三佐和ブログ


オアシスからの水分蒸発量の測定3 2023年09月29日

芝生の広場オアシスⅡの試作品に4㍑(約37㍑/㎡)の水を貯水して水分が蒸発してゆく様子を観察しています。前回は9月14日から20日まで、7日間のインターバルで水を貯水して芝生の成長の様子を観察しました。下の写真は9月20日のオアシスⅡの様子です。

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今回は9月21日から9月28日まで8日間のインターバルを置いて4㍑の水を貯水しました。下の写真は9月29日に撮影したオアシスⅡの写真です。

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秋分が過ぎて気温も下がり始め、西洋芝の成長に最適な25度から15度のゾーンに近づいてきました。これからクリーピングベントグラス007がどのように成長してゆくか楽しみです。次回はインターバルを9日にして貯水をしようと思います。

オアシスⅡからの水分蒸発量の測定2 2023年09月20日

9月13日から芝生の広場オアシスⅡの試作品に水を入れて、蒸発してゆく水分の変化について測定を始めました。まず33cmx33cmno貯水槽に30cmx30cmx4cmの緑化ブロックを置き、その上に灌水クロスを敷いて土を2cmほどの厚みで載せて芝生を育てているオアシスⅡに4㍑の水を貯水しました。およそ37㍑/㎡の貯水量です。下の写真は9月13日に4㍑の水を貯水した時のオアシスⅡの様子です。

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以前、新宿事務所のベランダでオアシス1で水分蒸発量を測定した年平均3.7㍑/㎡・日から想定すると10日後の9月23日にはオアシスⅡから水分がほぼ蒸発する計算ですが、オアシスⅡから完全に水が蒸発する前に芝生が枯れるのを心配して、3日早い9月20日にオアシスⅡに貯水しました。下の写真は水を加える前のオアシスⅡの写真です。9月20日撮影

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9月23日は秋分です。これから東京の気温も徐々に下がると思いますので芝生の成長具合をよく見ながら、オアシスⅡに貯水するインターバルを少しづつ伸ばしてゆこうと思います。

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          上の写真はオアシスⅡに水を4㍑貯水した写真です。9月20日撮影

植物の成分 2023年09月19日

植物を構成する物質の90%は水だそうです。そして残り10%の内90%が炭素、酸素、水素の3元素で構成されています。植物はこの3元素から光合成で太陽エネルギーを利用して炭水化物であるセルロース(C₆H₁₀O₅)nを作ります。新宿事務所で水分蒸発量を調べているサクラランの葉も水とセルロースでできているのですね。下の写真は室内で育てているサクラランです。

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サクラランの水分蒸発量を調べているうちに水中で葉が成長しました。そこで葉の重さを調べました。葉がの成長が始まる前のサクラランを入れたペットボトルを満水にした時の重量が368gでした。(7月19日測定)そして葉が成長した9月18日に、ペットボトルの縁まで水を満たしたときの重さが366gでした。下の写真は成長した葉とペットボトルの縁まで水を満たした写真です。  9月19日撮影

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2か月の間に水中で葉が成長して、ペットボトルの水を満たした時の重さが減少したということは、葉を構成しているセルロースの質量が水より軽くなったからでしょうね。下の写真をご覧ください。サクラランの葉が水に浮くということは葉の質量が水よりも軽いということですね。

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以前のブログでアメリカの物理学者ファインマン先生が「木は主に空気からできています。」とおっしゃいましたが植物の本質を突いた言葉ですね。

サクラランも生きている6 2023年09月18日

7月19日から9月18日までのサクラランからの水分蒸発量は3.2gでした。下記のグラフをご覧ください。

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サクラランからの水分蒸発量は、同じペットボトル容器に水を満たしたものと水を満たしてサクラランを入れた容器の重さを比較して計算しています。

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下のグラフはペットボトル(青い線A)とサクラランを入れたペットボトル(赤い線B)からの水分蒸発量,そしてその差であるサクラランからの水分蒸発量(緑色の線)を示したグラフです。

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サクラランは水分の蒸発量はミントなどと比べて少ないのですが、水に強い植物で、7月から始めた測定中に水中で葉を伸ばしました。

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9月18日の時点でサクラランの入った容器に水を縁まで満たして測定したところ、測定を始めた7月19日にサクラランの容器の縁まで水を満たしたときと比べて、容器全体の重さが2グラムほど軽くなっていました。つまりこの2か月の間に、サクラランが水中で成長を続け、葉や茎、そして根が大きくなるとともに葉や根や茎を形成する比重が水よりも軽い物質が原因で、縁まで水を満たしたサクラランの入った容器全体の重さが軽くなったのでしょうね?9月18日撮影

芝生の広場オアシスⅡからの水分蒸発量の測定 2023年09月14日

新宿事務所のベランダで福徳岡ノ場の軽石を使用した芝生の広場オアシスⅡの試作品からの水分蒸発量の変化について測定を始めました。まず縦横33cm(内寸)の容器に緑化ブロック(縦横30cm、高さ4cm)を置きその上に土を2cmほどの厚みで載せて、芝生を種から育てます。この状態で4㍑の水を注いだ様子が下記の写真です。写真の左下に軽石が水に浮いているのがわかります。9月13日撮影

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翌日の朝、オアシスⅡの様子を見ると水が緑化ブロックと土に吸収されていることがわかります。写真左下の軽石が容器の底にありますね。9月15日撮影P1200541.jpg

内寸およそ33cmの容器に4㍑の水を注いだということは1平方メートル当たりおよそ37㍑の水が保水されているということです。2021年4月から2022年3月にかけて新宿事務所のベランダで芝生の広場オアシスで水分蒸発量を測定したところ、年間平均値でおよそ3.7㍑/㎡・日の水が蒸発しました。「芝生の広場オアシスⅡ」この数値をもとにこれから蒸発してゆく水分量を予測すると10日後、9月23日ごろにオアシスⅡからの水分は蒸発しきるということですが、これからどのように変化するか、芝生の成長と合わせて観察してみたいと思います。

カスケードブロックへの種蒔き 2023年09月09日

9月6日に新宿事務所のベランダに設置したカスケードブロックにビオラとキンギョソウの種を蒔きましたが、引き続きカスケードブロックに種を蒔きました。今回蒔いた種はエデイブルフラワーのカレンジュラとハーブのジャーマンカモミールです。エデイブルフラワーとは食べられる花のことだそうです。下の写真は上がカレンジュラ、下がジャーマンカモミールの種です。

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土を灌水クロスで包みカスケードブロックの穴に挿入して、それぞれの種を蒔きました。上のカスケードブロックにはカレンジュラを、そして下のカスケードブロックにはジャーマンカモミールの種を蒔きました。

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それぞれのカスケードブロックの穴の土から種が発芽することを期待します。9月9日撮影

9月の新宿事務所 2023年09月07日

9月に入り新宿事務所のベランダもようやく気温が落ち着いてきました。ベランダでは芝生の広場オアシスⅡの試験モデルを設置して様々な植物を育てています。下の写真の手前では天然砂利を使用したブミコンを緑化基盤としてツルニチニチソウを育てて3か月が経過しましたが、ツルニチニチソウは弦を横に伸ばしながら成長を続けています。

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5月の連休中に灌水が出来ずに枯れた、福徳岡ノ場の軽石を緑化基盤とした芝生は9月の初めにクリーピングベントグラス007の種を蒔いたところ発芽して葉を伸ばしてきました。

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今年の秋はカスケードブロックに種を蒔いて花を育てようと思います。下の写真のカスケードブロックには昨日、ビオラとキンギョソウの種を蒔きました。発芽してくれることを期待します。

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今年の夏もベゴニアはカスケードブロックで暑い夏を越しました。ベゴニアのたくましさに敬意を表したいですね。

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                      9月7日撮影

9月のフローラカスケード 2023年09月06日

9月に入り気候が変わり始めたようです。8月は毎日30度を超える気温を記録した東京ですが、その中で浅草寺様境内のフローラカスケードで育てているインパチェンスやツルニチニチソウは、コントロールタイマーとドリップチューブによる定期的な灌水の継続のおかげで無事に真夏日の連続を乗り越えたようです。

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カスケードの植物たちをよく見ると、インパチェンスやツルニチニチソウのほかに、ミントが成長して花を咲かせていることがわかります。以前カスケードブロックで育てていたミントの種が残っていて、発芽して成長してきたのでしょうね。

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これから秋に入り気温が下がるとともに植物たちもますます元気になってゆく事と思います。境内では相変わらず海外からのからの旅行者が、日本の風物を楽しんでいました。おみくじを引いているようですがアジアからの旅行客は漢字で書かれた吉兆のお告げがわかるのでしょうね?

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                       9月5日撮影

福島第一原発の処理途上水 2023年09月04日

ネットを見ていたら「福島第一原発の処理途上水の実情とは」という東京新聞の記事を見かけました。詳しい内容は記事をお読みいただくこととして、この中で放射能汚染を処理しなければならない水が134万トンほどあるとのことでした。先のブログで芝生の広場オアシスⅡを1000㎡設置すると年間の水分蒸発量がおよそ1314トンになるというお話をしました。「芝生の広場オアシスからの年間水分蒸発量」134万トンの水を芝生の広場オアシスⅡで蒸発させるとすると、これを数値で表すと1000㎡のオアシスⅡをおよそ1000か所設置すると1年で処理途上水を蒸発できるということですね。つまり芝生の広場オアシスⅡが100万平方メートルで1年かけて処理水を蒸発できるという計算です。

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私は原子力発電に関する詳しい知識はありませんが1979年にアメリカ、ペンシルバニア州のスリーマイル島で発生した原子力発電所の事故で87000トンのトリチウムを含む水を大気中に蒸発させたという事例を詳しく調べて、蒸発したトリチウムを含む水がスリーマイル島の周囲の環境にどのような影響を及ぼしたか知りたいものです。「日本政府、福島の水の海洋放出と水蒸気放出を提案2019年12月23日AP電」そしてその結果が、処理水を海洋に放出すること以下の影響を生命に及ぼすのであれば、福島の原子力発電所も処理水の大気中への蒸発という方法も選択できないでしょうか?写真は新宿御苑の芝生の広場です。新宿御苑の面積はおよそ58万㎡だそうです。9月1日撮影

芝生の広場オアシスからの年間水分蒸発量 2023年09月03日

大田区産業プラザPIOや新宿事務所のベランダにおける芝生の広場オアシスからの水分蒸発量はおよそ3.8㍑/㎡(大田区産業プラザ)から3.6㍑/㎡(新宿事務所)でした。大田区産業プラザPIOでの芝生の広場オアシスの設置場所は1年を通して雨が当たり、春夏には直射日光が当たる環境でした。一方新宿事務所の芝生の広場オアシスⅡの設置場所は1年を通して雨や直射日光の当たらない環境でした。そして東京の年間降雨量は1528.8mm(4.2mm/㎡・日)です。

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芝生の広場オアシスからの水分蒸発量は芝生からの水分蒸発量が2.1㍑/㎡・日と、土からの水分蒸発量が1.5㍑/㎡・日を合わせて3.6㍑/㎡・日になります。以前神奈川県伊勢原市にあります山武asbil様の屋上でガーデンクリートを4cm施工してその上で芝生を育てたことがありました。施工面積は1000㎡でした。芝生の広場オアシスを1000㎡設置した場合、芝生と土からの水分蒸発量はおよそ3600㍑/日、1年を通しての水分蒸発量はおよそ1314000㍑、つまり1314トンになります。

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今、放射能汚染処理水の海洋放出が問題になっています。汚染処理水の処理方法につきましては以前のblogでもお話ししました。1979年3月にアメリカのペンシルヴァニア州スリーマイル島で発生した原子力発電所の事故では87000トンのトリチウム水を2年かけて蒸発させたようです。「芝生の水分蒸散力」1000m2の芝生の広場オアシスIIを100箇所施工するとおよそ年間131400トンの水を大気中に蒸発させる事が出来ます。

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芝生からの水分蒸発量の測定で分かったことは、芝生と土からの水分蒸発量を合わせると、地面からの水分蒸発量のおよそ2倍の水分が大気中に蒸発するということです。放射能汚染処理水の海洋放出はこれから30年ほど続くと言われています。芝生などの植物の力を借りて処理水を大気中に蒸発させる事で、海洋への放出時間を短縮する事をご提案いたします。関連サイト:芝生の広場オアシスⅡ


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