先日、事務所のそばの中華料理屋で食事をしていたら、隣のテーブルに居合わせたおじさんに声をかけられ世間話をしました。話が新宿御苑に及び、おじさん曰く「新宿御苑は日本で一番小さな国立公園だ。」というのです。確かに新宿御苑は環境省の所轄で、法律上の国立公園とは違いますが国がかかわるところは似ていますね?でも正しくは
国民公園 新宿御苑でした。
私は時間にゆとりがある時によく苑内を歩きます。開門と同時に入苑し、朝の光に包まれた美しい自然を写真に撮るのも楽しみのひとつです。温室も自由に出入りすることができるので、一年を通して亜熱帯から熱帯にかけての植物に接することもできます。
新宿御苑は自然に接する楽しみを味わさせてくれるだけではなく、自然について様々なことを教えてくれる場所あります。御苑の内と外の環境に接することで私の仕事のテーマである都市のヒートアイランド現象が体感できますし、園内に設置された標識の説明を見て、排気ガスを取り込み空気をきれいにする樹木についても勉強させてもらいました。
新宿御苑は江戸時代、信濃高遠藩内藤家の下屋敷でした。大木戸門の横では長野県天然記念物である高遠小彼岸桜が満開です。3月29日撮影
これからの季節、新宿御苑では桜が咲き、芝生をはじめ木々や草花が芽吹き新緑の季節を迎えます。皆さんもぜひ新宿御苑で春を満喫してください。
春分の日も近づき風のガーデンも春めいてきました。昨年の秋に植えたスイセンやヒヤシンスの球根も花が咲きました。今月風のガーデンにやってきた植物は、プリムラ、ワックスフラワー、ボロニアプレシャスです。写真は開花したスイセンとプリムラです。
ワックスフラワーはオーストラリア原産の常緑低木で、花がワックスをかけたようにつやつやするところからワックスフラワーと名付けられたようです。高温多湿の環境は苦手なようですが、東京の風のガーデンでどこまで育つか楽しみです。
先月はつぼみだった雪柳も開花しました。今月は本格的な春を目前に、芝生やハーブ、そして低木や花々に肥料を施しました。
3月17日撮影
日ごろからお世話になっているY先生に福島原発と黒部ダムの水力発電の発電量の数値を聞いて驚きました。事故を起こした1号機の発電量が46万KWであるのに対して黒部第4発電所の水力発電量は33.5万KWです。福島の1号機は古いタイプで発電量が少ないのですが(6号機は110万KW)それでも黒部ダムの水力発電量を上回る発電量です。黒部峡谷をせき止めて作った大規模な土木工事によって生まれたダムの発電量が今から40年以上も前に作られた一つの原子炉の発電量にも満たないとは大きな驚きです。またLNGを使用して発電する火力発電所の発電量も侮れませんね。千葉県にある富津火力発電所の発電量は504万KWです。(写真は富山県にあります黒部ダムWikipedia引用)
原子力発電と火力発電にかかわるコストは会社の業績を示すバランスシートで例えることができます。日本では火力発電のエネルギーとなるLNGを海外から調達してきます。原子力発電所が使用できなくなっている現在、火力発電所の稼働率が高まり変動費であるLNGの購入量が膨らみ貿易収支に大きな影響を与えています。1年あたりの会社の収支をみる損益計算に似ていますね。それに対して原子力発電は、電気を作るための核燃料の変動費としてのコストはLNGよりも安いかもしれませんが、使用した核燃料の廃棄に膨大な費用がかかります。使用済み核燃料の廃棄費用は損益計算のように1年で決着することなく貸借対照表の減価償却のように将来に繰り延べられます。負の繰り延べ資産ですね。Y先生は放射能の半減期を早める発明ができないものかとおっしゃいますがその通りです。
21世紀に入り、70年以上前に開発された20世紀の発明である原子力のエネルギーに変わる主役のエネルギーが実用化されることを願います。そして今、20世紀の遺産である原子力が引き起こした問題に対して、20世紀生まれの人間として向き合ってゆこうと思います。 関連ブログ:
ホームアンドアウェイ 石油Peak Out!
軽量緑化コンクリート・ガーデンクリートを使用して様々な植物を育て10年目を迎えます。ガーデンクリートと植物の相性は良いようですね。当初ガーデンクリートは素材の保水性と軽量性を活かして屋上やコンクリート舗装、アスファルト舗装の上に簡単に施工することで都市のヒートアイランド現象を抑えることが目的に開発されました。
その後、多くの方々にご協力をいただき、ガーデンクリートには植物を育てる性質があることがわかってきました。その大きなポイントは保水性と通気性です。植物には水が必要であることはもちろんですが、ガーデンクリートを通して植物と付き合ってきた中で植物の成長には空気がとても大事な要素であることに気がつきました。
下の写真はガーデンクリートで作った鉢で植物を育てている様子です。植物が元気に育つということは、ガーデンクリートが植物が育ちやすい保水性と通気性のある環境を作るからでしょうね。