自由な探求と発見の魂を教えること | 2020年03月04日 |
---|
自由な探求と発見の魂の価値を教えること。アメリカを築いてきた魂、そしてそのアメリカが建国の目的としてきた魂の価値を教えることだ。「アメリカにおける科学」講演用覚書ファインマン語録 アメリカの物理学者リチャード ファインマンの語録です。プラグマティズムの国アメリカらしい言葉ですね。
ガーデンクリートと灌水システムを組み合わせて植物を育ていると自然と植物の間で交わされる様々な現象がわかってきます。それは一年を通して光、空気、水、そして土(ガーデンクリート)が植物にどのような影響を及ぼし、それに対して植物がどのように反応するかということですね。そして植物と自然現象との関係は数値で表すことができます。
2018年の10月から2019年の10月にかけて大田区産業プラザPIOに設置された芝生フィールドで1年かけて自然灌水システムお水番で芝生に灌水した水量を計測しました。年間灌水量が2508㍑、一日当たりの灌水量が6.9㍑、1㎡当たり3.8㍑/㎡・日の灌水量でした。この数値に基づき東京の年間降水量と芝生からの水の蒸散量を組み合わせて水の循環を表したのが下の図です。芝生をめぐる水の循環参照
最近の芝生フィールドの西洋芝の様子 2020年2月28日撮影
また真夏にコンクリートの表面と芝生の表面の温度を調べると日陰にもかかわらず20度以上の温度差が観察されます。その理由は保水されたガーデンクリートと芝生が光のエネルギーに反応して水を気体に相転移するために光のエネルギーを利用するからです。それに対して保水性のないコンクリートは水を気体に相転移できないので、光のエネルギーがコンクリート内部に蓄熱したり表面から反射させたりするのでしょうね。ヒートアイランドにオアシスを2
芝生フィールドでお水番からガーデンクリートと土に供給される水分量は1㎡当たり一日3.8 ㍑でという数値が得られましたが、それは芝生が必要とする水量をお水番が毛細管現象の働きを利用しながら継続して供給しているということです。その結果、土中水分量が8%前後に保たれているのは芝生が作りだした現象です。ちなみに土中水分量が8%という数値は、土壌で西洋芝を育てるときの理想的な土中水分量15%から25%の半分以下の数値です。また芝生が水分の蒸散作用を利用して表面温度を30度前後に保つというのは、これが植物が地球環境に適応してゆくための限界温度なのではないでしょうか。
現場で観察された現象を数値で現しながら自然を知ることはとても興味深く楽しいことです。写真は新宿御苑で見かけた雲の流れ。自然が作り出すアートは美しいですね。3月3日撮影