三佐和ブログ


ヒートアイランド体感指数 2019年08月27日

先のブログで東京、シンガポールの月ごとの降水量を月ごとの気温合計で割り100をかけた数値について表とグラフでご説明しました。今回はこの数値をヒートアイランド体感指数という言葉に置きかえてご説明しようと思います。東京でヒートアイランドの暑さを感じるのは6月中旬から9月の中旬にかけてですが、グラフで見るとこの季節はヒートアイランド体感指数が気温よりも下回る期間でもあります。

東京HI体感グラフ.png

次にシンガポール、ニューデリーのヒートアイランド体感指数についてご説明いたします。まずシンガポールですが、ここは一年を通して滞在した経験があるので私が体感した気候についてお話することが出来ると思います。シンガポールのグラフを見ると2月から11月までの間がヒートアイランド体感指数が気温よりも下回る期間になります。シンガポールは11月か2月にかけて雨季を迎え気温もやや涼しく過ごしやすくなりますが、それ以外の季節は東京の夏とあまり変わらないような気がしました。

シンガポールHI体感グラフ.png

シンガポールは街中が緑に覆われているので8月ごろ東京からシンガポールに行くと東京の方が体感的に暑いような気がしました。また東京は夏とそれ以外の季節の温度差がシンガポールよりも大きいので、夏のヒートアイランドの体感が高いのかもしれませんね。熱帯に位置するシンガポールの空気は湿度が高くポッテリとした感じです。 アラブストリートの街並み

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次にニューデリーのヒートアイランド体感指数についてお話ししますと、こちらは一年を通してヒートアイランド体感指数が気温よりも下回っています。私は3月の初旬に訪れたのでそれほど気温が高いとは感じませんでしたが、空気が乾燥していることを体感しました。ニューデリーはグラフで見ると4月、5月ごろが特に乾燥していることがわかります。

ニューデリーHI体感グラフ.png

私が訪れた3月のニューデリーは気候もまだ穏やかで、日本のどこかの高原にでも来たような感じでしたが5月から8月にかけての暑さは強烈ですね。インドに行かれた方から飛んでいる鳥が落ちてくるような暑さだというお話しを伺いなるほどと思いました。中央アジア高原の入り口に位置するデリーの空気は、埃っぽいですが乾燥していてサラッとした感じがしました。ニューデリーの街並み

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今年の東京は梅雨が明けていきなり30度を超える日が続きました。このような厳しい環境で木立の下や、地表に植えられた芝生などの植物がある場所とコンクリートやアスファルトだけの場所では体感温度がかなり違うことを感じたました。ヒートアイランド東京の様々な場所に手軽に緑のオアシスを作り、涼しさを体感できる環境を作ることがことが私の仕事です。関連ブログ:風のガーデンの温度測定


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