三佐和ブログ


新宿事務所のベランダと東京の温度比較 2022年05月05日

2021年から2022年にかけて新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスで芝生からの水分蒸発量を測定しましたが、それと同時に新宿事務所のベランダの年間温度も観測しました。今回はベランダの年間温度と東京の年間温度の比較についてお話しいたします。東京の温度につきましては理科年表2019年度版「各都市の平均気温(℃)東京」から2017年のデータを利用しました。ベランダで観測した平均気温から東京の平均気温を差し引いた数値が下記の表とグラフで表されています。

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理科年表で採用されている東京の気温の測定方法は、世界(WMO)基準に準じた方法で芝生の上、地上1.5mの測定地点に百葉箱やファン付きの通風筒の中に入れた温度計で測定されているようです。東京の気温の測定場所は皇居の隣の北の丸公園で測定されているようです。ヒートアイランド東京の気温新宿事務所のベランダでは、セラミックタイルの上に時計と温度・湿度がデジタルで表示される時計を置いて測定しました。測定時間は午前11時前後です。

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この表とグラフから7月から8月にかけての夏の気温は新宿事務所も北の丸公園もほぼ同じであることがわかりました。緑に囲まれた北の丸公園で芝生の上で測定した気温も、ビルに囲まれたマンションのベランダでセラミックタイルの上で測定した気温も、直射日光が当たらない真夏ではほぼ同じ気温であるようですね。そして冬から春にかけてと秋から冬にかけての気温は新宿事務所の方が高いことがわかりました。つまりコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランドは緑のオアシスと比べて真夏の気温はあまり変わらず、冬の気温に大きな差があるということですね。

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          新宿事務所のベランダに置いた温度・湿度が計測できるデジタル時計

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              千鳥ヶ淵から北の丸公園を望む 5月4日撮影


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