オアシスⅡからの水分蒸発量3 | 2024年05月31日 |
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5月25日から5月31日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.1㍑/㎡・日でした。5月の17日以来、オアシスⅡが直射日光に当たらない場所に移動しましたが、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ると同時にオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も減っているので直射日光はオアシスⅡの水分蒸発量にあまり影響がないようです。ちなみにオアシスⅡに直射日光が当たるのは一時間弱ぐらいです。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていません。
5月25日から5月31日にかけてオアシスⅡからとオアシス周囲からの水分蒸発量は同じように増えましたが、芝生からの水分蒸発量は前回の測定とほぼ同じで横ばいでした。上のグラフをご覧ください。オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度、そして風などの影響に敏感に反応しているようですが、芝生からの水分蒸発量を示す緑色のグラフは青や茶色のグラフとは別の動きを示していますね。
測定データ数が少ないので何とも言えませんが、水や土からの蒸発と比べて芝生からの水分蒸発には、葉脈への水の吸引力や根圧など様々な要因が絡み合っているようです。梅雨から夏にかけて芝生からの水分蒸発がどのように変化するのか楽しみです。関連ブログ「芝生の吸引力」5月31日撮影
5月の新宿事務所2 | 2024年05月30日 |
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5月の新宿事務所のベランダではオアシスⅡからの芝生の蒸発量について、いろいろ観察してきました。いくつかのオアシスⅡの試作品ではそれぞれ緑化基盤の品質、給水方法を変えていますが、育てる環境が違うと芝生の成長にも影響が見られるようです。
5月の初めにカスケードブロックで育てているキンギョソウの花が咲きましたが、その後も順調に花を咲かせています。そして相変わらずベゴニアも元気です。
室内の気温も25℃を超えるようになりましたが、小さな手作りフラワーポットのパキラの若葉が伸びてきました。
5月30日撮影
芝生から水を蒸発させるエネルギー | 2024年05月28日 |
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オアシスⅡからは最近、約1㍑/㎡・日の水が蒸発しています。「オアシスⅡからの水分蒸発量2」1gの水を水蒸気にするのに2300ジュール(9614カロリー)のエネルギーが必要です。つまりオアシスⅡから芝生を通して水が蒸発するのに2300kジュール(9614kカロリー)/㎡・日のエネルギーが使用されています。白米の茶碗一杯のエネルギーが約234キロカロリーですからオアシスⅡから水分が1g蒸発するのに、茶碗41杯(9614÷234)/㎡・日のエネルギ-が消費されている計算です。
蒸気機関は水が気体に膨張するエネルギーを利用しますが、芝生は水が蒸発するときの吸引力を利用して葉脈から水を蒸発します。そして芝生から水を蒸発させるエネルギーは太陽からいただきます。芝生は太陽からのエネルギーと、地球からの引力を利用して命を繋ぐplantです。関連ブ5月29日ログ:「芝生の吸引力」写真は土中から水分を吸引して蒸発させる芝生の広場です。5月29日撮影
芝生の吸引力 | 2024年05月27日 |
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先のblogで「植物が生えている場合は、植物の根が降った雨を地中に引きこみ保水します。」とお話ししました。「土地の保水力」今回は土地の保水力を詳しくお話ししたいと思います。新宿事務所のベランダに設置したオアシスⅡからの最近の水分蒸発量は2.6リトル/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日です。つまり芝生の葉に無数に張り巡らされている葉脈から1平方メートル当たり、1リットルの水が蒸発するということですね。そして水が蒸発した後の葉脈の空隙に根から水が上がってきます。
芝生の水が蒸発することで吸引力が働き根から水が吸い上げられます。このほかに根には周囲の土や水から根圧がかかり、水がが入ってきます。植物が生えている土地の周囲には葉からの蒸発による吸引力と根圧が常に働いています。この力が植物の生えた土地に保水力を生む仕組みですね。写真は自然の力である引力をうまく使いながら水を吸収し蒸発させているオアシスⅡの芝生です。5月27日撮影
土地の保水力 | 2024年05月25日 |
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先のblogで土地の降雨量から水分蒸発量を引いたものが土地の保水量であるお話をしました。「タンカーにオアシスⅡをのせて水を蒸発させると?」土地の降雨量をinput、水分蒸発量をoutputとするとinputがoutputを上回る土地は保水力があり、inputがoutputを下回ると、土地は乾燥するということですね。そして降雨量inputを地中に保水keepするのが植物です。
土地に植物が生えていない場合は、降った雨は土の表面から蒸発します。植物が生えている場合は、植物の根が降った雨を地中に引きこみ保水します。そして保水された水は、根から葉を通して蒸発することで、雨水の循環が続くのです。私はコンクリートジャングルとアスファルト砂漠抜覆われたヒートアイランド東京で、保水性のある緑化コンクリート「ガーデンクリート」で植物を育て、土地の保水力を回復する緑化システムを開発しています。写真はヒートアイランド東京のオアシス新宿御苑です。5月25日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量2 | 2024年05月24日 |
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5月18日から5月24日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡを直接日が当たらない場所に移したので前回と比べて蒸発量が減ったようです。
上のグラフを見ますとオアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのに対して、周囲からの水分蒸発量も減りました。周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていないので、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのは直射日光の当たらない場所に移したことのほかに、周囲の気温や湿度の変化も影響しているようです。
オアシスⅡからの水分蒸発量が周囲の水分蒸発量より多いのは、芝生からの水分蒸発量が加わっているからですね。オアシスⅡは芝生からの水分蒸発量に見合った水量を給水するために、空隙のある保水性に優れたガーデンクリートを芝生の下に配置しています。5月24日撮影
タンカーにオアシスⅡのせて水を蒸発させると? | 2024年05月22日 |
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VLCCタンカーにオアシスⅡを載せて水を蒸発させる計算をしてみました。VLCCタンカーの長さは300m,巾60mです。タンカーの甲板は長方形ではないので、オアシスⅡが載る甲板面積を長方形の80%の14,400㎡に設定しました。オアシスⅡからの水分蒸発量を新宿事務所で測定した3.6㍑/㎡・日で計算すると、タンカーからの1日当たりの水分蒸発量は51トン、1年あた18,615トンです。ちなみにVLCCとはVery Large Crude Carrierの略語だそうです。
新宿事務所のそばに新宿御苑がありますが御苑の面積は583,000㎡です。これはVLCCタンカー40.5隻の面積に相当します。つまり新宿御苑でオアシスⅡで芝生を育てると1日当たりの水分蒸発量は2065.5トン、1年あたり753,907.5トンの水が蒸発することになります。また東京の降雨量は4.3㍑/㎡・日なので新宿御苑に降る雨は2506.9トン/日、1年あたり915,018.5トンになります。そして0.7㍑/㎡・日(4.3㍑/㎡・日 - 3.6㍑/㎡・日)の水が土に保水されます。つまり441トン/日、16096.5トン/年の水が御苑の土に保水される計算ですね。 上の写真は新宿御苑の芝生の広場てす。5月22日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量1 | 2024年05月18日 |
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これまでオアシスⅡへの給水量の推移について測定してきましたが、これからはオアシスⅡの水分蒸発量をさらに詳しく測定してゆこうと思います。ポイントはオアシスⅡの残存保水量です。オアシスⅡは緑化ブロックと土から構成されています。今までオアシスⅡの水分が蒸発した状態で測定して来ましたが、緑化ブロックや土にはまだ少しの水が保水されています。
今回は緑化ブロックと土の残存保水率を少なく見積もって3%と設定しました。根拠は天然砂利を使ったブミコンの保水率が25%、軽石を使用したガーデンクリートの保水率が30%であることです。ガーデンクリートを使用した緑化ブロックは、空隙の水がなくなっても軽石の細かな空隙に水を保水します。またガーデンクリートは土の性質と似ているので、芝生を支える土の保水率もガーデンクリートと同じにしました。この設定で計算した数値が下記の表とグラフです。
オアシスⅡは土に似た性質のガーデンクリートに、田んぼのように水を張り芝生を育てることを目的に開発した緑化システムです。緑化ブロックの隅々に水が行き渡り、寒冷地で育ちやすい西洋芝ベントグラスは、生えむらや枯れむらなく育っています。これから気温と湿度が高くなる東京のベランダでベントグラスが元気に育つように、オアシスⅡへの給水量と、水分蒸発量のバランスを保ちたいと思います。2週間ぶりに芝刈りをしました。5月18日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移15 | 2024年05月17日 |
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5月12日から5月17までのオアシスⅡへの給水量は4.3㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.3㍑/㎡・日でした。
今回の測定でオアシスⅡへの給水量が減ったのは、新宿事務所周辺の気温の変化とオアシスⅡの設置場所の変更があったからだと思います。ここにきて太陽の角度が高くなり、午後になると事務所のベランダに設置したオアシスⅡの芝生にも日差しの強い光が当たるようになりました。そこで設置場所を窓辺近くに移し、なるべく直射日光が当たらないようにしたことも原因の一つではないかと思います。
オアシスⅡは芝生に水が満遍なく行き渡る仕組みなので、今のところ芝生の生えむらや枯れむらが見られません。これから夏にかけて寒冷地での栽培に適したクリーピングベントグラスにとり、東京のベランダの自然(土地の力)は厳しくなりますが、太陽の位置を見極め、給水のインターバルに気を配りながら芝生を育てたいと思います。次回はインターバルを7日にして水量を調整する予定です。 5月17日撮影
サクラランも生きている14 | 2024年05月16日 |
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4月17日から5月16日までのサクラランからの水分蒸発量は3g、1日当たりの蒸発量は0.1gでした。計測しているサクラランの葉はペットボトルの中で育っている葉と合わせて7枚です。
サクラランは別名ホヤ・カルノーサ、熱帯を中心に生息している植物です。以前ご説明しましたが熱帯クアラルンプールの湿度は1年を通して80%を超えています。「グラフで見る土地の力」このような環境では植物の葉からの水分蒸発量も少なくなるようです。
サクラランを含め熱帯の植物は葉の厚みがあるものが多いようですが、これも気温と湿度の高い熱帯の自然(土地の力)に植物が対応した結果でしょうね。
写真は新宿御苑の温室で見かけたデイフェンバキアです。5月16日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移14 | 2024年05月11日 |
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5月6日から5月11日までおオアシスⅡへの給水量は4.5㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日でした。前回の測定と比べて給水量は0.3㍑/㎡・日、蒸発量は0.8㍑/㎡・日減りましたが、これは連休明けの東京の気候の影響だと思います。連休が明けて東京は雨曇りの日が続きました。
4月29日からの給水のインターバルを6日としたことで1日当たりの給水量が増えました。しかしオアシスⅡへの給水量の変化は周囲からの水分の蒸発量の変化よりも少ないようです。下記のグラフをご覧ください。
給水のインターバルを変えてまだ12日ほどのデータですが、これから夏に向けて当分の間6日のインターバルで給水してゆこうと思います。
今回表示した表とグラフは、オアシスⅡの1㎡当たりの面積をより正確に計算したために、これまでの表とグラフと数値が若干変わりました。この数値の変更によって冬の間のオアシスⅡの芝生からの水分蒸発量が、周囲からの水分蒸発量に近いことがわかります。これから夏に向けて芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか楽しみですね。5月11日撮影
満蔵寺様ブミコン舗装 | 2024年05月10日 |
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千葉県市原市にあります曹洞宗満蔵寺様のブミコン舗装が始まりました。境内は緑に包まれて鶯が鳴いて、のどかな雰囲気が漂っています。
今回も移動プラントで材料を調合して混錬しています。移動プラントを利用することで作業効率が大幅に改善されました。
敷地が広いので、材料を運ぶのに一輪車ではなくショベルカーが利用できるので作業効率がさらにアップしました。
ブミコンの材料の混錬と運搬は機械化によって生産性が高まりますが、ブミコンは人の手で丁寧に仕上げることで、美しい仕上がりと透水性が確保されます。
施工 山内石材株式会社様 5月10日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移13 | 2024年05月07日 |
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4月30日から5月5日までのオアシスⅡからの給水量は4.2㍑/㎡・日でした。この数値は前々回4月23日の数値と比べると1.6㍑/㎡・日も増えています。先の測定でもお話ししましたが東京は4月の下旬から5月の連休にかけて急に初夏の気候に変わります。「オアシスⅡへの給水量の推移12」先のblogでは給水のインターバルを10日にして5月2日に給水するお話をしましたが、やはり新宿事務所の気温が急に高くなったので連休中は給水のインターバルを6日に短縮して測定しました。その結果、1日当たりの給水量が増えました。
この表とグラフを見てもわかるように4月29日の測定日から5月の連休にかけてオアシスⅡ周辺からの水分蒸発量が急に増えました。一昨年新宿事務所で測定した植栽装置オアシスからの年間平均蒸発量は約3.6㍑/㎡・日でしたが、これから夏にかけてはこの数値を参考にして、オアシスⅡへの給水量を調整しながら芝生を枯らさないように育てたいと思います。
今年の連休は給水のインターバルを短くしたので、芝生は急に初夏に変わった新宿事務所の気候に無事に対応して成長を続けています。5月7日撮影
三佐和ブログ「自然は土地の力」がホームページにアップされました | 2024年05月03日 |
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三佐和ブログ「自然は土地の力」がホームページにアップされました。トップページの資料ダウンロードからご覧いただけます。「自然は土地の力」土地の力を表す指標として気温、湿度、そして降水量があります。これらの指標が入り組みながら、その土地固有の力が生まれます。それは雨水の循環活動でもあるのです。
雨水の循環が止まり土地が乾燥して、人間が生活する環境が失われた歴史は古代から繰り返されてきました。人間の力で雨水の循環を作り出すには膨大なエネルギーが必要です。しかし砂漠にオアシスがあるように、コンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランドに緑のオアシスを作る事は可能です。ガーデンクリートと緑化システムを組み合わせることでヒートアイランドに無数のオアシスを作る事が当社の仕事です。
5月の新宿事務所 | 2024年05月02日 |
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9月の初めにカスケードブロックにキンギョソウの種を蒔いたのですが8か月がたちようやく花が咲き始めました。
カスケードブロックは直径9cm高さ6cmの穴に土を入れて植物を育てる仕組みです。キンギョソウはカスケードブロックの穴に根をはって茎を60cmほどのばしました。直径9cm高さ6cmの土の空間でも60cm以上の高さの植物を育てることが出来るようです。
植栽装置オアシスⅡではクリーピングベントグラスを育てています。オアシスⅡは緑化ブロックの周囲を容器で囲み給水して芝生を育てていますが、芝生の葉は緑化ブロックに満遍なく行き渡り育っています。水を張った水田で芝生を育てているような感じですね。
ベランダでは今年もカスケードブロックで無事に冬を越したベゴニアが元気に花を咲かせています。ベゴニアは新宿事務所のベランダで数年にわたり越年していますがたくましい植物です。 関連ブログ:9月の新宿事務所
5月2日撮影