三佐和ブログ地球環境・都市環境編Ⅴがアップされました | 2020年06月30日 |
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2019年9月から2020年6月までの間で、地球環境・都市環境について語ったブログをまとめた「三佐和ブログ地球環境・都市環境編Ⅴ」がPDFにアップされました。ホームページの資料ダウンロードからもご覧いただけます。
今回はブログの中で1961年と2017年の東京都の年間気温の変化を比較して、東京はこの56年の間に冬の気温が高くなったのに対して夏の気温は大きな変化がなかったことを説明しました。都市のヒートアイランド現象による気温の上昇の大きな要因は冬の気温の変化にあるようですね。
また2018年から2019年にかけて大田区産業プラザPIOの芝生フィールドに設置された自然灌水システムお水番の年間灌水量が2508㍑であることが測定されました。平均して1㎡当たり3.8㍑/㎡日の水が1年を通して継続して灌水されました。これは土で芝生を育てるときの土壌の水分含有量の半分以下の水量です。
そして1年を通してお水番からの灌水量を測定して、冬よりも夏の方が灌水量が多いことがわかりましたが、これには2つの大きな理由があるようです。一つは冬よりも夏の方が芝生からの水分蒸散量や、土・ガーデンクリートからの水分の蒸散量が増えるので、それに伴いお水番からの灌水量も増えたことです。それともう一つの大きな理由は水の粘度ではないかと思います。初夏にかけて気温が高くなるにつれて、お水番のタンクの水が急に減る事があります。これは気温の上昇に伴いタンクの水温も高くなるので、水の粘度が低くなり、バルブの止水弁から水が流れやすくなり灌水量が増えるからではないかということです。
現場で自然を観察しながら不思議な現象を発見したり、それを数字に表す楽しみを教えてくれたのはアメリカの物理学者リチャード・ファインマン先生です。皆さんも街を歩きながら自然を観察する楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。