8月の浅草寺様境内 | 2021年08月31日 |
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8月も終わりを迎えましたがまだ暑い日が続いています。朝の浅草寺様境内ではアオスジアゲハが打ち水をしたブミコンの隙間の水を吸っていました。トリや蝶などの生物は保水して濡れたブミコンの環境が好きなようですね。
今年の8月の東京は雨曇りの日が多かったようです。9月に入っても台風やゲリラ豪雨などによる集中豪雨が見込まれますが浅草寺様境内のブミコンは下地の路盤と合わせて1時間当たりおよそ20mmの雨を保水します。それでもオーバーフローした雨水は排水溝に流れる仕組みになっていて、これまで境内が水浸しになったことはありません。
浅草寺様の境内に設置されたフローラカスケードでは、夏に入りインパチェンスの成長が高まり、同じカスケードブロックに植えられたツルニチニチソウと住み分けながら花を咲かせています。
明日から9月。浅草寺様の境内にも秋の気配が漂い始めたようです。8月30日撮影
地球規模の人口減少 | 2021年08月26日 |
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「世界人口は2064年の97億人をピークに減少に転じる。」という米ワシントン大学の予測が8月23日付の日本経済新聞にのっていました。(ワシントン大学は以前も日本のコロナ患者数で大きな予測をして外したことがあり、どこまで信用できるかわかりませんが?)ちなみに国連の試算では2100年まで109億人の世界人口が増え続けるようです。世界人口がピークを迎え下降期に向かう大きな要因は、世界規模で起こっている出生率の低下です。いずれにせよ世界人口はこれから100年ぐらいの間にピークアウトを迎えるでしょう。以前2030年には50億人の世界人口が都市生活を送るというお話をしました。21世紀を迎え世界人口のおよそ半分が都市に集まるという予測です。さらに言うとその中のおよそ26億人の人口が熱帯地方の都市に集まるだろうという事です。内訳は熱帯アジアが14億人、熱帯アメリカが6億人、熱帯アフリカが6億人です。「熱帯の人口増加と都市化」
いま世界はコロナの影響で人々の行動には大きな制約があり今後、世界規模での都市への人流がどのようになるかはっきりしませんが、情報や人流、物流がさらにグローバル化することは間違えありません。世界規模で情報、人流、物流が広がる中で少子化と高齢化が進むということは、グローバル社会を支える労働力にも様々な影響が出てくるでしょうね。物つくりの拠点には、減少する労働力を補うために周辺地域から人が集まって来ることでしょう。そしてこれからも物つくりの拠点は世界規模で分散されてゆくと思います。しかしこれからの物つくりには、IT(information technology情報技術)の活用で人口減少による生産性の低下を多少なりともを補うことができるかもしれません。
人が集まる拠点にはインフラストラクチャーの整備された生活空間が生まれます。その意味で世界規模での都市化はさらに進んでゆく事でしょうね。これからは赤道を中心にして北回帰線と南回帰線の間に広がる中南米、アジア、アフリカの熱帯地方の都市人口はまだ増え続ける事でしょう。そしてガーデンクリートと灌水システムを組み合わせた植物栽培システムは世界規模でヒートアイランド化の進む都市に潤いを与えるオアシスを創ります。
芝生から大気に蒸発してゆく水分量6 | 2021年08月18日 |
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8月2日から8月18日までの灌水装置オアシスから大気に蒸発した芝生の水分量のデータがまとまりました。オアシスのタンクを満水にして水分がなくなるまでの日数は16日でした。今年の東京は8月に入り7日から天気が雨曇りの日が続きました。大気中の湿度が増えそれに反比例するかのように芝生から大気に蒸発してゆく水分量が減ったことがグラフからよくわかります。気温も梅雨明けから続いた晴れの日の期間に比べて少し下がりました。
湿度が低かった4月から5月にかけて、土からの水分蒸発量が芝生からの水分蒸発量を上回る時期がありましたが、気温と湿度が高くなるにつれて芝生からの水分r蒸発量が土からの水分蒸発量を上回りました。気温と湿度が高くなり芝生から大気中に蒸発してゆく水分蒸発量が土からよりも増えているということは、芝生が自らの意思で大気中の気温と湿度の変化に反応して水分蒸発量を増やしているからでしょうね。
8月も中旬を過ぎて東京の天気もようやく回復してきました。これから再び暑い夏の気候が続くようですが8月の後半から9月にかけて、大気中の気温と湿度の変化に対して芝生がどのように反応してゆくのか楽しみです。
8月のベランダガーデン | 2021年08月17日 |
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8月も中旬に入りました。ベランダの室外機の上でカスケードブロックフローラで育てているブラキカムやラベンダーメルローがすっかり大きくなりカスケードブロックを覆っています。
プランターブロックマーガレットで育てているミントもヒートアイランド東京の夏を乗り越えようとしています。
手作りフラワーポッドのイチゴも実を付けた後も葉を大きく伸ばし続けています。
3年前に手作りフラワーポッドに植えたシルバースノーも夏の暑さの中で頑張っています。
ベランダのウッドデッキの上に置いたプランターブロックマーガレットの大葉も元気です。
ガーデンクリートの断熱性 | 2021年08月10日 |
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ガーデンクリートの特性は保水性と断熱性です。ガーデンクリートの保水時の比重は1200kg/㎥、乾燥時の比重は900kg/㎥です。つまり1㎥当たりのガーデンクリートの空隙に水を300リットル保水でき100リットルの空気を取り込むことができるということですね。
素材の中に空気を取り込む空隙は素材の断熱性能(熱伝導率)で表すことができます。ガーデンクリートの乾燥時の熱伝導率は0.16W/mkです。この数値はコンクリートの熱伝導率1.6W/mkの1/10,土壁の熱伝導率0.7W/mkの約1/5のです。「ガーデンクリートが建物の温度を下げる仕組み」コンクリートや土と比較して、ガーデンクリートの熱伝導率の低さが建物をガーデンクリート+芝生で被覆することで建物の内部が夏は涼しく冬は暖かい環境を作ります。ガーデンクリート屋上芝生緑化の温度測定
ガーデンクリートの熱伝導率の低さは植物にどのような効果をもたらすようでしょうか?例えばガーデンクリートに穴をあけたカスケードブロックやプランターブロック、手作りフラワーポッドで周囲をくるまれた植物は、コンクリートを素材としたプランターや素焼きの植木鉢と比べて夏は涼しく冬は暖かい環境が得られます。もちろんガーデンクリートの空隙が通気性と保水性を発揮して植物に好都合な環境を作ります。ガーデンクリート三姉妹
また屋上のコンクリートの上にガーデンクリートを敷いて植物を育てると、コンクリートよりも熱伝導率の低いガーデンクリートが直射日光の照り返しの温度を軽減するので、ガーデンクリートの上で育つ植物たちにコンクリートと比べて育ちやすい環境を作ります。
今回はガーデンクリートの特性である保水性と通気性に加えて断熱性のお話をしました。
8月の新宿御苑 | 2021年08月08日 |
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8月7日は二十四節気の立秋。この日は太陽の位置が黄径135度にあり夏至と秋分のちょうど中間です。大陸性気候の中国では、このころから気温が下がり始めることを感じられるようですが海に囲まれた日本では湿度が勝り、気温の変化が感じられるのはまだ先ですね。昔の人はこの現象を残暑という言葉で現しました。
人間は1年を通して移り変わる自然現象を気温や湿度で体感します。植物たちも体内の敏感なセンサーが働いて、気温と湿度に反応しているようですね。新宿事務所のベランダで芝生から蒸発してゆく水分量を観測しているのですが、芝生は周囲の気温や湿度の変化に反応しながら水分の蒸発量を調整しているようです。
上のグラフは4月初めから8月初めまでの春、梅雨、そして夏の芝生からの水分蒸発量と温度、湿度の変化をまとめたものですが梅雨が明けて夏に入り気温が上がり、湿度が下がると芝生からの水分蒸発量が増加に転じたことがわかります。
これから秋分に向けて新宿御苑の植物たちが周囲の気温や湿度の変化にどのように反応してゆくのか眺めてゆこうと思います。新宿御苑8月7日撮影
芝生は生きている | 2021年08月06日 |
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新宿事務所のベランダで、植栽装置オアシスの上に西洋芝ベントグラス07の種を蒔いて芝生から蒸発してゆく水分蒸発量の変化の様子をまとめたサイト芝生は生きているがアップされました。
新宿事務所のベランダでカスケードブロックや手作りフラワーポッドなどで様々な植物を育てていますが、その中で植栽装置オアシスで育てている西洋芝の灌水量が、冬に入ってほかの植物に比べて多いようだと気が付きました。「2月の新宿事務所」そこでオアシスから蒸発している芝生からの水分蒸発量を測定してみようと思い、オアシスを直射日光や雨の当たらない空調機の室外機の上に置いて4月上旬から本格的な測定を始めました。まだ春、梅雨、夏のデータしか測定されていませんがそれぞれの季節の気温や湿度の変化に応じて芝生からのからの水分蒸発量も変化しているようです。
ネットのニュースを見ていたらアメリカのスリーマイル島の原子力発電所で起こった事故で発生した汚染水を蒸発して大気中に戻したという記事を見かけました。「日本政府、福島の水の海洋放出と水蒸気放出を提案」私は以前、福島の原子力発電所事故で発生した放射能汚染水から芝生のファイトレメデイエーションの力で放射性物質を芝生に吸着させるシステムを考えましたが、その当時は芝生の水分蒸発量については、あまり考えてはいませんでした。
福島の原子力発電所の事故から10年が経過して、事故現場では汚染水を貯留したタンクがほぼ満杯になり、汚染水の海洋放出が検討されています。海洋放出される汚染水の量を少しでも減らすために芝生からの水分蒸発の機能が活かされないかと思いつつ、植栽装置オアシスからの芝生の水分蒸発量の変化を測定しています。これから夏を乗り越え秋、冬を迎えるにあたり、生きている芝生が自然環境(湿度と気温)にどのように対応してゆくのか楽しみです。
芝生からの水分蒸発量と湿度の関係 | 2021年08月05日 |
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先のブログで4月6日から7月20日までの植栽装置オアシスで育てている西洋芝の水分蒸発量と湿度の関係のグラフを説明しました。
今回は引き続き8月2日までのデータをもとにして、湿度と芝生からの水分蒸発量の推移の平均値を出してみました。このグラフを見てわかる傾向は、芝生からの蒸発量と湿度の平均値が4月から測定して、ほぼ横ばいだったのが梅雨に入り湿度が高くなるにつれて芝生からの蒸発量がさがり平均値も下がる傾向だったのが、梅雨明けとともに湿度が下がり芝生からの水分量が増えるにつれて平均値のグラフも上昇を始めたということです。
芝生からの水分蒸発量を観測している場所は直射日光が当たらず雨も入り込まず、芝生からの水分蒸発量を観測には理想的な環境です。梅雨が明けて東京も夏の気候に入り気温がさらに高くなるにつれて芝生の動きも活発になってきたようです。
ヒートアイランド東京の真夏の気候の中で伸び放題の西洋芝ベントグラス007が、これからどのように育ってゆくのか楽しみです。8月5日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水分量5 | 2021年08月03日 |
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7月20日から8月2日までの植栽装置オアシスから大気に蒸発した水分量のデータがまとまりました。梅雨が明けてからの観測で、オアシスのタンクに貯留されたおよそ5㍑の水がなくなるまでの日数は13日でした。ちなみに梅雨の間に水が蒸発してタンクから水がなくなるまでの日数は21日でした。
梅雨が明けて芝生から大気に蒸発してゆく水分量は3.74㍑/㎡・日と増加しました。同じ時期、水や土から蒸発してゆく水分量は約2㍑/㎡・日で芝生からの蒸発量の半分でした。気温が上がり湿度が下がるにつれて芝生からの水分蒸発量が増えたということは、芝生が周囲の環境の変化に対応したからでしょうね。芝生は生きています。芝生からの水分蒸発量の変化をとらえたグラフをご覧ください。
気温が上がり湿度が下がるにつれて芝生からの水分の蒸発量は大きく変化しました。ヒートアイランド東京では本格的な夏の気候がまだ続きます。これから灌水装置オアシスの周囲の気温と湿度が変化するにつれて芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか楽しみですね。
写真は芝生の緑が美しい新宿御苑 8月3日撮影
8月のフローラカスケード | 2021年08月02日 |
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8月に入り晴れの日が続き東京の気温も高くなってきましたが浅草寺様境内のフローラカスケードのツルニチニチソウとインパチェンスは枯れることなく元気です。
浅草寺様のフローラカスケードでは先のblogでもお話ししましたイスラエルの技術を利用した点滴灌水システムが採用されています。実用新案登録 第3200590号
カスケードブロックを利用して立面で植物を育てるには、植物への灌水の継続が重要です。そして必要最小限の灌水量で植物を育てるために点滴灌水システムの技術が生かされています。
フローラカスケードでは夏の植物インパチェンスが元気に育ち、上から垂れるように育つツルニチニチソウとお互いにすみ分けて成長を続けているようです。
それでも真夏のヒートアイランド東京の気候は植物にとり油断することはできません。これからも水が断たれること無いように注意深く植物たちの成長を見守ってゆこうと思います。8月2日撮影