メンテナンスの継続性 | 2020年09月12日 |
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ネットのニュースを見ていたら「中国の次なる治水事業スポンジ都市構想」という記事を見つけました。中国でスポンジ都市(海綿城市構想)が始動したのは2015年からのようです。屋上庭園、景色のいい湿地公園、浸透性の舗装、地下貯蔵タンクの活用などが事業化されたようですが、それから5年が経過した現在、事業化された屋上庭園などは荒廃しているようです。詳しくは記事をご覧いただくとして私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。
透水性コンクリートと緑化コンクリートの開発と事業化を目指して会社を設立して以来、コンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京を舞台にして試行錯誤を続けながら現在に至っています。様々な経験を積み重ねた中で、ヒートアイランド東京の厳しい自然環境で製品システムの継続性を如何に維持するかが重要なポイントであることがわかりました。製品のメンテナンスの継続性が大事だということですね。
東京都台東区にあります浅草寺様の境内をブミコン舗装させていただき12年が経過しました。これまで舗装させていただいた延べ面積は約10,000㎡に及びます。ブミコンで境内を舗装した後も浅草寺様では、境内を訪れた皆さんが快適に歩行できるように常に監理、散水、掃除、などのメンテナンスをしてくださり今日に至っています。今年は境内の排水システムの改修に伴いブミコンも再鋪装させていただいています。
またコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京では、屋上や壁面で植物を育てるには灌水の継続性が必須条件です。東京で植物を育てるということは砂漠で植物を育てるようなものです。年間降水量の数値でみると東京は砂漠よりも多いですが、当社で開発した緑化基盤と灌水システムの組み合わせは、東京の年間降水量を有効に利用しながら必要最小限の灌水量で植物を育てます。下の写真は浅草寺様境内に設置されたフローラカスケードでインパチェンスやハーブなどを育てている様子です。9月11日撮影
冒頭で紹介した中国の事例は構想が事業化された後にメンテナンスが滞ったことで、荒廃した現状をもたらしたということですね。いかに夢のある構想を描いても、それを実現させた後に地道なメンテナンスの継続性が保たれなければ夢は砂上の楼閣に終わってしまうという教訓です。