夏は涼しく冬は暖かく | 2022年05月27日 |
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先のブログで工場の屋上に施工した断熱コンクリート(緑化コンクリート)の夏の温度変化のお話をしました。今回は同じ条件で記録した冬の温度変化についてお話しいたします。
下のグラフをご覧ください。このグラフは9月8日から10月5日までのむき出しのコンクリート下の温度変化とガーデンクリートに芝生をのせたのコンクリート下の温度変化、そして同じ設定で1月26日から3月1日まで行われた温度変化が表されています。このグラフを見て読み取れることは、外気温が室内の温度よりも高い9月は熱が外から室内に向かって流れるので、熱伝導率の大きいコンクリートは熱が伝わりやすく、室内に設置したセンサーの温度は、熱伝導率の小さいガーデンクリート+芝生の温度よりも高く推移します。
一方室内の温度が外気温よりも高い1月26日から3月1日までのグラフの推移を見ると、熱伝導率の小さなガーデンクリート+芝生の天井下のセンサーの温度がコンクリートむき出しの下のセンサーの温度変化よりも若干ながら高く変化していることが読み取れますね。屋上の下階の天井に設置されたセンサーのレイアウトをご覧ください。
室外の温度の高い間はガーデンクリートに芝生を載せた場所では太陽からの輻射熱が断熱されます。そして冬になり室内の温度が外気温よりも高くなるとガーデンクリートに芝生を載せた下の階では、室内から外に向かう熱の流れを遅らせる保温効果が得られます。つまりガーデンクリートに芝生を載せると夏は涼しく冬は暖かい環境が得られるということですね。
5月のベランダガーデニング | 2022年05月24日 |
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冬から春にかけてベランダの室外機の上に置いたカスケードブロックでスミレを育ててきましたが、これから夏に向けて浅草寺様のフローラカスケードで植えたインパチェンスに植え替えました。
手作りフラワーポットで赤い実をつけたイチゴもおいしくいただきました。また実がつくようにこれからも育てます。
プランターブロックのミントも大きくなってきました。お茶に入れて楽しもうと思います。
マンションのベランダガーデンも初夏の気候につつまれて、植物たちが元気に育ち続けています。
5月24日撮影
断熱コンクリート | 2022年05月21日 |
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沖縄に流れ着いた福徳岡ノ場の軽石の比重や保水性を調べたところ、当社でこれまで使用してきた十和田やインドネシアの軽石の性質に似ていました。つまり福徳岡ノ場の軽石を使用して断熱コンクリートを作ると、十和田やインドネシアの軽石を使用した断熱コンクリートと似た保水性や断熱性能が得られそうですね。(下の写真は十和田の軽石を使用したガーデンクリートに芝生をのせてスプリンクラーで灌水した屋上緑化の様子です。)
そこで今回はインドネシアの軽石を使用した断熱コンクリートの熱伝導率と十和田の軽石を使用した断熱コンクリートの遮熱効果についてお話ししたいと思います。まずインドネシアの軽石を使用した断熱コンクリートについてですが下記の表をご覧ください。
インドネシアの軽石で作ったガーデンクリート(断熱コンクリート)の乾燥時の熱伝導率が0.16W/mKであるのに対してコンクリートの熱伝導率は1.6W/mKであることが示されています。熱伝導率とは厚み1mの素材の両端に1度の温度差があるときに、その素材1㎡を通して1秒間に流れる熱量を表す数値です。つまり断熱コンクリートの熱伝導率はコンクリートの1/10と小さいので熱が伝わりにくいという事です。
次にコンクリートと、芝生を載せてスプリンクラーで散水したガーデンクリートの温度変化についてご説明いたます。まずはガーデンクリートに芝生の載せた時ととコンクリートむき出しの時の、温度センサーの配置のレイアウトをご覧ください。
このセンサーの配置で温度の変化を測定したのが下のグラフです。
赤い線のグラフはコンクリートの屋上下の天井に温度センサーを付けて温度の変化を測定したグラフです。朝日が昇るとともに温度が上昇して太陽が沈むにつれて温度が下がる様子が波として示されています。青いグラフは芝生とガーデンクリート(断熱コンクリート)で被覆されたコンクリートの屋上下の天井に取り付けた温度センサーで測定した温度の変化のグラフです。室内のクーラーが稼働しているときは気温が少し下がりますが、クーラーを止めると、気温は横ばいで、スプリンクラーで保水された断熱コンクリートが直射日光を遮熱していることがわかります。
5月のフローラカスケード | 2022年05月18日 |
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浅草寺様境内のフローラカスケードの花の植え替えを行いました。秋、冬、春にかけて咲き続けたビオラに変わりインパチェンスを植えました。花の根鉢を灌水クロスにくるみカスケードブロックの穴に挿入します。
カスケードブロックの穴がしっかりと根鉢を固定するので、立面でもインパチェンスは安心して成長を続けます。
フローラカスケードではブロックの上からドリップチューブとタイマーで水量をコントロールしながら灌水を続けます。東京も初夏の気候に変わってきたのでタイマーの灌水時間を冬、春の設定から少し長く調整します。
カスケードブロックの上段のツルニチニチソウも剪定して、成長力を高めます。これから夏に向けてインパチェンスとツルニチニチソウはカスケードブロックの立面の環境で競争しながら成長を続けます。
5月18日撮影
5月の新宿御苑 | 2022年05月14日 |
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今年の連休明けの東京は雨曇りの日が多いようです。今朝も自宅を出てから新宿御苑を抜けて事務所まで歩きましたが雨が降っていました。そしてその道中の雨の降り方に違いがあることに気が付きました。これは以前のblogでもお話ししたのですが、御苑に近づき緑の量が増えてゆくほど雨が強くなり、御苑を抜けて緑の量が減りコンクリートの建物とアスファルト舗装が増えるにつれて雨が弱くなる現象です。写真は緑に覆われた台湾閣5月13日撮影
昨年の春から今年の3月まで1年かけて新宿事務所で芝生から大気中に蒸発してゆく水分量を観測しました。その結果、芝生とその周辺の土からは平均しておよそ3.7㍑/㎡・日の水分が蒸発しているのがわかりました。ちなみに同じ環境で計量容器から蒸発してゆく水分量は1.5㍑/㎡・日でした。芝生は生きている つまり緑に覆われた新宿御苑では、大気中に蒸発してゆく水分量が周囲のコンクリートやアスファルトに覆われた環境より多いので、大気中の水蒸気が飽和して露点を迎えるまでの時間が周囲の環境よりも早く雨が降りやすいということですね。
御苑の芝生の広場は今年も新緑に覆われてきました。5月14日撮影 関連ブログ:気温と湿度とヒートアイランド東京 植物からの蒸散作用を肌で感じる?
5月の新宿事務所 | 2022年05月11日 |
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五月に入り新宿事務所のベランダではカスケードブロックで育てているベゴニアが5回目の春を迎えています。ミントも相変わらず元気に育ち続けています。
昨年の春から今年の3月まで、植栽装置オアシスの上で芝生から蒸発してゆく水分量を測定した西洋芝ですが、今年は日の当たる場所に移して、緑化ブロックヒルダの上でゆっくり休んでもらおうと思います。
天然砂利を使用したブミコン仕様の緑化ブロックで育てているセダムが今年も黄色い花を咲かせました。
新宿事務所もこれから植物たちにとり気候の良い初夏を迎えます。 5月11日撮影
新宿事務所のベランダと東京の温度比較2 | 2022年05月06日 |
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先のblogでは2021年から2022年にかけての新宿事務所のベランダの気温の変化と2017年の東京の気温の変化についてお話ししました。今回は同じく2021年から2022年にかけての新宿事務所の気温の変化と1978年の東京の気温の変化についてお話ししようと思います。下記の表とグラフをご覧ください。
この表やグラフを見てもやはり真夏の温度は新宿事務所も理科年表の温度もほぼ同じであり、冬から春、そして秋から冬にかけての新宿事務所のベランダの温度は理科年表の温度よりも高いことがわかります。つまり今から44年前の東京の気温と比べても真夏の気温は新宿事務所のベランダも緑に覆われた測定場所でも、大きな変化がないこと。そしてそれ以外の季節ではヒートアイランド現象の影響でコンクリートジャングルに囲まれた新宿事務所のベランダの温度が高いことがわかりました。
ただ一つ気が付いたことがあります。それは理科年表に記載されている1978年の気温の変化が,都市化(ヒートアイランド化)が進んだ2017年の気温の変化よりも高いことです。平均気温で0.3度の開きがありました。下記の表をご覧ください。
2017年の平均気温が1978年の平均気温よりも低いのは2014年以降、気温の観測場所をそれまでの大手町から少し離れた北の丸公園に移したことが一つの要因のようです。ヒートアイランド東京の気温参照 国際基準に従った気温の測定方法でも、測定場所が少し変わっただけで気温の微妙な変化が見られるようですね。その中で緑に囲まれた中で測定された気温も、コンクリートジャングルに覆われたベランダで測定された気温も、真夏の気温に大きな差がないということは、夏の太陽から届くエネルギーがいかに大きいかということですね。
そして地球を覆う水蒸気をはじめとする大気が、生物がすみやすい環境を整える大事な役割を果たしています。わたしたちを取り巻く自然環境は常に様々な要因で変化を続けながら、生命を守ってくれているようです。東京の夕暮れの空 5月5日撮影
新宿事務所のベランダと東京の温度比較 | 2022年05月05日 |
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2021年から2022年にかけて新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスで芝生からの水分蒸発量を測定しましたが、それと同時に新宿事務所のベランダの年間温度も観測しました。今回はベランダの年間温度と東京の年間温度の比較についてお話しいたします。東京の温度につきましては理科年表2019年度版「各都市の平均気温(℃)東京」から2017年のデータを利用しました。ベランダで観測した平均気温から東京の平均気温を差し引いた数値が下記の表とグラフで表されています。
理科年表で採用されている東京の気温の測定方法は、世界(WMO)基準に準じた方法で芝生の上、地上1.5mの測定地点に百葉箱やファン付きの通風筒の中に入れた温度計で測定されているようです。東京の気温の測定場所は皇居の隣の北の丸公園で測定されているようです。ヒートアイランド東京の気温新宿事務所のベランダでは、セラミックタイルの上に時計と温度・湿度がデジタルで表示される時計を置いて測定しました。測定時間は午前11時前後です。
この表とグラフから7月から8月にかけての夏の気温は新宿事務所も北の丸公園もほぼ同じであることがわかりました。緑に囲まれた北の丸公園で芝生の上で測定した気温も、ビルに囲まれたマンションのベランダでセラミックタイルの上で測定した気温も、直射日光が当たらない真夏ではほぼ同じ気温であるようですね。そして冬から春にかけてと秋から冬にかけての気温は新宿事務所の方が高いことがわかりました。つまりコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランドは緑のオアシスと比べて真夏の気温はあまり変わらず、冬の気温に大きな差があるということですね。
新宿事務所のベランダに置いた温度・湿度が計測できるデジタル時計
千鳥ヶ淵から北の丸公園を望む 5月4日撮影
手作りフラワーポットのイチゴ | 2022年05月02日 |
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