーの分配にストレスのかかる時代になりそうです。奈良の大仏様が建立された700年代、日本の気候は温暖で大仏温暖期と呼ばれています。
20130601_073436504_iOS.jpg
気候変動は地球で暮らす人類をはじめとする生物にとって敏感かつ重要な自然現象です。著者は現代文明は「自然を支配し、自然から一方的に搾取することを文明の原理とする。」と述べています。確かに我々は地球の自然循環が生み出す水に支えられ、生きるのに必要なエネルギーである炭水化物は植物から、タンパク質は動植物から戴きながら命つないできました。現代文明はより多くの水や食料を自然から摂取する技術を開発して人口を増やしてきました。
法隆寺が建立され聖徳太子の活躍された600年代は後半から日本の気候は寒冷化に向かい政治的にも厳しい時代を迎えました。
20130601_022336825_iOS.jpg
まだ人類は自らの技術で炭水化物を作り出すことはできません。そして海水を真水に転換する技術も雨水の自然循環には到底及びません。我々は太陽が作り出すエネルギーを中心とした自然体系の恩恵を受けながら日々の暮らしを続けています。
20131231_083130000_iOS.jpg
                                                   写真引用 Facebook
その太陽が作り出す気候変動が地球上の様々な歴史事例を作り今日に至っています。著者は科学データを駆使しながら過去の気候変動と、人類の歴史の関係を述べられていてなるほどと思うことが多々ありました。気候変動期を迎えている今、我々はこれまでの気候変動と歴史事例の関係を読み取りながら、周囲で起こっている自然現象と社会現象の変化に応用させたいですね。 参考ブログ:最近の地球の気候 二酸化炭素は魔女じゃない






TOP