先日、明治神宮の参道を歩いていたらハキ屋のおじさんが参道の落ち葉を掃き集めていました。お話を伺うとこの季節、シイやカシ、クスノキなどの常緑樹の新芽が発芽して、それに伴い古い葉が落ちるとのことでした。掃いてもはいても舞い落ちてくる落ち葉の掃除は大変な作業です。
明治神宮の森は今から94年前の大正9年に創設されました。当初は代々木の地名の起こりとなったモミの木が1本立っていただけで,この地一帯「土地が荒れ果てて不毛の地であった。」そうです。
「明治神宮の森」の秘密 小学館文庫この地に神宮を建設するにあたり、周囲を囲む木々として日光の東照宮のような杉の木が候補に上がっていたようですが、樹木の選定に当たり杉の木は「土地は適度に潤っていて水通しの良い渓谷地に生えるものなので、都会、特に工業地帯付近では,煤煙に生育がはばまれる」との理由で却下されたそうです。大正9年当時の東京は、神宮の北に当たる西新宿(当時の淀橋あたり)が工業地区で工場から多くの煤煙が排出され、神宮の最寄りの駅である原宿もまだ山手線が電化される前で蒸気機関車が煙を上げて走っていた時代でした。このような環境で杉ヒノキなどの針葉樹を神木として育てることは困難と認め、将来の主林木をカシ、シイ、クス等の常緑広葉樹と定めたそうです。
神宮の森を歩いていると空気はすがすがしく木々の緑が心を和ませてくれます。私が様々な事を学んだGarden city Singaporeは今、緑化された都市空間ををさらに増やしCity in a Gardenに変貌を遂げています。神宮の森や新宿御苑を歩いているとまさにCity in a Gardenの雰囲気を感じることが出来ますね。私も微力ではありますがコンクリートやアスファルトの上を容易に緑化スペースにできるガーデンクリートを使用して都市の緑化空間を広げるお手伝いをしたいと思います。