新年を迎えた風のガーデンでは多くの植物たちが休眠中ですが、中には春の訪れを感じさせる植物たちも見かけます。今年も3cm厚みのガーデンクリートと3㎝厚み程の布製のチップに包まれた中で1年を過ごしてきた球根から新芽が出てきました。植物の体内時計は季節の移り変わりをしっかりと感じているようですね。
南アフリカ原産のエリカオーデシーやゴールデンクラッカーは冬の東京で元気に育っています。
2013年12月に風のガーデンにやってきたエリカオーデシーですが今年もまた元気に花を咲かせています。
2014年の2月にやってきたゴールデンクラッカーも大きく育ち、エリカオーデシーと同じく4回目の冬を迎えています。
ローズマリーなどのハーブも冬の気候の中で緑色の葉を咲かせていると言う事は、休眠中の高麗芝とは違い光合成や蒸散作用をを続けていると言う事ですね。
大寒から立春に向けての今の時期、東京でも寒い日が続きますが、植物たちはそれぞれの体内時計のプログラムに従いながら、やがて来る春への準備を進めているようです。
1月24日撮影
1月に入り東京都内の気温も下がってきました。フローラカスケードに灌水するドリップチューブからの水も凍りました。 1月16日朝撮影
この寒さの中でも虫たちはフローラカスケードの花を目指してやってきているようです。
フローラカスケードの一番下の段の穴は、上から落ちてくる水がたまりやすく土の保水が過剰になる場合があります。そこで土の代わりにパンジーを断熱材のグラスウールに包んだところ、よく育ってきました。グラスウールの撥水性が水分過剰の環境を調節してパンジーの根に適度な水が供給されているようですね。
これからまだ寒い日は続きますがフローラカスケードの植物たちは元気に冬を楽しんでいるようです。
写真手前の一番下の段に白いパンジーが見えますね。 1月17日撮影
新春のPIOのテラスでは12月まで咲き続けていたマダガスカル原産の夏の花,ニチニチソウに代わりスミレがやってきました。スミレは寒さに強く、山間部から都会の道ばたでも顔を出す元気な花です。浅草寺様のフローラカスケードで咲いているビオラやパンジーはスミレから分化していった花のようですね。
スミレ(Wikipedia参照) スミレの隣で生育中の日本法蓮草は育つにつれて葉が繁り密集してきたので、チョッと可哀想ですが間引きました。
間引かれた日本法蓮草はサラダにしてありがたくいただきました。取り立てのほうれん草の葉は甘みがあり、美味しかったです。
1月に入り東京の気温も下がってきましたが、PIOで生育中の芝生やスミレ、日本法蓮草、そして浅草寺様のビオラも、周囲と比べてやや暖かいヒートアイランド東京の環境で元気に冬を過ごしています。
1月10日撮影
先週のブログで温帯に属する東京は、夏はヒートアイランド現象の影響で都市全体の気温が高くなり人が不快な思いをしますが、その他の季節は気温が暖かく推移する都市環境は植物や人にとって不快な環境ではなく、さらに植物にとっては成長に良い影響を及ぼすようなことを述べました。極論すると四季のある日本の都市では、ヒートアイランド現象の影響で人が不快な思いをするのは夏の3か月ほどで、春、秋冬の9か月ほどの間は生物が暮らすのには決して悪い環境ではないと思います。
それでは熱帯や亜熱帯地方の都市環境はどうでしょうか?熱帯地方の気候は雨季と乾季に分かれている地域が多いようです。そして植物に覆われたジャングルは保水力も高く、雨水の循環も自然に行われるので、地表の温度が異常に高くなることはありません。ところが熱帯地方の都市は、東京と同じようにコンクリートジャングル、アスファルト砂漠に覆われて、雨季にはせっかく降ってきたスコールも地表に保水されることなく流失して蒸散効果も少なく、地表の温度は周囲の自然環境と比べて高く推移します。そしてこのような季節が6か月ほど続きます。さらに乾季は降雨量も雨季と比べて少なく、都市の気温は周囲の自然と比べてさらに高く推移するようです。
保水性と通気性があるとともに、直射日光、紫外線に強い無機系の保水性素材として開発されたのがガーデンクリートです。ガーデンクリートでコンクリートジャングルやアスファルト砂漠を覆うことで一年を通してヒートアイランド現象に苦しむ熱帯、亜熱帯の都市環境を改善します。
フローラカスケードは緑化基盤ガーデンクリートが表面に現れた緑化壁で、強い太陽光、紫外線が一年中降り注ぐ熱帯、亜熱帯の都市環境を緑で覆います。 浅草寺様の境内に設置されたフローラカスケード12月26日撮影