アメリカ人の経済学者W・ノードハウスが書いた
気候カジノ「経済学から見た地球温暖化の最適解」日経BP社を読んでいます。著者は学生時代に読んだ「サムエルソン経済学」の共著者で経済学者の視点から地球温暖化をとらえていて興味を感じます。その内容をいくつか列挙してみます。
・人為システムとは資源の効率的かつ持続的な活用を確実にするため社会が策を講じているもの。
・人為的エコシステム 農業。たとえば水耕栽培のように土を使わずに、制御された環境で水と栄養剤を使い植物を育てる農法。
・非人為システムとは人間の介入をほぼ受けずに機能しているシステム。
・非人為的エコシステム 狩猟文化 気候パターンに大きく影響された。
・気候とは、何十年あるいはそれ以上の期間における、気温や降水量といった変数の統計的平均や変動性の事。
・気象とは特定の日や年など短期間における実際の気候プロセス。
・世界全体では地域の平均気温が1度から3度上昇すると、食糧生産能力が増加すると予測される。
・気候変動に対応する緩和策。気温上昇と乾燥がもたらす負の影響の多くは二酸化炭素施肥によって補うことが出来ると考えられる。
・気候変動がもたらす主な影響 それぞれのシステムには、独自の動態や気候変動との関係がある。農業にとっては土壌水分量の問題であり、、ハリケーンにとっては海面温度が問題であり、海洋酸性化にとっては大気中の二酸化炭素濃度が問題となる。
写真は落羽松ラクウショウの気根 新宿御苑
暑い日が続くと二酸化炭素排出量の増加による地球温暖化の影響だと言ったり、寒い日が続くと太陽黒点の減少による地球寒冷化の影響だなどと身近な気象現象だけを見て短絡的に気候変動と結びつけたくありませんね。ある程度の温暖化や二酸化炭素の排出量の増加は農業にとっては好都合な環境を生み出します。また植物を育てるには土壌水分含有量が問題だという指摘には、緑化コンクリートと灌水システムを組み合わせて植物を育てる手法を開発している私にとってはとても心強い言葉です。しかし平均気温が3度以上上昇したとき、地球の環境は突然、正比例では予想できないカタストロフィックな変化を遂げるかもしれません。しかしその予想は難しいようです。
・あらゆるものは証明している。神が実は相当のギャンブラーだったということを。宇宙は壮大なカジノであり、そこでは常にサイコロが振られ、ルーレットが回されていることを。 スティーヴン・ホーキング
・リスクは知識に反比例する アーヴィング フィッシャー
風薫る五月を迎え風のガーデンの植物たちも元気に育ってきました。2年前に植えた
聖バレンタインデイの門松ジキタリスが今年も花を咲かせました。
風のガーデンを作った時、パーゴラににジャズミンを這わせようと計画しましたが、ジャスミンは3年かけて計画通りにパーゴラを覆うようになりました。
野イチゴも甘酸っぱい実を付けました。
5月20日撮影
先日、長野県のパートナー企業である株式会社キクイチさんが施工されたブミコン舗装の現場をいくつか拝見してきました。キ
クイチさんがブミコン舗装を行っている長野県松本市近辺の自然環境は東京などの都市環境と比べて寒暖の差が大きい地域です。理科年表によると年間を通しての最高気温と最低気温の気温差の平均は東京が7℃であるのに対して松本は11.2℃と4.2℃もの開きがあります。 松本城物質は温度の変化に合わせて膨張収縮を繰り返します。温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張する割合を温度あたりで示した数値を熱膨張率と呼びます。透水性コンクリートブミコンに近い素材であるコンクリートの熱膨張率は12で鉄の熱膨張率12.1に近いですね。東京でも浅草寺様境内でブミコン舗装を行っていて気がついたことがあります。それは冬に施工したブミコンが気温が上昇するにつれて、ブミコン周囲の目地の一部が収縮しているのです。気温の上昇につれてブミコンが膨張したのでしょうね。まさにブミ・大地は動いているようです。 浅草寺様境内のブミコン3月撮影
一年を通して寒暖差の激しい信州でブミコン舗装を行うキクイチさんは、自然環境の変化に対応した施工を目指して様々な工夫をされています。キクイチさんがブミコン舗装の様子や透水性試験の様子を動画サイトYouTubeにまとめてくださいました。当社のホームページでご覧ください。 ブミコン・ガーデンクリートについて
五月に入りPIOのテラスも初夏の気候にかわりました。冬の間、寒さに耐えていた白妙菊も気温が上がるにつれて急に大きくなってきました。白妙菊はキク科シオン属の耐寒性多年草です。
白妙菊はパンジーたちとともに、緑化ブロックと土の厚みを合わせて5cmぐらいの緑化基盤の上で自然灌水システム
お水番からの灌水で育てて7か月が経過しました。
冬の間は灌水タンクからの水はあまり減りませんでしたが、ここに来て水の減る量が増えているのがタンクの水位の変化でよく分かります。白妙菊は6月から7月にかけて黄色い花を咲かせるようですが、これから夏に向けて気温も上昇してゆくので灌水量の変化に注意しながら大事に育てようと思います。 5月11日撮影
マンションの大規模修繕工事に伴いほぼ10年ぶりにベランダの緑化ブロックを一時的に移動しました。
緑化ブロックがベランダを紫外線からしっかり保護していて、10年ぶりに見るベランダのウレタン防水は、劣化が見られませんでした。
緑化ブロックに保護されずウレタンが直射日光にさらされた部分では、ウレタンの表面に変化が見られました。
写真左の部分は緑化ブロックに覆われていなかったウレタン。表面が紫外線で劣化して白くなりかけているのが見られます。
緑化ブロックをベランダやテラスに敷く事で様々な植物を育てて人々の心に潤いを与えるとともに、建物を紫外線から守ります。そして緑化ブロックは移動させることも容易です。 (緑化ブロックを移動したベランダ 5月1日撮影)