オアシスⅡの断熱効果 | 2024年06月12日 |
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オアシスⅡはガーデンクリートの緑化基盤に芝生などの植物を育てることが出来ますが、断熱コンクリートとしても効果があります。以前、神奈川県伊勢原市にある工場の屋上をガーデンクリートに芝生を張り、その下の階の天井の温度変化を測定したことがありました。屋上をガーデンクリートと芝生で緑化した建物の天井下と、コンクリートむき出しの建物の天井下の温度比較です。下のグラフをご覧ください。
このグラフを見ると夏の間、コンクリートむき出しの天井下の温度は、朝日が昇ると温度が上昇し、午後になり気温が下がると温度も下がる波動を繰り返しています。それに対して、青いい線で示された緑化された天井下の温度は横ばいです。青いグラフが波動を示している原因は、朝、作業が始まるとクーラーを入れて作業が終わるとクーラーを消すことによる温度変化です。青いグラフが横ばいを示している期間は、夏のお盆休みで室内のクーラーが休止されたことによります。
冬になるとコンクリート下の温度が緑化した芝生下の温度よりも下回ります。上の緑と紫色のグラフをご覧ください。測定期間は1月26日から3月1日です。冬の間は外気温が室内よりも低くなるので、ガーデンクリートと芝生は室内の温度が外に伝わるのを遅くする断熱効果が、コンクリートよりもあることがわかります。オアシスⅡを屋上に設置することで、夏はオアシスⅡに保水された水が気化することで太陽光エネルギーを奪う働きと断熱効果で建物の温度を低く保ちます。そして冬は室内の温度が外気に向かうのを断熱する効果があります。
植物を育てなくても、ガーデンクリートだけで建物の断熱効果は得られます。そしてオアシスⅡへ水を給水するのは夏至から秋分の間だけで十分です。ちなみにコンクリートの熱伝導率は1.6w/mk、ガーデンクリートの熱伝導率は乾燥状態で0.16w/mkでコンクリートの十分の一です。保水されたガーデンクリートの熱伝導率は0.3w/mkです。関連サイト:ガーデンクリートが建物の温度を下げる仕組み