三佐和ブログ


石炭火力発電と原子力発電との安全性比較 2014年04月04日
インターネットを検索していたら面白い記事を見つけました。池田信夫さんという方が主催するアゴラ言論プラットフォームというサイトの子供版のニュースで「石炭火力は安全なの?」というタイトルです。詳細は記事ご覧頂くとして、ここで述べられている石炭火力発電と原子力発電の安全性について考えたいと思います。日本で年間に火力として使用される石炭から排出される水銀量はおよそ22トンだそうです。そのうちの1.3トンが火力発電から排出されているそうです。一方、今までに日本の原子力発電所から排出された核のゴミの合計は1万7000トンで、日本の石炭火力から出る年間のゴミの1/300だそうです。そして最後に原子力発電は石炭火力発電と比べて年間のゴミの排出量が1/1万だと述べていられます。
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これらの数値がどこまで正確かはわかりませんが、この記事を見て私はあることに気がつきました。池田さんも述べられていますが、今の日本の世相は原子力発電所の周りの放射線量についてはとても敏感ですが、石炭火力発電所から排出される水銀量についてどこまで敏感でしょうか?放射線も水銀も人間に影響を及ぼす物質であることは間違いありませんが、放射能だけがクローズアップされているのが現実のようです。以前私は「二酸化炭素は魔女じゃない」というブログを書きました。今から5年前のブログですが、その当時、地球の環境の温暖化が進み、その原因が二酸化炭素Co2であるという風潮が世界を風靡していたころです。

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環境問題とは政治問題だということをつくづく感じます。人間が生み出した科学技術を利用して自然を眺めることが出来るようになり、まだ200年から300年ほどしかたっていません。その間に培ってきた経験、知識、技術だけで46億年の時間をかけて作り上げてきた地球環境を全て把握することは難しいと思います。人間社会を維持してゆくためには様々な政治的解決が必要であることは確かです。ただその手段として科学を利用する場合は、まだ200年程度の経験技術の視野で自然を眺めているという自覚を持ち素直に自然と向き合う気持ちが必要ではないでしょうか?今の科学技術で地球環境を動かす無限に近い自然法則の中から解明できたものはまだまだ限られているようです。関連ブログ:都市の温暖化と地球の温暖化

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