芝生からの水分蒸発量の変化 | 2024年09月03日 |
---|
オアシスⅡで育てている芝生からの水分蒸発量の変化を観察していると、7月中旬から蒸発量が少なくなってきたことがグラフからわかります。下のグラフをご覧ください。緑色のグラフが芝生からの水分蒸発量の推移です。
芝生からの水分蒸発量が減った原因は7月19日から26日にかけて芝生が枯れ始めたのが原因ですね。下の写真をご覧ください。7月26日撮影
下の写真は芝枯れが始める前の芝生の様子です。芝が少し枯れていることがわかります。7月12日撮影
芝生が枯れた原因はいろいろありますが直射日光が芝生にあたる時間や、気温と給水量が大きな原因ではないかと思います。夏の間オアシスⅡにはおよそ4㍑/㎡・日の水を給水しています。そして7月、8月の東京の降雨量は平均で約5.2㍑/㎡・日です。(理科年表2024年版参照)オアシスⅡ周囲の気温が高くなっていることと、給水量が降雨量を下回っていることが原因の一つかもしれません。下のグラフはオアシスⅡを設置している新宿事務所の室温の変化です。
オアシスⅡを設置しているベランダでは雨は降りませんが、午後になると直射日光が当たる時間帯があります。これから寒冷地で育ちやすい西洋芝を育てるには、夏の間は直射日対策や給水のインターバルを調整することが改めて必要だと思いました。
お盆が過ぎてオアシスⅡに種を蒔き始めましたが、新しい西洋芝が発芽してきました。9月3日撮影
年中無休 | 2024年08月21日 |
---|
お盆が過ぎて東京の気候も少し変わってきたようなので、猛暑の中を生き残ったオアシスⅡのクリーピングベントグラス007の横に芝生の種を蒔きました。蒔いた種は西洋芝混合種「年中無休」です。8月21日撮影
「年中無休」は,アメリカのオレゴン基準をパスした高品質の種(ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスク)がブレンドされています。サンフランシスコジャイアンツのアリゾナフェニックス球場をはじめ、日本のサッカースタジアムでも使用されているプロ仕様の種です。
常緑を楽しむには、芝生の種をまき続けることがポイントです。(グリーンキーパー談)「年中無休」は三佐和オンラインショッピングでお買い求めいただけます。:三佐和オンラインショッピング
オアシスⅡからの水分蒸発量8 | 2024年07月05日 |
---|
6月29日から7月5日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。
今回はオアシスⅡからの水分蒸発量、周囲からの水分蒸発量、そして芝生からの水分蒸発量いずれも増加しましたが、芝生からの水分蒸発量は周囲の水や土からの水分蒸発量と比べて増加量が少ないようです。前回のblogでもお話ししましたが、土や水が太陽エネルギーと直接反応して蒸発するのと比べて、芝生から水分が蒸発する仕組みはやや複雑ですね。
芝生は地表で生育するために、雨水を利用して強い太陽光エネルギーから自らの体を守る仕組みを作りました。植物は遠い昔から自然界の水の循環を利用して、自らも体内で水が循環する仕組みを作り上げたのでしょうね。
写真は強い太陽光を浴びながらも、根を通して地中からしっかりと水分を吸い上げて、葉から蒸発させる仕組みを作り成長を続ける御苑の芝生です。7月5日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量7 | 2024年06月28日 |
---|
6月22日から6月28日までのオアシスⅡへの給水量は3.4㍑/㎡・日、オアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日でした。前回と比べてオアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量は減りましたが芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。下記のグラフをご覧ください。
先のblogでもお話ししましたが、土や水からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度に敏感に反応しますが、芝生からの水分蒸発は、葉に当たる太陽光の熱量や周囲の湿度に反応して、葉脈を通して水分が蒸発します。それによって葉脈に吸引力が働き、茎や根から水分を引き上げられる仕組みです。 「オアシスⅡから水が蒸発する仕組み」
先日オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスの芝刈りをしたところ、枯れむらが見られました。クリーピングベントグラスは寒冷地で育ちやすい芝生ですが、あえてヒートアイランド東京のベランダに設置したオアシスⅡで成長を観察しています。これまでの経験では8月のお盆を過ぎたころから、新しいクリーピングベントグラスは成長を開始します。これから2か月、オアシスⅡでクリーピングベントグラスがどこまで育つか見守ろうと思います。6月28日撮影
ヒートアイランドのビオトープ オアシスⅡ | 2024年06月22日 |
---|
人類学者ブライアン・フェイガンの著書「古代文明と気候大変動」河出文庫を読みました。南米にあるチチカカ湖周辺テイワナクで行われていた盛り土耕による農作物の生産は西暦600年以降に大規模な広がりを見せましたが、1300年ごろに気候変動による干ばつがピークに達した後、耕地は放棄されて行ったようです。テイワナクの盛り土耕地のレイアウトをご覧ください。
私はテイワナクの盛り土耕地をヒントにしてオアシスⅡによるビオトープをイメージしてみました。オアシスⅡでは盛り土耕地の砂層、砂利層をガーデンクリートに置き換えています。下記のレイアウトをご覧ください。
オアシスⅡを使用したビオトープはコンクリートやアスファルトの上に設置することを目的とした薄層緑化システムなので、自然の雨水の循環に加えて給水で水を補う方法をとっています。東京の年間降水量は1598.2mm(4.4mm/日)です。雨の当たらない新宿事務所のベランダに設置されたオアシスⅡからは、およそ3.5~3.8mm/日の水が蒸発しています。そして7日分の水を容器に給水する方法で芝生を育てています。
上の写真は新宿御苑の芝生の広場です。オアシスⅡでの芝生と土からの水分蒸発量から推察すると御苑の芝生の広場からもおよそ3.5~3.8mm/日以上の水が蒸発(output)していると考えられます。東京の年間降雨量(input)が4.4mm/日です。新宿御苑の芝生の広場はinputの降水量がoutputの蒸発量を上回り、残りの水が土中に保水されるようなので、1年を通してスプリンクラーなどによる散水をあまり見かけたことがありません。テイワナクの盛り土による農業は、気候変動によりinputの降雨量がoutputの蒸発量より下回ったことが原因で衰退したのでしょうね。ヒートアイランドのビオトープオアシスⅡでは、給水することで水の循環であるinputとoutputのバランスを保ちます。6月22日撮影
5月の新宿事務所 | 2024年05月02日 |
---|
9月の初めにカスケードブロックにキンギョソウの種を蒔いたのですが8か月がたちようやく花が咲き始めました。
カスケードブロックは直径9cm高さ6cmの穴に土を入れて植物を育てる仕組みです。キンギョソウはカスケードブロックの穴に根をはって茎を60cmほどのばしました。直径9cm高さ6cmの土の空間でも60cm以上の高さの植物を育てることが出来るようです。
植栽装置オアシスⅡではクリーピングベントグラスを育てています。オアシスⅡは緑化ブロックの周囲を容器で囲み給水して芝生を育てていますが、芝生の葉は緑化ブロックに満遍なく行き渡り育っています。水を張った水田で芝生を育てているような感じですね。
ベランダでは今年もカスケードブロックで無事に冬を越したベゴニアが元気に花を咲かせています。ベゴニアは新宿事務所のベランダで数年にわたり越年していますがたくましい植物です。 関連ブログ:9月の新宿事務所
5月2日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移11 | 2024年04月12日 |
---|
4月2日から4月12日までのオアシスⅡへの給水量は2.4㍑/㎡・日で前回よりも若干減少しましたが、1月、2月の給水量よりも増えて昨年の11月の給水量の水準に近づきました。一方でオアシスⅡの周囲からの水分蒸発量は前回に引き続き減少しました。
そしてオアシスⅡへの給水量から、オアシスⅡの周囲からの水分蒸発量を引いた数値は前回の測定に引き続き増えました。数値が増えた原因はオアシスⅡへの風の影響が周囲からの水分蒸発量と比べて少ないことと、芝生からの水分蒸発量が増えたからではないかと思います。
新宿事務所の室内の気温も15℃を超えて、ベランダの芝生の成長も活発なので葉の剪定を行いました。
これから初夏に向けて芝生の活動もますます活発になってゆく事と思います。芝生の成長がオアシスⅡへの給水にどのような影響を及ぼすか楽しみです。4月12日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移8 | 2024年03月10日 |
---|
2月29日から3月10日までのオアシスⅡへの給水量は2.2㍑/㎡・日,周囲からの水分蒸発量は1.27㍑/㎡・日,オアシスⅡへの給水量から周囲の水分蒸発量を引いた値は0.9㍑/㎡・日でした。これは前回の計測(2月17日から2月28日まで)の数値と同じです。
東京は2月8日ごろから22日ににかけて気温が高くなりましたが、その後は今日に至るまで気温が下がり寒い日が続いています。この気温の変化が2月18日以降の給水量と周囲からの水分蒸発量に影響を与えているようですね。
今週からは東京の気温も高くなるようですが、これから春分に向けて変化する気候に合わせて、芝生への給水量と周囲からの水分蒸発量がどのように変化するのか、注意深く観察を続けようと思います。
先週は冬の間に伸びたクリーピングベントグラスの選定を行いました。東京は春分から5月のゴールデンウイークにかけて、西洋芝の成長に適した気候が訪れます。3月10日撮影
芝生の剪定 | 2024年03月04日 |
---|
新宿事務所のベランダに芝生の広場オアシスの試作品を設置して芝生を種から育てて6か月がたちました。芝生の種類はクリーピングベントグラス007です。下の写真は芝生の種を蒔いて2週間ほど経過した様子です。9月13日撮影
芝生は順調に成長して3ヶ月経過したところで葉を剪定しました。下の写真は剪定したクリーピングベントグラス007の様子です。12月2日撮影
その後、クリーピングベントグラス007は冬の間も成長を続けました。下の写真は12月の初めから3ヶ月経過した3月4日の芝生の様子です。
クリーピングベントグラスは気温の低い冬の間も、夏から秋にかけてと同じぐらいのスピードで葉を伸ばしたようですね。そこでまた芝生を剪定しました。
これまで秋から冬にかけて6か月間の芝生の成長を観察しました。これから春から夏にかけての芝生の成長はどのように変化するのでしょうか?葉の成長と芝生への給水量の推移を注意深く観察してゆこうと思います。上は葉を剪定したクリーピングベントグラスの写真です。3月4日撮影
オアシスⅡの給水量の推移6 | 2024年02月17日 |
---|
2月7日から2月17日までのオアシスⅡへの給水量は2.3㍑/㎡・日で前回の測定値よりも0.2㍑/㎡・日増えました。同じくオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も前回の測定値よりも0.28㍑/㎡・日増えました。
オアシスⅡの芝生からの水分蒸発量は前回と同じく0.8㍑/㎡・日でした。オアシスⅡへの給水の増加量よりも、周囲からの水分蒸発の増加量が若干増えたのに芝生からの水分蒸発量が前回と同じ理由は、計算ソフトの四捨五入のためです。グラフを見ると給水量と蒸発量は増えていますが、芝生からの水分蒸発量は若干減っているようですね。
オアシスⅡへの給水量と周囲からの水分蒸発量が増えているのは、立春を過ぎて新宿事務所のベランダの気温も寒さの底を打ったからでしょうか?
クリーピングベントグラスの葉も、伸び始めたようです。もう少し暖かくなったら芝刈りをしようと思います。2月17日撮影
オアシスⅡの給水量の推移5 | 2024年02月06日 |
---|
1月27日から2月6日までのオアシスⅡへの給水量は2.1㍑/㎡・日で前回よりも0.1㍑/㎡・日減りました。同じく周囲からの水分蒸発量も1.27㍑/㎡・日でおよそ0.09㍑/㎡・日減りました。おそらくベランダの気温の変化が影響しているようですね。
ご参考までに新宿事務所の室温と湿度の変化のグラフをご覧ください。デジタルの温湿度計で朝事務所に入った時に測定しています。
季節は立春を過ぎましたが、今が一番寒い時期です。これから春分に向けて気温も徐々に高くなりますがオアシスⅡへの給水量と周囲からの水分の蒸発の関係について注意深く観察してゆきます。
植栽装置オアシスⅡの上では西洋芝クリーピングベントグラス007が都心の寒さの中で元気に呼吸を続けています。2月6日撮影
オアシスⅡの給水量の推移4 | 2024年01月26日 |
---|
1月16日から1月26日までのオアシスⅡへの平均給水量は2.2㍑/㎡・日で前回の測定から変化はありませんでした。そしてオアシスⅡの周囲からの水分蒸発量も1.36㍑/㎡・日で同じく変化は見られませんでした。
グラフで見ると下記の通りでオアシスⅡへの給水量の変化も、オアシスⅡの周囲からの水分蒸発量の変化も横ばいに推移しました。
オアシスⅡへの給水量が横ばいになったのは大寒を過ぎて東京の気温も下がってきたからでしょうか?次回の測定は2月6日です。気温が下がるにつれてオアシスⅡへの給水量がどのように変化するのか楽しみです。
1月26日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移3 | 2024年01月15日 |
---|
1月5日から1月15日までの植栽装置オアシスⅡへの給水量の数値がまとまりました。今回の給水のインターバルは11日です。
今回の測定の平均給水量は2.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.36㍑/㎡・日、そして給水量から蒸発量を引いた数値は0.8㍑/㎡・日でした。
前回は正月休みが入りインターバルは12日で測定しましたが、今回は12月12日から12月23日までと同じ11日のインターバルで測定しました。その結果芝生への給水量は12月12日から12月23日までの数値と同じでしたが、周囲からの水分蒸発量は0.14㍑/㎡・日少なくなっていました。
12月下旬から1月上旬にかけて、東京の気温も下がり、それにつれて芝生の周囲からの水分蒸発量は若干減りましたが、芝生への給水量は同じでした。面白い現象ですね。次回は今回と同じインターバル11日後である1月26日に測定データをまとめようと思います。写真は1月15日に撮影したオアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスです。
オアシスⅡへの給水量の推移2 | 2024年01月04日 |
---|
新宿事務所で芝生を育てて測定している植栽装置オアシスⅡへの、12月24日から1月4日までの給水量の数値がまとまりました。
12月24日から1月4日までのオアシスⅡへの給水量は2.6㍑で1日当たりの給水量は2.0㍑/㎡・日でした。今回は給水のインターバルが12日だったので前回の数値より0.2㍑/㎡・日減りました。同じくオアシスⅡの周囲からの水分蒸発量も1.25㍑/㎡・日で、前回の測定値よりも0.25㍑/㎡・日少なくなりました。今回の測定でオアシスⅡへの給水量と周囲の水分蒸発量が減ったのは気温と湿度の変化が影響しているのかもしれません。
今回の測定で気が付いたことはオアシスⅡへの給水量の変化がオアシスⅡ周囲の水分の蒸発量の変化よりも小さいということです。下記のグラフをご覧ください。
オアシスⅡへの平均給水量Aから周囲の水分蒸発量Bを引いた緑色のグラフはやや上昇していますね。これはオアシスⅡで生育している芝生からの水分蒸発量が影響しているからではないかと思います。1月に入り東京の気温と湿度もさらに低くなってゆきます。その中で芝生からの水分蒸発量が、給水量や周囲からの水分蒸発量と関連してどのように変化するか楽しみです。1月4日撮影
オアシスⅡへの給水量の推移 | 2023年12月23日 |
---|
新宿事務所のベランダで植栽装置オアシスⅡにクリーピングベントグラス007を植えて給水量の推移を調べていますが12月13日から12月23日までの数値がまとまりました。
オアシスⅡの12月13日から12月23日までの給水量は約2.6㍑で1日当たりの給水量は2.2㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡの周囲の水分蒸発量は約1.5㍑/㎡・日でした。下記の表をご覧ください。
オアシスⅡへの給水量は9月13日から記録を開始したのですが、11月10日からはオアシスⅡの周囲からの水分蒸発量の測定も始めました。オアシスⅡへの給水量とオアシスⅡの周囲からの水分蒸発量を比較することで、芝生への給水量と蒸発量との関連がわかるのではないかという考えです。下記のグラフをご覧ください。
このグラフを見てオアシスⅡへの給水量が周囲の水分蒸発量よりも多いということがわかります。これはオアシスⅡの軽石と土からの水分蒸発量に加えて芝生からの水分蒸発量も含まれているからではないでしょうか?芝生は気温と湿度が下がる冬を迎えて、自らの意思で根から水を吸収して葉から蒸発させる活動を続けています。これからも芝生の動きを見続けてゆこうと思います。 12月23日撮影
福徳岡ノ場の軽石で芝生を育てる8 | 2023年12月02日 |
---|
新宿事務所のベランダでオアシスⅡの試作品でクリーピングベントグラス007を育てていますが葉が伸びたので剪定しました。
11月23日から12月2日までのオアシスⅡへの給水量の数値がまとまりました。この間、オアシスⅡの周辺の水分蒸発量は減ったのですがオアシスⅡへの給水量は少し増えたようです。下の表をご覧ください。
12月に入り気温と湿度が下がってきたのですがオアシスⅡへの給水量と周囲の水分蒸発量の間には微妙な変化が見られます。下記のグラフの給水量の変化をご覧ください。
オアシスⅡで育てている西洋芝は気温が下がっても休眠することなく光合成や呼吸を続けています。芝生は常に根から水分を吸収し続けていますが、この生命を維持するための活動が周囲の水分蒸発量の変化との間に微妙な差を見せているようですね。12月2日撮影
福徳岡ノ場の軽石でr芝生を育てる6 | 2023年11月12日 |
---|
新宿事務所のベランダで芝生の広場オアシスⅡの試作品で芝生を育てていますが11月3日から11月12日までのオアシスⅡへの給水量のデータがまとまりました。今回はオアシスⅡで育てている芝生からの水分蒸発量を計測するために計量器に入れた水の蒸発量も比較しました。
今回の測定で分かったことは芝生への給水のインターバルは前回と同じく10日で、芝生を載せたオアシスⅡへの平均給水量は2.3㍑/㎡・日でこれも前回測定した11月2日までの平均給水量と同じでした。これに対して計量器から蒸発した水分量は2㍑/㎡・日でした。
オアシスⅡへの給水量と計量器から蒸発した水分量を引くと0.3㍑/㎡・日という差が出ます。これはオアシスⅡで成長している芝生と緑化ブロックに保水されている水のからの1日当たりの水分蒸発量が、オアシスⅡの周囲に水の蒸発量よりも多いということですね。11月12日撮影
福徳岡ノ場の軽石で芝生を育てる5 | 2023年11月02日 |
---|
新宿事務所のベランダで福徳岡ノ場の軽石を使用したオアシスⅡの試作品でクリーピングベントグラス007を育てていますが、葉が伸びて来たので芝刈りをしました。
オアシスⅡの貯水量ですが、10月後半から11月の初めにかけて気温も徐々に下がってきたので給水のインターバルを10日に設定したところ2.3㍑/㎡・日の平均給水量になりました。
これからは芝生からの水分の蒸発量と水からの水分蒸発量を比較するために計量器に水を貯水しました。オアシスⅡと水の蒸発量の違いがどのようになるか楽しみです。
11月2日撮影
10月の新宿事務所 | 2023年10月30日 |
---|
10月も終わりを迎えましたが、今年は気候も穏やかで新宿事務所のベランダの植物たちも元気です。8月の下旬から9月の初めに植栽装置オアシスの緑化ブロックの上にクリーピングベントグラスの種を蒔いたのですが、葉がよく伸びてきました。そろそろ芝刈りをしなければ。
カスケードブロックで育てているベゴニアも、新宿事務所のベランダの環境との相性が良いのでしょうか元気です。
9月の初めにカスケードブロックにエデイブルフラワーのカレンジュラの種を蒔いたのですが、午後になると直射日光がよく当たる場所でよく伸びてきました。そろそろカスケードブロックの穴に株分けをしようと思います。
ヒートアイランド東京のマンションベランダの植物たちも風と水、そして光の恩恵を受け、土の役割をするカスケードブロックや緑化ブロックに支えられながら元気に育ち続けています。10月30日撮影
福徳岡ノ場の軽石で芝生を育てる4 | 2023年10月23日 |
---|
沖縄に流れ着いた福徳岡ノ場の軽石を使って緑化ブロックを作り芝生を育てて1年が経ちました。芝生は5月の連休中にブロックに貯水することが出来ずに枯れましたが9月の初めに改めて種を蒔いて育ち始めて現在に至っています。プレートに福徳岡ノ場の軽石で作った緑化ブロックを載せて灌水クロスで包み西洋芝の種を蒔いて芝生を育てる方法は芝生の広場オアシスⅡとしてシステム化されました。
9月からはオアシスⅡの貯水量の計測を始めました。気温の高かった9月はオアシスⅡへは4㍑で8日のインターバルで貯水しましたが、10月も中旬に入り気温が下がり10月14日から23日まで9日のインターバルを取った貯水量は1日あたり2.5㍑でした。下記の表をご覧ください。
これから気温はさらに下がりますが、生きた芝生を育てているオアシスⅡの貯水量がどのように変化するのか楽しみです。10月23日撮影
オアシスからの水分蒸発量の測定4 | 2023年10月06日 |
---|
9月29日のblogでオアシスⅡへの貯水のインターバルを9日にして測定しますとお話ししましたが、ここにきて湿度が下がり北風も吹いてきたので、前回と同じく8日のインターバルで貯水したところ、思いがけないことに気が付きました。9月13日からオアシスⅡの貯水量と貯水のインターバルを測定しています。当初は4㍑貯水して7日のインターバルを置きました。次は8日のインターバルを置いて4㍑の水を貯水しました。オアシスⅡの芝生9月29日撮影
ところが今回、9月28日から8日のインターバルで貯水したところ約2.6㍑の水しか貯水できませんでした。秋分を過ぎて気温が下がり始めたからでしょうね。そこで次回も貯水するまでのインターバルを8日にして貯水量を測定してみようと思います。貯水量にどのような変化が見られるか楽しみです。
オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスも元気です。 10月6日撮影
オアシスからの水分蒸発量の測定3 | 2023年09月29日 |
---|
芝生の広場オアシスⅡの試作品に4㍑(約37㍑/㎡)の水を貯水して水分が蒸発してゆく様子を観察しています。前回は9月14日から20日まで、7日間のインターバルで水を貯水して芝生の成長の様子を観察しました。下の写真は9月20日のオアシスⅡの様子です。
今回は9月21日から9月28日まで8日間のインターバルを置いて4㍑の水を貯水しました。下の写真は9月29日に撮影したオアシスⅡの写真です。
秋分が過ぎて気温も下がり始め、西洋芝の成長に最適な25度から15度のゾーンに近づいてきました。これからクリーピングベントグラス007がどのように成長してゆくか楽しみです。次回はインターバルを9日にして貯水をしようと思います。
オアシスⅡからの水分蒸発量の測定2 | 2023年09月20日 |
---|
9月13日から芝生の広場オアシスⅡの試作品に水を入れて、蒸発してゆく水分の変化について測定を始めました。まず33cmx33cmno貯水槽に30cmx30cmx4cmの緑化ブロックを置き、その上に灌水クロスを敷いて土を2cmほどの厚みで載せて芝生を育てているオアシスⅡに4㍑の水を貯水しました。およそ37㍑/㎡の貯水量です。下の写真は9月13日に4㍑の水を貯水した時のオアシスⅡの様子です。
以前、新宿事務所のベランダでオアシス1で水分蒸発量を測定した年平均3.7㍑/㎡・日から想定すると10日後の9月23日にはオアシスⅡから水分がほぼ蒸発する計算ですが、オアシスⅡから完全に水が蒸発する前に芝生が枯れるのを心配して、3日早い9月20日にオアシスⅡに貯水しました。下の写真は水を加える前のオアシスⅡの写真です。9月20日撮影
9月23日は秋分です。これから東京の気温も徐々に下がると思いますので芝生の成長具合をよく見ながら、オアシスⅡに貯水するインターバルを少しづつ伸ばしてゆこうと思います。
上の写真はオアシスⅡに水を4㍑貯水した写真です。9月20日撮影
9月の新宿事務所 | 2023年09月07日 |
---|
9月に入り新宿事務所のベランダもようやく気温が落ち着いてきました。ベランダでは芝生の広場オアシスⅡの試験モデルを設置して様々な植物を育てています。下の写真の手前では天然砂利を使用したブミコンを緑化基盤としてツルニチニチソウを育てて3か月が経過しましたが、ツルニチニチソウは弦を横に伸ばしながら成長を続けています。
5月の連休中に灌水が出来ずに枯れた、福徳岡ノ場の軽石を緑化基盤とした芝生は9月の初めにクリーピングベントグラス007の種を蒔いたところ発芽して葉を伸ばしてきました。
今年の秋はカスケードブロックに種を蒔いて花を育てようと思います。下の写真のカスケードブロックには昨日、ビオラとキンギョソウの種を蒔きました。発芽してくれることを期待します。
今年の夏もベゴニアはカスケードブロックで暑い夏を越しました。ベゴニアのたくましさに敬意を表したいですね。
9月7日撮影
芝生の広場オアシスからの年間水分蒸発量 | 2023年09月03日 |
---|
大田区産業プラザPIOや新宿事務所のベランダにおける芝生の広場オアシスからの水分蒸発量はおよそ3.8㍑/㎡(大田区産業プラザ)から3.6㍑/㎡(新宿事務所)でした。大田区産業プラザPIOでの芝生の広場オアシスの設置場所は1年を通して雨が当たり、春夏には直射日光が当たる環境でした。一方新宿事務所の芝生の広場オアシスⅡの設置場所は1年を通して雨や直射日光の当たらない環境でした。そして東京の年間降雨量は1528.8mm(4.2mm/㎡・日)です。
芝生の広場オアシスからの水分蒸発量は芝生からの水分蒸発量が2.1㍑/㎡・日と、土からの水分蒸発量が1.5㍑/㎡・日を合わせて3.6㍑/㎡・日になります。以前神奈川県伊勢原市にあります山武asbil様の屋上でガーデンクリートを4cm施工してその上で芝生を育てたことがありました。施工面積は1000㎡でした。芝生の広場オアシスを1000㎡設置した場合、芝生と土からの水分蒸発量はおよそ3600㍑/日、1年を通しての水分蒸発量はおよそ1314000㍑、つまり1314トンになります。
今、放射能汚染処理水の海洋放出が問題になっています。汚染処理水の処理方法につきましては以前のblogでもお話ししました。1979年3月にアメリカのペンシルヴァニア州スリーマイル島で発生した原子力発電所の事故では87000トンのトリチウム水を2年かけて蒸発させたようです。「芝生の水分蒸散力」1000m2の芝生の広場オアシスIIを100箇所施工するとおよそ年間131400トンの水を大気中に蒸発させる事が出来ます。
芝生からの水分蒸発量の測定で分かったことは、芝生と土からの水分蒸発量を合わせると、地面からの水分蒸発量のおよそ2倍の水分が大気中に蒸発するということです。放射能汚染処理水の海洋放出はこれから30年ほど続くと言われています。芝生などの植物の力を借りて処理水を大気中に蒸発させる事で、海洋への放出時間を短縮する事をご提案いたします。関連サイト:芝生の広場オアシスⅡ
バケツ一つで世界をめぐる | 2023年07月24日 |
---|
当社で開発してきた断熱緑化コンクリート「ガーデンクリート」と灌水・植栽システム「オアシス」に関するブログの中からいくつか選んでPDF「バケツ一つで世界をめぐる」にまとめました。ホームページの資料ダウンロードや緑化コンクリート・ヒートアイランド現象対策に興味のある方へからご覧いただけます。
断熱緑化コンクリート「ガーデンクリート」は地球からの贈り物である軽石や石灰を利用して、世界中で資源を調達して容易に製造できる製法を目指しました。そして灌水・植栽システム「オアシス」は雨水の自然循環を利用して植物を育てたり建物を断熱するシステムの実現を目指しました。
21世紀は赤道を中心に南北回帰線の間で人口増加が見込まれます。それに伴い都市化が進み新たなヒートアイランド現象の問題が発生することと思います。このように変化する都市環境の中で人々が快適に過ごすことが出来る環境をなるべく容易に作れる製法とシステムを開発することが当社の目的です。
この情報をPDF「バケツ一つで世界をめぐる」にまとめました。皆様にご覧いただければ幸いです。
芝生の広場オアシスⅡ | 2023年06月15日 |
---|
「芝生の広場オアシスⅡ」のサイトがアップされました。ホームページの「緑化コンクリートに興味のある方へ」からご覧いただけます。コンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京で、軽石を原料とした緑化基盤「ガーデンクリート」を開発して、芝生や様々な植物を育てて15年ほどが経ちました。開発のポイントは、アスファルトやコンクリートに覆われたヒートアイランドの表面を、保水性のある緑化基盤ガーデンクリートで覆うことで様々な植物を育てる環境を作ることです。そして灌水システムを組み合わせてガーデンクリートの保水性を補います。
東京の年間降水量はおよそ4.2mm/㎡・日、緑化されたガーデンクリートからはおよそ3.6mm/㎡・日の水が蒸発することがわかりました。つまり東京では緑化されたガーデンクリートからの水分蒸発量は降雨量とほぼ同じであるということですね。ガーデンクリートを4cm厚みで施工すると保水量は12㍑/㎡です。これはガーデンクリートから蒸発するおよそ3日分の水量です。植物からは毎日水分が蒸発しますが、雨は毎日降り続けることはありません。そこでガーデンクリートと灌水システムを組み合わせて一年を通し継続して、植物から蒸発する水分を満たすシステムを開発してきました。
もう一つの開発のポイントは地球からの贈り物である軽石の利用方法です。最近では日本近海の海底火山が噴火して発生した大量の軽石が沖縄に漂着しました。この大量の軽石を篩分け等の前処理をせずに緑化コンクリートとして利用するシステムを考え試験を行いました。それが「芝生の広場オアシスⅡ」です。「芝生の広場オアシスⅡ」の特徴は、軽石で緑化基盤ガーデンクリートを作り自然法則に従った灌水システムと組み合わせることで、様々な場所を緑化できることです。
軽石も、大量に漂着すると人の生活にマイナスの影響を与えます。「芝生の広場オアシスⅡ」は、地球からの贈り物である軽石を利用して緑化基盤を作り、自然法則に従い植物に灌水しながら様々な場所を広く緑化するシステムです。
水の循環 | 2022年08月15日 |
---|
今年の夏、日本や韓国では大雨に見舞われて、多くの雨水が川から海に流れ出しています。一昨年の中国でも大雨で、長江から大量の雨水が海に流れました。しかし大量の雨水が海に流れても海の水があふれたという話は聞いたことがありませんね。地球の表面を覆う水は、気化(水蒸気)と液化(水)の循環を繰り返しています。そして世界中の川から海に向けて大量の水が流れ込んでも気化して水蒸気や雲となるので海があふれることは無いのです。
ヒートアイランド東京のテラスやベランダに緑化ブロックを敷いた上に芝生を載せて芝生から蒸発している水分量を測定しました。大田区産業プラザPIOのテラスに設置した灌水装置「お水番」を組み合わせたシステムから大気に蒸発した年間平均水分量は3.8㍑/㎡・日でした。一方で新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスから蒸発した年間平均水分量は3.7㍑/㎡・日でした。そして理科年表によると東京の年間平均降水量は4.2mm/日です。
つまりヒートアイランド東京でも緑化ブロックに芝生を載せてお水番やオアシスで灌水しながら芝生を育てると、だいたい年間平均4mm/日の水が芝生から大気に向けて蒸発し、それと同時に大気中の水蒸気がだいたい年間平均4mm/日の雨に液化する水の循環が生まれるということですね。気化と液化の水の循環が生まれることでコンクリートジャングルやアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京に植物が命をつなぐ環境が生まれるということです。
ただこの水の循環の話は温帯のヒートアイランド東京の観測データなので、熱帯や、乾燥地帯ではその地域の環境が作る雨水の循環があると思います。植栽装置オアシスやお水番を利用して世界各地で植物が育つ水の循環を調べたいですね。関連ブログ:芝生は生きている 大田区産業プラザ6Fテラス
芝生から蒸発してゆく水分量20 | 2022年04月06日 |
---|
2021年4月6日から2022年4月5日までの新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスから蒸発してゆく芝生の水分蒸発量のデータがまとまりました。年平均値に置き換えると植栽装置オアシスから蒸発していった水分量は3.7㍑/㎡・日、計量容器から蒸発していった水分量が1.5㍑/㎡・日でした。そして植栽装置オアシスから蒸発していった水分量から計量容器から蒸発していった水分量を差し引くと2.1㍑/㎡・日でした。
以前2018年10月から2019年10月まで、大田区産業プラザPIOのテラスに設置したテストフィールドで灌水装置お水番で芝生を育てて、お水番から蒸発してゆく水分量を測定したところ年間の平均値はおよそ3.8㍑/㎡・日でした。PIOのテラスは1年を通して雨が降り直射日光も当たる環境でした。
今回、植栽装置オアシスで芝生から蒸発した水分量を測定した新宿事務所のベランダは、建物の上の階のベランダが庇の働きをしていて1年を通してオアシスや計量容器に雨が当たることはありません。このような環境で測定された数値の平均が3.7㍑/㎡・日と、PIOのテラスのお水番で測定した平均値3.8㍑/㎡・日とほぼ同じであったことに驚いています。
今回の新宿事務所のベランダでの測定では1年を通して計量容器から蒸発してゆく水分量も測定しました。その数値は冒頭に述べたように1.5㍑/㎡・日でした。これは芝生を載せた植栽装置オアシスから蒸発した水分量から計量容器から蒸発した水分量を差し引いた残りが芝生から蒸発していった水分量と考えられないでしょうか?
今回測定した場所は雨が当たらないとともに、直射日光が当たらない日陰で西洋芝の成長にとっては厳しい環境でした。その中で1年を通して芝生は水分を緑化ブロックを通して根から吸収し、葉から蒸発させて生命をつないできました。その様子を数字で表すことができたのは大きな喜びです。
芝生から蒸発してゆく水分量19 | 2022年04月05日 |
---|
3月16日から4月5日までの芝生から蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。これで昨年の4月6日から始めた1年にわたる植栽装置オアシスから蒸発してゆく水分量の観測データがまとまりました。
今回測定した3月16日から4月5日までの測定値をみると、前の測定期間2月26日から3月14日までの測定値と比べて芝生からの水分蒸発量と湿度がふえました。そして芝生を除いた植栽装置オアシスからの水分量は減り気温はほぼ横ばいでした。
今回の測定で気温がほぼ横ばい、そして湿度が上昇した中で芝生からの水分蒸発量が増えた要因の一つとして芝生の成長が始まったことが考えられます。3月中旬ごろから植栽装置オアシスの芝生は再び成長を始めたようです。芝生からの水分蒸発量が増えるとともに芝生を除いた植栽装置からの水分蒸発量が減り始めました。
新宿御苑の芝生の広場では、うっすら伸び始めた芝生の上に桜の花びらが散っていました。これから東京も本格的な春の季節を迎えます。
4月5日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量18 | 2022年03月15日 |
---|
2月26日から3月14日までの芝生から蒸発してゆく分量のデータがまとまりました。今回は植栽装置オアシスから水が完全に蒸発してゆくのに17日かかりましたが、前回の測定期間よりも日数が2日短くなりました。
今回の測定では気温や湿度が上昇に転じたことがわかります。芝生からの水分蒸発量は前回の測定よりも少し下がりました。今回の測定の大きな特徴は、芝生からの水分量を除いた植栽装置オアシスの土や水からの水分蒸発量の伸びが大きかったことです。
気温や湿度が上昇した中で植栽装置オアシスからの水や土からの水分蒸発量が増えて、芝生からの水分蒸発量が減ったのは、芝生からの水分蒸発量が湿度の増加と反比例しているのでしょうか?そして土や水からの水分蒸発量は気温の上昇に比例しているのでしょうか?
東京も春の気候に変わりました。新宿御苑の広場の芝生もうっすらと緑色の芽を出し始めたようです。
3月15日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量17 | 2022年02月26日 |
---|
2月8日から2月26日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量の観測データがまとまりました。今回は2月の測定で期間中の気温は低く横ばいに推移しました。
その中で芝生からの水分蒸発量と湿度が上昇し、芝生を除いた植栽装置オアシスからの水分蒸発量は下がりました。
今回の測定期間中、芝生からの水分蒸発量が増えたということは早春を迎えて芝生の活動が活発になり始めたということかもしれませんね。
新宿御苑の芝生の広場では気温が暖かくなり、芝生よりも先に人が眠りから覚めて寛いでいました。
2月26日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量16 | 2022年02月08日 |
---|
1月22日から2月8日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今回は測定期間中の気温が下がり、植栽装置オアシスから水分が完全に蒸発するまで前回より2日延びて18日かかりました。
今回は前回(1月6日から1月22日まで)の測定期間と比べて気温が0.3℃、湿度が4%下がったのに対して芝生からの水分蒸発量は横ばいで大きな変化はありませんでした。東京は気温が最も下がる季節を迎える中で、芝生からの水分蒸発量に変化が見られないということは、芝生が寒さの中で活動を続けるために必要な最小限の水分を蒸発させているということでしょうか?
今回の測定期間中、芝生からの水分量を除いた植栽装置オアシスから蒸発した水分量も、前回の測定期間とほぼ同じでした。東京は気温が最も下がる期間を迎えて芝生の活動が停滞するとともに、土や水から蒸発してゆく水分量も底を迎えているようです。(今回は前回からの芝生から蒸発した水分量の推移と芝生を除いた植栽装置オアシスからの水分蒸発量の推移が同じなので、グラフでは芝生からの推移が芝生を除いた数値の下に隠れています。)
立春が過ぎましたが今週は東京にも雪が降る予報が出ています。新宿御苑の広場の芝生は寒さに耐えながら春を待ちわびているようですね。
2月8日撮影
福徳岡ノ場の軽石でブロックを作りました | 2022年02月02日 |
---|
福徳岡ノ場の軽石を使用してガーデンクリートの配合でブロックを作りました。
今回使用した軽石は30mmから20mmぐらいの大きさです。
気候が暖かくなったら植栽装置オアシスに載せて芝生を種から育ててみようと思います。
2月2日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量15 | 2022年01月22日 |
---|
1月6日から1月22日までの16日間の芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今回は前回の観測と比べて湿度と気温が若干増えたのに対して芝生からの水分蒸発量は減りました。やはり大気中の湿度や気温と芝生からの水分蒸発量の推移には相対的な関係があるようですね。
一方で今回も、芝生からの水分蒸発量を除いた植栽装置オアシスからの水分蒸発量には大きな変化が見られませんでした。地球規模で覆われている土や水からの水分の蒸発量はの変化は、その上で生命の営みを行っている生物の水分蒸発量よりもスケールが大きいようですね。つまり太陽から地球に届くエネルギーに対する地球の反応と、生物にスポット的に届くエネルギーに対する生物の反応には大きな違いがあるということですね。
新宿御苑の広場の芝生もまだ休眠中ですが、冬至から一月が経ち太陽の当たる時間も長くなってきました。そろそろ芝生も春に向けての活動の準備を始めているようです。
1月22日撮影
福徳岡ノ場の軽石でガーデンクリートを作りました | 2022年01月11日 |
---|
先のblogでもお話ししましたが当社で開発した配合技術で福徳岡ノ場の軽石を使ってガーデンクリートを作りました。写真の左が福徳岡ノ場の軽石で作ったガーデンクリート、右が十和田湖の軽石を使用したガーデンクリートです。共に乾燥した状態で撮影しました。
福徳岡ノ場の軽石は前処理(乾燥、ふるい分け等)がされていないので水の配合を決めるのに手間がかかりましたが、出来上がったガーデンクリートはいつも使用している十和田湖の軽石を使用したガーデンクリートと品質が似ていました。軽石の色は十和田湖の軽石より黒みを帯びていて、その色合いはインドネシア産の軽石に似ているようです。写真の左端が福徳岡ノ場の軽石、その右の二つが十和田湖の軽石です。
福徳岡ノ場のガーデンクリートが十和田湖やインドネシア産の軽石で作ったガーデンクリートと似ているということは、当社で開発してきた構造物を被覆する断熱コンクリートや、保水性に優れた透水性コンクリートとして利用できそうです。緑化コンクリートとして利用するには、福徳岡ノ場の軽石に含まれている海水の成分が植物にどのような影響をもたらすか見極める必要がありますが、当社で開発したガーデンクリートと灌水システムを組み合わせた底面灌水を利用すれば、芝生や様々な植物を育てることができそうです。
芝生から蒸発してゆく水分量14 | 2022年01月06日 |
---|
12月23日から1月6日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今回の期間は晴れの日の連続で湿度が下がり芝生からの水分量が増ました。やはり大気中の湿度と芝生からの水分蒸発量の変化は反比例するようですね。
一方で芝生からの水分蒸発量を除いた、植栽装置オアシスからの水分蒸発量には大きな変化がみられませんでした。9月の秋分の日を過ぎて以来、植栽装置オアシスからの水分蒸発量は安定しているようです。秋分を過ぎてからの東京の気温と湿度の変化と、地面や水面からの水分の蒸発量の変化に何か関係がみられるのでしょうか?
新宿御苑の芝生の広場は、完全に休眠に入ったようです。これから東京も立春が過ぎるまで真冬の気候が続くのでしょうか?春の訪れが待ち遠しいです。
1月6日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量13 | 2021年12月23日 |
---|
12月3日から12月23日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今回の測定では気温が下がり湿度が上がった環境で芝生からの水分量が減ったことがわかりました。
芝生からの水分蒸発量が減った要因は気温が下がった中で湿度が増えたことや、気温が下がったことで芝生が生命を維持するために体外に蒸発させる水分量が少なくなったことなどが考えられます。
芝生からの水分量が下がった中で、植栽装置オアシスからの水分蒸発量が芝生ほどの落ち込みが見られなかったということは、土や水からの水分の蒸発量は自然の法則に従って気温と湿度に反応しているのでしょうか?
気温が下がり新宿御苑の広場の芝生も冬の眠りについたようですね。植栽装置オアシスの西洋芝は冬でも光合成などの活動を続けますが寒さの中で活動量も下がり、水分の蒸発量が減ってきたような気がします。 12月23日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量12 | 2021年12月02日 |
---|
11月15日から12月2日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今回の測定では気温や湿度が下がったのに対して芝生からの水分蒸発量は増えたました。
気温や湿度が下がったのに芝生からの水分蒸発量が若干ではありますが増えたことは芝生が生きていることの証ですね。
先の測定では気温や湿度が下がっても芝生を除いた植栽装置オアシスからの水分蒸発量が横ばいであったのに対し、今回は蒸発量が若干下がりました。やはり土や水からの水分蒸発量は気温や湿度が下がるとともに減る傾向にあるのでしょうか?
新宿御苑の広場の芝生も黄色くなりました。御苑の芝生は気温が下がるにつれて活動を徐々に停止して休眠するのですが、植栽装置オアシスで育てている芝生は西洋芝クリーピングベントグラスなので気温が下がっても緑色を保ちながら光合成を続け、体内の水分量を蒸発することで調整しているようです。
12月2日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量11 | 2021年11月16日 |
---|
10月29日から11月15日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。11月に入り気温が20度を下回り湿度も40%を下回る日が続き、芝生からの水分量も減ってきたようです。
芝生からの水分蒸発量は気温に比例し、湿度とは反比例して増えたり減ったりしますが、気温が下がるにつれて気温からの影響を強く受けるようになったのでしょうか?その中で植栽装置オアシスからの水分蒸発量には大きな変化がありませんでした。土や水からの水分蒸発量は生きている芝生からの水分蒸発量とは仕組みが違うようですね。
11月も中旬を迎え気温が20度を下回る日が続き新宿御苑の広場の芝生も黄色くなってきました。芝生も活動を減らしながら休眠を迎えているようですね。
11月の新宿事務所 | 2021年11月06日 |
---|
11月に入り太陽の角度が低くなり、午後になると太陽光が新宿事務所のベランダにあたるようになりました。
9月に剪定した四季咲きベゴニアが相変わらず元気に咲いています。ベゴニアは丈夫な植物ですね。
芝生からの水分蒸発量を観察している西洋芝クリーピングベントグラスも室外機から下に垂れ下がりながら育っています。芝生は表面積が広いので計量器から蒸発してゆくより多くの水分が蒸発してゆくようですね。
狭い事務所のベランダで、プランターブロックフローラや手作りフラワーポッド、そして植栽装置オアシスで様々な植物がそれぞれの縄張りを確保しながら生態系を作り出しています。
そろそろコーヒーやアレカヤシを室内に入れる時期を考えようと思います。 11月6日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量10 | 2021年10月30日 |
---|
10月13日から10月29日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。今年の東京は10月の中旬から気候も落ち着いて晴れの日が続いています。大気中の湿度が下がるにつれて芝生から蒸発してゆく水分は増えたようです。
新宿事務所のベランダは北からの風の通りがよく芝生からの水分蒸発にも影響を与えているようです。
芝生からの水分蒸発量を除いた植栽装置からの水分蒸発量が前回の測定期間の数値と同じであったのに対して、全体の表面積の広い芝生は、風が表面に当たり乾燥するのを防ぐために、自らの意思で水分の蒸発量を増やししていることでわかります。下記のグラフをご覧ください。
新宿御苑の芝生も緑から黄に変色しながら、冬に向けて休眠の準備を進めているようですね。
10月30日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量9 | 2021年10月14日 |
---|
9月24日から10月13日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりまりました。東京の気候も10月に入りようやく晴れの日が続くようになりました。晴れの日と雨曇りの日数はほぼ同じでした。しかも気温は10月の気温とは思えないような暑い日がありました。
今回の測定では湿度と気温が下がったのに対して灌水装置や芝生から大気に蒸発してゆく水分量は再び上昇を始めました。以前のblogでも話しましたが大気中の湿度と芝生からの水分蒸発量は反比例し、気温と芝生からの水分蒸発量は比例する傾向がみられるようです。
秋から冬に向けて東京の気候は湿度と気温が下がりますが、芝生から大気に蒸発してゆく水分量がどのような反応を示してゆくのか楽しみですね。ちなみに植物栽培装置オアシスで育てている芝生は西洋芝クリーピングベントグラスで冬になっても休眠することなく日々の活動を続けます。
都市を潤す植物からの水分蒸発量 | 2021年09月28日 |
---|
先のblogの続きですが、植栽装置オアシスから蒸発した水分量から、芝生のみの水分蒸発量のお話しをしようと思います。4月から9月までの間に植栽装置オアシスから蒸発した平均蒸発量は4㍑/㎡・日でした。
植栽装置オアシスから蒸発した水分量は、芝生から蒸発した水分量、芝生の周囲の土や緑化ブロックヒルダから蒸発した水分量、そしてオアシスのタンクから蒸発した水分量に分けられます。
今回の観測では植栽装置オアシスの横に計量カップを置き、カップから蒸発してゆく水量を計測しました。そして植栽装置オアシスからの水分蒸発量の平均値4r㍑/㎡・日から計量カップからの水分蒸発量の平均1.7㍑/㎡・日を引いた2.3㍑/㎡/日を芝生のみの水分蒸発量としました。この数値を見ると芝生からの水分蒸発量は、水や土、緑化ブロックヒルダから蒸発水分量よりも0.6㍑/㎡・日多い結果になりました。芝生のみからの水分蒸発量は周囲の水や土などよりも1日当たり約26%多いことになりますね。これは土壌に芝生などの植物が生息することで、土壌から自然に蒸発してゆく水分量に加えて、1日当たりより多くの水分を大気に蒸発することができるということです。
以前私は植物は自らの意思で土中の水分を吸収して体内に取り込み消費したり体外に蒸発させたりする能力があるお話をしました。土壌を潤す植物の力そして土中の水分を吸収する植物の根の周囲は毛細管現象の働きで土が濡れることもお話ししました。つまり植物が生きていることで土壌の砂漠化が防げるということですね。都市から植物が消えたことで砂漠化が進み、廃墟となった都市の事例は過去の人類の歴史を見るとよくわかります。写真は豊かな緑に囲まれた台湾閣(新宿御苑)9月28日撮影
芝生から蒸発してゆく水分量8 | 2021年09月24日 |
---|
9月8日から9月24日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。9月に入っても東京の天気は雨曇りの日が多く観測した20日間の間で晴れた日は8日でした。9月に入り、すべての測定データの数値が8月と比べて下降を始めたことが観測されました。そして数値の下降率を詳しくみると芝生からの水分蒸発量と湿度の下降率が約13%と均衡していました。また計量容器からの平均蒸発量と芝生を除いた灌水装置からの蒸発量の下降率もほぼ50%で均衡していました。
4月から観測を始めて梅雨が明けるまでは、芝生からの水分蒸発量は大気中の湿度の変化と反比例しましたが、梅雨が明けて気温が高くなると湿度が下がり芝生からの水分蒸発量は一時期増えました。今年の東京は雨曇りの日が続き再び湿度が上がり芝生からの水分蒸発量が減る傾向が続きました。そして9月も中旬が過ぎて大気中の湿度が下がるにつれて、下降を続けていた芝生からの水分蒸発量も下降率がやや落ちて、湿度の下降率に比例するように下がり始めたようです。
4月から始まった観測ですが春から梅雨、夏、そして夏の終わりにかけて芝生からの水分蒸発量は、大気中の湿度の変化に反応しながら推移してきました。東京も秋の気候を迎えています。これから芝生からの水分蒸発量が大気中の湿度の変化にどのように反応してゆくか楽しみです。
芝生から蒸発してゆく水分量7 | 2021年09月06日 |
---|
8月18日から9月4日までの芝生から大気に蒸発してゆく水分量のデータがまとまりました。東京は8月の後半になっても雨曇りの日が多く、観測期間中で晴れた日はわずか5日でした。芝生からの水分蒸発量は、気温や湿度のほかに太陽からの光が影響しているような気がします。
8月も後半に入り雨曇りの日が続く中で湿度は再び上昇を始めました。そして気温は下降を始めたようです。このような環境の変化に芝生は敏感に反応して水分蒸発量が下がりました。一方で芝生からの水分蒸発量を引いた、土や水から大気に蒸発してゆく水分量は少し上昇したようです。下記のグラフをご覧ください。
灌水装置オアシスからおよそ5㍑の水が完全に蒸発するのに、8月2日から18日までは16日間、そして8月18日から9月4日まで17日間でその差は1日です。つまり灌水装置オアシスの芝生や土、そして水から蒸発してゆく水分量を吸収する大気には、水蒸気を吸収する限度があるようです。大気の飽和状態ですね。そしてこの飽和状態を作り出すのが、その時々の気温と湿度,そして気圧です。
霧雨に煙る新宿御苑の芝生の広場 9月4日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水分量6 | 2021年08月18日 |
---|
8月2日から8月18日までの灌水装置オアシスから大気に蒸発した芝生の水分量のデータがまとまりました。オアシスのタンクを満水にして水分がなくなるまでの日数は16日でした。今年の東京は8月に入り7日から天気が雨曇りの日が続きました。大気中の湿度が増えそれに反比例するかのように芝生から大気に蒸発してゆく水分量が減ったことがグラフからよくわかります。気温も梅雨明けから続いた晴れの日の期間に比べて少し下がりました。
湿度が低かった4月から5月にかけて、土からの水分蒸発量が芝生からの水分蒸発量を上回る時期がありましたが、気温と湿度が高くなるにつれて芝生からの水分r蒸発量が土からの水分蒸発量を上回りました。気温と湿度が高くなり芝生から大気中に蒸発してゆく水分蒸発量が土からよりも増えているということは、芝生が自らの意思で大気中の気温と湿度の変化に反応して水分蒸発量を増やしているからでしょうね。
8月も中旬を過ぎて東京の天気もようやく回復してきました。これから再び暑い夏の気候が続くようですが8月の後半から9月にかけて、大気中の気温と湿度の変化に対して芝生がどのように反応してゆくのか楽しみです。
芝生は生きている | 2021年08月06日 |
---|
新宿事務所のベランダで、植栽装置オアシスの上に西洋芝ベントグラス07の種を蒔いて芝生から蒸発してゆく水分蒸発量の変化の様子をまとめたサイト芝生は生きているがアップされました。
新宿事務所のベランダでカスケードブロックや手作りフラワーポッドなどで様々な植物を育てていますが、その中で植栽装置オアシスで育てている西洋芝の灌水量が、冬に入ってほかの植物に比べて多いようだと気が付きました。「2月の新宿事務所」そこでオアシスから蒸発している芝生からの水分蒸発量を測定してみようと思い、オアシスを直射日光や雨の当たらない空調機の室外機の上に置いて4月上旬から本格的な測定を始めました。まだ春、梅雨、夏のデータしか測定されていませんがそれぞれの季節の気温や湿度の変化に応じて芝生からのからの水分蒸発量も変化しているようです。
ネットのニュースを見ていたらアメリカのスリーマイル島の原子力発電所で起こった事故で発生した汚染水を蒸発して大気中に戻したという記事を見かけました。「日本政府、福島の水の海洋放出と水蒸気放出を提案」私は以前、福島の原子力発電所事故で発生した放射能汚染水から芝生のファイトレメデイエーションの力で放射性物質を芝生に吸着させるシステムを考えましたが、その当時は芝生の水分蒸発量については、あまり考えてはいませんでした。
福島の原子力発電所の事故から10年が経過して、事故現場では汚染水を貯留したタンクがほぼ満杯になり、汚染水の海洋放出が検討されています。海洋放出される汚染水の量を少しでも減らすために芝生からの水分蒸発の機能が活かされないかと思いつつ、植栽装置オアシスからの芝生の水分蒸発量の変化を測定しています。これから夏を乗り越え秋、冬を迎えるにあたり、生きている芝生が自然環境(湿度と気温)にどのように対応してゆくのか楽しみです。
芝生からの水分蒸発量と湿度の関係 | 2021年08月05日 |
---|
先のブログで4月6日から7月20日までの植栽装置オアシスで育てている西洋芝の水分蒸発量と湿度の関係のグラフを説明しました。
今回は引き続き8月2日までのデータをもとにして、湿度と芝生からの水分蒸発量の推移の平均値を出してみました。このグラフを見てわかる傾向は、芝生からの蒸発量と湿度の平均値が4月から測定して、ほぼ横ばいだったのが梅雨に入り湿度が高くなるにつれて芝生からの蒸発量がさがり平均値も下がる傾向だったのが、梅雨明けとともに湿度が下がり芝生からの水分量が増えるにつれて平均値のグラフも上昇を始めたということです。
芝生からの水分蒸発量を観測している場所は直射日光が当たらず雨も入り込まず、芝生からの水分蒸発量を観測には理想的な環境です。梅雨が明けて東京も夏の気候に入り気温がさらに高くなるにつれて芝生の動きも活発になってきたようです。
ヒートアイランド東京の真夏の気候の中で伸び放題の西洋芝ベントグラス007が、これからどのように育ってゆくのか楽しみです。8月5日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水分量5 | 2021年08月03日 |
---|
7月20日から8月2日までの植栽装置オアシスから大気に蒸発した水分量のデータがまとまりました。梅雨が明けてからの観測で、オアシスのタンクに貯留されたおよそ5㍑の水がなくなるまでの日数は13日でした。ちなみに梅雨の間に水が蒸発してタンクから水がなくなるまでの日数は21日でした。
梅雨が明けて芝生から大気に蒸発してゆく水分量は3.74㍑/㎡・日と増加しました。同じ時期、水や土から蒸発してゆく水分量は約2㍑/㎡・日で芝生からの蒸発量の半分でした。気温が上がり湿度が下がるにつれて芝生からの水分蒸発量が増えたということは、芝生が周囲の環境の変化に対応したからでしょうね。芝生は生きています。芝生からの水分蒸発量の変化をとらえたグラフをご覧ください。
気温が上がり湿度が下がるにつれて芝生からの水分の蒸発量は大きく変化しました。ヒートアイランド東京では本格的な夏の気候がまだ続きます。これから灌水装置オアシスの周囲の気温と湿度が変化するにつれて芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか楽しみですね。
写真は芝生の緑が美しい新宿御苑 8月3日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水分量4 | 2021年07月21日 |
---|
6月29日から7月20日までの植栽装置オアシスから蒸発した芝生の蒸発水量のデータがまとまりました。
6月29日から7月20日までの東京は梅雨の気候で7月16日に梅雨が明けました。今回の測定では湿度の上昇率が高く、それに伴い芝生や植栽装置オアシスからの水分の蒸発量が減少傾向に向かったのが大きな特徴でした。下のグラフでその傾向が読み取れます。
このグラフを見て気が付いたことは、湿度の上昇グラフと、芝生やオアシスからの水分蒸発量の下降のグラフに対称性がみられることです。そこで湿度の推移の数値と芝生の蒸発量の推移の数値を足して2で割り平均値を出してみました。下記のグラフをご覧ください。
オレンジ色で示されたグラフが平均値の推移ですが、ほぼ横ばいでここに来て少し下降してきました。考えられることは、芝生からの水分蒸発量と大気中の湿度の間には、相互のバランスがある程度取れるポイント(飽和点)があり、ここにきて大気中の湿度の上昇に伴いそのポイントが下がる傾向がみられることです。
しかし7月16日に梅雨が明けてからの晴れの日の1日当たりの芝生からの水分の蒸発量も再び増加し始めたようです。芝生からの水分蒸発量と湿度や気温の関係も夏の気候の中での観測に入りました。これから8月中旬に向けて芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか楽しみです。
7がつのPIOのテラス | 2021年07月16日 |
---|
7月も中旬を迎えましたが東京の前半の気候は雨や曇りの多い日が続きました。その中でPIOのテラスのイチゴや西洋芝は元気です。イチゴが育っている野菜フィールドの最近の灌水量はおよそ5.4㍑/㎡・日でした。
4月の下旬から5月にかけてピークを迎えたイチゴも、ここにきて再び花を咲かせ赤い実をつけ始めました。野菜フィールドのイチゴは甘酸っぱい野生の味がします。
植栽装置オアシスのミントは一度枯れましたがここにきて復活して、再びクリーピングベントグラスと生存競争を始めたようです。
東京も梅雨が明けたようです。これから日差しの強い暑い夏を迎えますが、タイルに囲まれたテラスの厳しい環境で、緑化ブロックやカスケードブロック、そして植栽装置の上でイチゴや芝生、ミントなどの植物たちが、自然灌水システムお水番で灌水量を整えながら育ってゆく様子を見守ってゆこうと思います。7月15日撮影
7月の新宿事務所 | 2021年07月13日 |
---|
7月に入り新宿事務所のベランダでは面白い現象が見られます。一つはカスケードブロックで育っているビオラの成長力です。今までビオラは11月ごろにカスケードブロックフローラに植えて5月ごろまで花を咲かせていたのですが、今年は夏に入ってもまだ花を咲かせ続けています。
もう一つはミントが白い花を咲かせたことです。ミントも新宿事務所にやってきて5年ほどたつのですが、今年は成長が旺盛です。
夏に入りコーヒーやパキラも葉につやが出て元気そうに日々を過ごしています。
植栽装置オアシスで植物の葉から蒸発してゆく水分量を観察している西洋芝ベントグラス007ですが、半年以上も葉を刈るのをやめて伸び放題です。葉から蒸発してゆく水分量の変化も面白いデータが読み取れます。
新宿事務所のベランダの気温も26度を超えて、これから本格的な夏を迎えますが植物たちがガーデンクリートで作られた様々なブロックで、さらに元気に成長を続けてもらいたいと思います。7月13日撮影
芝生が生きている証 | 2021年07月01日 |
---|
先のブログで灌水装置全体からの水分蒸発量の変化と芝生からの水分蒸発量の変化の比較を、温度と湿度の変化を交えてお話ししました。
今回は灌水装置全体から蒸発する水分蒸発量から芝生からの水分蒸発量を除いたデータと芝生からの水分蒸発量の変化を、温度と湿度の変化を交えてグラフにしてみました。
このグラフでグレーの線で表示されているのが灌水装置全体から蒸発する水分蒸発量から芝生からの水分蒸発量を除いたデータの変化です。そして緑色で表示されているのが芝生からの水分蒸発量の変化です。グレーのグラフは湿度の青のグラフが4月下旬に下がった時にピークを迎えその後、下降して推移しています。一方で緑色の芝生の水分蒸発量のグラフもグレーのグラフと同じ時期にピークを迎え下降し始めますが、グレーのグラフを上回るポジションを保ちながら推移しています。
4月の下旬から大気中の湿度や気温が上昇してゆく中で、芝生からの水分蒸発量が灌水装置、つまりガーデンクリートと表面の土よりも高いポジションを保つということは、無機質の土や緑化コンクリートと比べて芝生が生命を保つために水分の蒸散作用を続けている証ではないかと思います。これから夏にかけて気温や湿度が上昇してゆく中で、芝生からの水分蒸発量と、土やガーデンクリートからの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか興味深く観察してゆこうと思います。写真は灌水装置オアシスで成長を続けるクリーピングベントグラス007 7月1日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水分量3 | 2021年06月29日 |
---|
6月14日から6月29日までの植栽装置オアシスから蒸発した芝生の蒸発水量のデータがまとまりました。
6月14日から6月29日までの平均気温は、6月2日から6月14日までの平均気温と同じでしたが、平均湿度は4%ほど上昇しました。この自然環境の変化が芝生の水分蒸発量に及ぼした影響は、平均蒸発量がやや下がったことです。下のグラフをご覧ください。
芝生からの水分蒸発量は大気中の湿度と反比例するようですね。今回の測定期間中の大気中の平均気温は梅雨の影響で曇り、雨の日の連続で上昇しませんでした。これから本格的な夏に入り気温が上昇して行きますが芝生からの水分蒸発量と気温はどのような関係をもちながら推移してゆくか楽しみです。
今回は植栽装置全体からの水分蒸発量のグラフも表記しましたが、植栽装置からの水分蒸発量と芝生からの平均蒸発量は正比例していますね。
6月のPIOのテラス | 2021年06月25日 |
---|
6月にはいり梅雨入りしたPIOのテラスの野菜フィールドではイチゴの成長がますます旺盛になってきました。その様子はイチゴへの灌水量の増加からもよくわかります。この2週間の間に野菜フィールドには約48㍑(3.8㍑/㎡・日)の水が灌水されました。梅雨に入り降雨量が増えているにもかかわらず灌水量が増えるのは、イチゴが成長して大きくなっているのも原因の一つでしょうね。似たような現象は2年前に野菜フィールドでキュウリ、ナス、ピーマンを育てた時にも見られました。「植物が必要とする鵜灌水量」
成長を続けるイチゴはライナーを隣の芝生フィールドにも伸ばして周りの芝生を制圧して存在感を見せています。
イチゴの花もまた咲いて実が付き始めました。そのうちPIOのテラスの野菜フィールドと芝生フィールドは統合されてイチゴ畑になりそうです。
一方植栽装置オアシスでは、強い直射日光の影響で枯れたミントに変わり、ミントの下に隠れていた西洋芝007の種が発芽してあっという間に葉を伸ばしてきました。
芝生から大気に蒸発してゆく水分量2 | 2021年06月03日 |
---|
4月6日から6月2日までの2か月間にわたる芝生から大気に蒸発してゆく水分量(平均)の測定結果がまとまりました。
今回の測定データは5月17日のblogの続きのデータが含まれています。これで4月から5月にかけての芝生からの水分蒸発量の平均データがまとまりました。その結果は灌水装置オアシスからの平均蒸発量が4.07㍑/㎡・日、計量容器からの平均蒸発量が1.96㍑/㎡・日、芝生からの平均蒸発量が2.11㍑/㎡・日でした。また測定期間中の平均温度は21.7℃、平均湿度は38.7%でした。下の写真は6月2日に撮影したオアシスから伸びたベントグラス007の様子です。オアシスから無数に伸びたベントグラスの葉から蒸発してゆく水分の1日当たりの平均値が2.11㍑/㎡ということですね。
植栽装置オアシスや計量容器が設置された場所は雨や直射日光が当たらないので、2か月に及ぶ計測の間、雨や太陽光の影響を受けることがありませんでした。今回の測定で得られたデータをザックリまとめると、芝生から蒸発してゆく水分量と、水面や芝生を支える土やガーデンクリートから蒸発してゆく水分量はほぼ同じではないかということです。つまり地表から蒸発してゆく水分量とほぼ同じ水分量が芝生を通して大気に蒸発してゆく事です。地面に芝生などの植物を植えることで、地表から蒸発してゆく水分量+植物からの水分の蒸発量が見込めるということですね。
地球表面の土壌がコンクリートやアスファルトで覆われることで、土壌から蒸発してゆく水分が遮断されるのですが、地表に植物を植えることで土壌から蒸発する水分量+植物から蒸発する水分量が見込まれるということです。コンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランドで暮らす人々が癒されるためには、地表に植物を植えることが大事であることが今回の測定を通してよくわかりました。
上の写真は大田区産業プラザPIOのテラスに設置された灌水装置オアシスで育つミントや、カスケードブロックフローラで花を咲かせている花菖蒲です。カスケードブロックの穴にしっかり活着した花菖蒲は今年で3回目の花の季節を迎えています。これからもコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京のいたるところで、手軽に植物が育つ場所をご提供して、人々の心が癒される空間を創ってゆこうと思います。 6月3日撮影
芝生から大気に蒸発してゆく水量 | 2021年05月17日 |
---|
2021年4月6日から5月17日まで新宿事務所のベランダで測定した芝生からの水分蒸発量のデータがまとまりました。41日間にわたる測定の結果、灌水装置オアシスから芝生と土、ガーデンクリートを通して大気に蒸発していった水分は4.45㍑/㎡・日でした。同じく計量容器から大気に蒸発していった水分は2.19㍑/㎡・日でした。つまり芝生からの大気へ蒸発してゆく水分は4.45㍑/㎡・日-2.19㍑/㎡・日=2.16㍑/㎡・日です。地表から大気に蒸発してゆく水分とほぼ同じ水分が芝生から蒸発してゆくようです。
また芝生から蒸発してゆく水分は大気中の湿度からも影響を受けるようで、その傾向は4月21日から4月29日にかけての測定データを見るとよくわかります。これからは芝生の水分蒸発量に対して気温と湿度がどのように影響を及ぼすか詳しく調べてゆこうと思います。クリーピングベントグラスも良く伸びてきました。5月20日撮影
今年の東京は梅雨入りが例年よりも早くなりそうですね。街を歩いていたら梅雨の花アジサイを見かけました。植物は気温と湿度に敏感に反応しているようです。
芝生から大気に蒸発してゆく水量の測定 | 2021年05月08日 |
---|
4月29日から5月8日にかけての10日間で芝生から蒸発してゆく水量を測定しました。場所は新宿事務所のベランダで、雨や直射日光が当たらない場所に植栽装置オアシスと計量容器を置いて測定しました。その結果1日当たりの芝生などの蒸発水量は下記の表とレイアウトの通りになりました
まず植栽装置から芝生や土そしてガーデンクリートの緑化ブロックを通して大気中に蒸発してゆく平均水量は約4.85㍑/㎡・日でした。そして計量容器から蒸発してゆく平均水量は約2.33㍑/㎡・日でした。つまり芝生から蒸発してゆく平均蒸発水量は4.85-2.33=2.52㍑/㎡・日となります。
西洋芝クリーピングベントグラスを伸び放題にして蒸発してゆく水量を測定したところ、地表の土や水から大気に向けて蒸発してゆく水量よりやや多めの水分が大気に向けて蒸発していったようですね。これは植物が自らの意思で水分を根から体内に吸収して、さまざまな用途に使用しながら大気に蒸発させて行った水分量です。水分を含んだ土は別としてアスファルトやコンクリートには備わっていない植物の素晴らしい能力ですね。
保水性と通気性のあるガーデンクリートを植物とアスファルトやコンクリートの間に置いて緩衝領域を作り植物を育てることで、容易にコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド都市に潤いを与えることができます。5月8日撮影 関連ブログ:気温と湿度とヒートアイランド東京 芝生の水分蒸散量
芝生の水分蒸散量 | 2021年04月28日 |
---|
新宿事務所のベランダで植栽装置にオアシスに植えた西洋芝の水分蒸散量の変化について調べています。4月21日から4月28日までの芝生の水分蒸散量の変化は平均6.2㍑/㎡・日です。また計量容器に入れた水の水分蒸散量はこの7日の間で平均3.1㍑/㎡・日でした。
植栽装置オアシスや計量容器が設置された場所はベランダで太陽光や雨が直接当たる場所ではありません。またこの7日間の日中の平均気温は約20度、平均湿度は約30%でした。
オアシスからの芝生の蒸散量から計量容器の水の蒸散量を引くと3.1㍑/㎡・日という数字が残ります。これが芝生から大気へ蒸散したり芝生の体内に残る水分量ですね。光合成で使用された水量も多少あります。2018年10月から東京都大田区南蒲田にあります大田区産業プラザPIOの6Fに設置された試験フィールドで、芝生と野菜が吸収する灌水量を計測しました。1年かけて計測した芝生の蒸散量を計測したレイアウトが下記の図です。
この図を説明しますと大気からの雨水の降雨量の平均が4.2㍑/㎡であるのに対し自然灌水システムお水番を通して芝生から大気に蒸散されてゆく水量が4㍑/㎡・日ということです。大気から降ってきた雨水はまた大気に蒸散してゆきます。それに加えてお水番から芝生を通して蒸散してゆく水量が1日当たり約4㍑/㎡となるということです。自然灌水システムお水番と植栽装置オアシスを通して芝生の蒸散量を観察していますが、芝生はもちろんのこと植物からの水分蒸散量がコンクリートジャングルとアスファルト砂漠に覆われたヒートアイランド東京に潤いを与えているのがよくわかります。これからもお水番やオアシスを通して植物の水分蒸散量を観察してゆこうと思います。 関連ブログ:「テストフィールドの年間灌水量」「芝生をめぐる水の循環」4月28日撮影
4月のPIOのテラス | 2021年04月20日 |
---|
PIOのテラスも4月の下旬に入り気温が高くなってきました。芝生フィールドではキンギョソウをはじめ、ムギナデシコやヒナゲシが一気に成長してきました。自然灌水システムお水番から芝生フィールドへの最近の灌水量は約1㍑/㎡・日で今朝のタンクの水温は15.6℃でした。
野菜フィールドでもイチゴやアリッサムが大きく育ってきました。野菜フィールドへのお水番からの最近の灌水量も約1㍑/㎡.日です。今朝のタンクの水温は16.3度でした。
野菜フィールドや芝生フィールドでは、あちらこちらでイチゴが実をつけ始めました。
カスケードブロックではアヤメが葉を伸ばし、植栽装置オアシスではミントが成長を続けています。
今日の東京は気温も24度ほどになり初夏の気候です。そろそろお水番の灌水量も初夏の気候に対応できるように気を付けてゆこうと思います。
4月20日撮影
生物は目的意識をもって行動する | 2021年04月12日 |
---|
イギリスの生物学者ポール・ナース著の「生命とは何かWhat is Life 竹内薫訳ダイヤモンド社を読んでいます。本の中で生物学と物理学の違いについて上手く説明された文章がありました。「生物学では、目的について論じても、あまりおかしいとは思われない。一方、物理学では、川や彗星や重力波の目的について問うことはできない。でも、酵母のcdc2遺伝子の目的や、蝶が飛ぶ目的を問うことには意味がある。あらゆる生体は、自らを維持し、組織化し、成長し、そして増殖する。これらは、生物が自分と子孫を永続させたいという、基本的な目的を達成するために発達させてきた、目的を持った行動なんだ。」152ページ
新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスで西洋芝を育てていますが、オアシスの水位の変化と、横に置いた計量器の水位の変化を比べてみると芝生を育てているオアシスの水位の変化が、計量器の水位の変化よりも大きいことがわかりました。オアシスの水位は4日でおよそ35mmほど下がりましたが計量器の水位の変化はおよそ2mmほどでした。
芝生を育てている緑化ブロックの容積の影響もあるので、オアシスの水位の変化をすべて芝生による水分吸収とは言い切れませんが、芝生による水分吸収量と、計量器の水が蒸発して大気に戻る水分量ではかなりの開きがあるようですね。
西洋芝ベントグラス007は、発芽した後に葉を伸ばし葉緑体を作り、そこで太陽エネルギーを利用する光合成をおこない、水と二酸化炭素を使って糖と酸素を作る化学反応を起こします。この時に必要な水分が根から吸収されてゆきます。芝生は光合成のほかにも葉の細胞に水分を浸透させたり体温を調節するために葉の表面から水分を蒸散させたりします。つまり芝生は自らの生命を維持する目的を持ち水を利用するのです。それに対して計量器の水は、大気中の温度や湿度の変化に応じて水を蒸発させます。まさに物理的変化ですね。
これからも植栽装置オアシスの水量の変化を観察しながら目的を持った生命の行動による水位の変化と、物理的な水位の変化について考えてゆきたいと思います。上の写真は新緑の生える新宿御苑4月12日撮影 関連ブログ:植栽装置オアシスに芝生の種を蒔いて1年が経ちました
3月の新宿事務所2 | 2021年03月27日 |
---|
今年の東京の三月の気温は高いようです。そこで例年に比べて少し早いですが室内で冬を越してきたコーヒーとパキラをベランダに出しました。
アレカヤシも夏の定番の置き場である室外機の上に置きました。冬の間に灌水装置オアシスで葉を伸ばしてきたベントグラス007も室外機の上に置いて、灌水量の変化を詳しく調べてゆこうと思います。
プランターブロックマーガレットに植えたベゴニアやミントの緑も美しくなってきました。わずか直径9cmの穴に植えただけですがベランダで何年も育ち続けている姿を見ると、改めて植物たちのたくましさを感じます。
これからさらに気温が上がるにつれて新宿事務所のベランダも、植物たちの活力にあふれた姿が楽しめます。 3月27日撮影
植栽装置オアシスに芝生の種を蒔いて1年が経ちました | 2021年03月19日 |
---|
新宿事務所のベランダに植栽装置オアシスを設置して、西洋芝の種クリーピングベントグラス007をまいて、今日で365日丸一年が経過しました。事務所のベランダは西向きにあり、一日を通してごくわずかな時間だけしか太陽の光が届きません。(クリーピングベントグラスの種007の種を蒔く2020年3月20日)
このような環境で芝生を育てて一年が過ぎ過ぎましたが、ここにきて意外なことに気が付きました。それは芝生の葉の蒸散量の多さです。昨年の暮れから芝生の葉を刈るのをやめて伸ばし放題にしたのですが、陽射しがあまり当たらず、冬の寒さの中で灌水量は増えることはないと予想したオアシスへの灌水量が増えたようです。(ベランダに植栽装置オアシスを設置た様子。)
芝生が伸びて葉の表面積が増えるにつれて灌水量も増えてきたようです。(ベントグラスの種007をまいて20日で発芽してきた様子。4月8日撮影)
先のブログ(芝生の水分蒸散力)でもお話ししましたが福島の原子力発電所に貯留されたタンクの水を海に放出するか、大気に蒸散させるか迫られた今、放射性物質についてあまり詳しくない私が言うのもなんですが、植物の持つ水分蒸散能力を利用するのも一つの方法ではないでしょうか?例えば貯留タンクの上で芝生を育てるとか?(植栽装置オアシスで芝生を育てる仕組み)
芝生は刈るのが当たり前と考えていましたが、これからは植栽装置オアシスの西洋芝がどれだけ伸びるか、伸びきった後どのように変化してゆくのかさらに観察を続けてゆこうと思います。
芝生の水分蒸散力 | 2021年02月23日 |
---|
新宿事務所では植栽装置オアシスの上で西洋芝クリーピングベントグラス007を種から育てていますが種を蒔いてからそろそろ1年を迎えます。植栽装置オアシスが置かれたベランダは1年、1日を通してあまり日光が差し込まない場所なのですが、冬になっても芝生への灌水量が減りません。1日当たりおよそ3㍑/㎡から5㍑/㎡の灌水量です。ベランダでは他にプランターブロックでビオラやベゴニアなどを育てていますが、そのなかでも芝生の灌水量は群を抜いています。
インターネットを見ていたらAP通信が2019年の12月に報道した面白い記事を見かけました。タイトルは「日本政府、福島の水の海洋放出と水蒸気放出を提案」です。詳しい内容は記事をご覧いただくとして、今回は私の仕事のテーマと関連して水蒸気放出について考えてみたいと思います。記事によると1979年3月にアメリカペンシルバニア州スリーマイル島で発生した原子力発電所事故では、2年にわたり87,000トンのトリチウム水を水蒸気放出で取り除いたそうです。簡単に言うとトリチウム水を蒸発させて水分を無くしていったのでしょうね。そして残ったのがトリチウムなどの放射性物質だったようです。以前、福島の原子力発電所の事故により発生した放射性物質を含んだ汚染水から、自然灌水システムお水番と組み合わせて植物のもつファイトレメデイエイションという力を借りて放射性物質を植物の内部に取り込むシステムを考えたことがありました。
今見直ししてみると、芝生や植物には土壌の汚染物質を吸着する機能のほかに、土壌の水分を吸い上げて蒸散させるという素晴らしい機能があることに気が付きました。新宿事務所で西洋芝を育てている植栽装置オアシスのレイアウトは下記のとおりです。
スプリンクラーなどで植物の表面に散水することと比べると自然灌水システムお水番にしても植栽装置オアシスにしても、底面から植物を支える土壌や植物の根に毛細管現象の働きを利用して水を補給することができます。そして芝生の無数の葉は表面積を増やすので、土壌表面よりも立体的に水分の蒸散量を増やすことが可能です。
汚染水をためたタンクの数が飽和状態を迎え、海に放出するか大気中に蒸散させるかの選択肢しかない現在、毛細管現象の働きで土壌を湿らせ、芝生の葉による蒸散作用のアップが見込まれる自然灌水システムお水番や植栽装置オアシスが福島の原子力発電所が抱えている問題に少しでも役立つことができればと思います。上の写真はベントグラスの種をまいて一月して芝生が発芽してきた2020年4月18日の写真です。
2月の新宿事務所 | 2021年02月01日 |
---|
今日から2月です。新宿事務所のベランダの植物たちは寒さの中で元気に育っています。昨年の6月に植えたベゴニアがまだ花芽をつけていました。ベゴニアは丈夫な植物ですね。
ベゴニアは新宿事務所のベランダの環境と根鉢を支えているカスケードブロックとの相性が良いようで、以前植えたベゴニアも4年目の春を迎えようとしています。
昨年の秋に手作りフラワーポッドに種を蒔いたミックスフラワーも大きくなってきました。3月から4月にかけてどのような花が咲くのか楽しみです。
植栽装置オアシスで育てている西洋芝007は、寒いので芝を刈らないでいたらボサボサにのびました。西洋芝は冬の寒さの中でも水分の吸収量が、ベランダで育てている植物たちの中で一番多いようです。
室内では手作りフラワーポッドで育てている熱帯植物のコーヒー、アレカヤシ、そしてパキラが室温が10度から15度の環境で寒さをしのいでいます。あと3ヶ月ぐらいは室内で育てようと思います。
明後日は立春、ヒートアイランド東京にも春はすぐそこまでやってきています。 2月1日撮影
11月の新宿事務所 | 2020年11月17日 |
---|
11月も中旬を迎えていますが新宿事務所の植物たちは、それぞれ元気に成長を続けています。プランターブロックマーガレットではまだ夏の花ニチニチソウやインパチェンスが白や赤い花を咲かせ続けています。
もう一方のプランターブロックマーガレットには、これから冬に向けてビオラとアリッサムを植えました。来年の春まで咲き続けてくれることでしょうね。
先月、手作りフラワーポッドにミックスフラワーの種をまいたのですが発芽してきました。これからどのような花が育ってゆくのか楽しみです。
今年は浅草寺様でブミコン舗装が行われ事務所をあける日が多かったのですが、小さな手作りフラワーポッドで育てているパギラの葉が少し大きくなったようです。
新宿事務所のベランダではほかにも、2年以上前から咲き続けているベゴニアやセダム、そして植栽装置オアシスで育てている西洋芝などが元気です。
これから気温が低くなって行くのでベランダで育てているコーヒーやアレカヤシをいつ室内に移すか、そろそろ考えようと思います。11月17日撮影
11月のPIOのテラス | 2020年11月10日 |
---|
11月に入りPIOのテラスの灌水タンクの水温も15度を下回り灌水量も少なくなってきました。この1週間の灌水量は野菜フィールドが平均して約1.52㍑/㎡・日、芝生フィールドの灌水量は約3.7㍑/㎡・日です。
芝生フィールドではライナーを伸ばしてきたイチゴと、もともとの住人である西洋芝、そして10月に種をまいたミックスフラワーが発芽してきて、三つ巴の勢力争いを始めたようです。
野菜フィールドでは先月もお話ししましたがイチゴがライナーを伸ばしながら、昨年から育てているアリッサムと共生しています。イチゴの生命力の強さには感心させられますね。
植栽装置オアシスでは、相変わらずミントが暖かい日の光を浴びて元気に育っています。
夏の間プランターブロックマーガレットで育てた菖蒲に変わりチューリップの球根を植えようとしたのですが、菖蒲の根がしっかりとプランターブロックの空隙に活着して抜けないので、来年の春から夏にかけて再び菖蒲の花を咲かせようと思います。
11月10日撮影
10月のPIOのテラス | 2020年10月18日 |
---|
10月も中旬を迎え夏の間、芝生フィールドを覆っていたキタメヒシバも終わり、枯れ草を除いてミックスフラワーの種をまきました。従来であれば西洋芝ベントグラスの種をまくのですが、今年は野菜フィールドからイチゴのライナーが芝生フィールドまで伸びてきたので、イチゴの周囲を花や芝生で囲むイメージでフィールド作りをしようと思います。
野菜フィールドではイチゴのライナーがフィールドの半分以上を覆い、昨年の秋に蒔いたミックスフラワーの中からアリッサムの種が生き残って再び白い花を咲かせています。
野菜フィールドでイチゴの苗を3鉢植えて1年が経過しましたが、イチゴの成長力はたくましく、ライナーがタイルの上まで伸びてきました。
植物栽培装置オアシスのミントやプランターブロックマーガレットの菖蒲も元気です。
これから秋から冬にかけてはPIOのテラスをヒートアイランドの中のワイルドガーデンに仕上げてゆこうと思います。10月16日撮影
9月の新宿事務所 | 2020年09月28日 |
---|
季節が秋になりましたが新宿事務所のベランダの植物たちは元気です。夏の間プランターブロックマーガレットで育てたインパチェンスやベゴニアがまだ花を咲かせ続けています。
植栽装置オアシスで育てている西洋芝ベントグラス007も何とか夏の暑さを乗り越えて再び種が発芽してきました。これから気温が下がるにつれて西洋芝に過ごしやすい季節が訪れます。
室内では手作りフラワーポッドで育てているパギラが大きくなったようです。今年の夏は現場に出る機会が多く事務所で過ごす時間が少なかったのですが、室内の気温はほとんど30度以下に保たれたようでパギラも元気です。
夏の植物が元気なうちに、秋から冬にかけて育てる花を植え替える準備を進めてゆこうと思います。
9月28日撮影
9月のPIOのテラス | 2020年09月25日 |
---|
PIOのテラスも秋分の日が過ぎて、灌水タンクの水温も20度を切ってきました。これからはタンクの水も少しづつ重くなってゆくのでしょうね。野菜フィールドではイチゴがライナーを広げています。
昨年の秋に野菜フィールドに種をまいて育てたアリッサムが再び咲き始めました。花を咲かせたアリッサムの種が野菜フィールドに残っていたようです。
植栽装置オアシスで厳しい夏の直射日光に耐えたミントが逞しく育っていました。
8月のブログでメロンと紹介した芝生フィールドで発芽した植物は、育つにつれて葉の形が変わり植物を調べるソフトで撮影するとツルレイシ(ナガレイシ)と表示されました。これからどのように育ってゆくのか楽しみです。
今年の9月のPIOのテラスは雨が多かったようですね。10月になり気候が変わったら灌水タンクの調整も含めて野菜フィールド、芝生フィールドをメンテナンスして秋から冬にかけての準備をしようと思います。9月25日撮影
8月のPIOのテラス | 2020年08月29日 |
---|
8月に入り芝生フィールドでは西洋芝に代わりキタメヒシバ(メヒシバ属)の生育が旺盛にになってきました。先月のブログでもお話ししましたが、芝生フィールドではコントロールタイマーが故障してレバーを使用した手動の灌水に切り替えました。
最初のうちは灌水量の調整に苦労しましたが、ここにきてようやく1日当たり約7㍑/㎡の灌水量に落ち着いてきました。これから気温が下がるにつれて灌水量をさらに絞り込もうと思います。芝生フィールドではどこからやってきたのかわかりませんメロンが発芽して葉をつけていました。
野菜フィールドでは実をつけ終わったイチゴがライナーを伸ばして元気に育っていました。野菜フィールドの夏の灌水量は1日当たり約2㍑/㎡という植物を育てるにはかなり絞り込んだ灌水量ですが、ご覧のようにイチゴの葉が良い色をしていました。
灌水装置オアシスでは夏の厳しい直射日光の中でミントが元気に頑張っていました。
まだまだ暑い日が続きますがPIOのテラスの植物たちは元気に夏を乗り切っています。8月29日撮影
7月のPIOのテラス | 2020年07月11日 |
---|
PIOのテラスの植物たちは梅雨に入り雨の恵みを受けながら元気に成長しています。野菜フィールドではイチゴの実が生り続けています。
芝生フィールドのベントグラスも2週間前に芝刈りをしたのですが成長が旺盛で、また芝を刈らなければいけませんね。
植栽装置オアシスで育ってきたミックスフラワーも終わり、新たに浅草寺様のフローラカスケードからミントを移植しました。今まで立面の環境で育ってきたミントですが、平面の環境になじんでもらいたいですね。
今年の梅雨は雨が多いようですが、野菜フィールドでは6月の始めにバルブの仕切弁を調整したお水番から1日当たり約3.5㍑/㎡の水量で水が流れ続けています。芝生フィールドはタイマーによる灌水から手動の灌水に切り替えて灌水を始めましたが、今のところ1日当たり0.2㍑/㎡の水量で水が流れています。
数字で見ると野菜フィールドも芝生フィールドも昨年の梅雨と似た灌水量です。これから灌水量がどのように推移するのか見守ってゆこうと思います。7月11日撮影
5月の新宿事務所 | 2020年05月20日 |
---|
植栽装置オアシスにベントグラスの種をまいてちょうど2か月が経過しました。弁解がましいですがゴールデンウィークを中心にステイホームをしていたので新宿事務所のベントグラスも伸び放題になってしまいました。
これから少しずつ芝刈りをして刈り揃えてあげようと思います。ステイホームで伸びた髪の毛も床屋さんにお願いして刈り揃えてもらいたい気分ですね。
今、新宿事務所のベランダで一番元気が良いのはカスケードブロックフローラに植えて三回目の春を迎えたベゴニアですね。
冬の間、室内で育てていたコーヒーやアレカヤシも夏に向けてベランダで育てようと思います。
5月20日撮影
根を養えば樹は自ら育つ | 2020年05月05日 |
---|
「根を養えば樹は自ら育つ」朝、散歩をしていたら家のそばのお寺の山門で見つけました。私の仕事のテーマを一言で現す素晴らしい言葉です。コンクリートやアスファルトに覆われたヒートアイランド東京で軽石を石灰系固化材で固めた土壌代替基材ガーデンクリートと灌水システムを組み合わせて様々な植物を育てて10年以上が経過しました。
これまでの経験からヒートアイランド東京で植物を元気に育てるには、植物の根に水や空気を供給し続ける環境を作る事が必要であることがわかりました。
ガーデンクリート植物栽培システムは、「根を養えば樹は自ら育つ」環境を作ります。
関連ブログ:植物植栽装置OASIS カスケードブロック お水番
4月のPIOのテラス 2 | 2020年04月25日 |
---|
三週間ぶりにPIOのテラスを訪れましたが、芝生フィールドや野菜フィールド、植栽装置OASIS,そしてカスケードブロックの植物たちは伸び放題の状態でした。ベントグラスは芝刈りをしました。
芝刈り前
芝刈り後
野菜フィールドではミックスフラワーの種からイベリスが育ち花を咲かせていました。
カスケードブロックではチューリップに代わりアヤメが葉を伸ばしていました。5月になると美しい花を咲かせることでしょうね。
植栽装置オアシスではまだ姫キンギョソウが咲いていました。
次回PIOのテラスを訪れるのはゴールデンウィークが明けてからになりそうです。その頃は東京も初夏の気候に代わりますが、お水番や植栽装置OASIS,カスケードブロックの上で植物たちが元気に育ち続ける事を願います。4月25日撮影
4月のオアシス | 2020年04月19日 |
---|
植栽装置オアシスにベントグラス007の種をまいて一月が経ちました。種は発芽して犬の毛のように密集して伸びてきました。
3月20日撮影
4月19日撮影
水は受け皿(7)に満たすだけで、毛細管現象の働きを利用して灌水クロス(2,3)を通して土(4)と緑化ブロック(1)に伝わる仕組みです。
ベントグラスが発芽しました | 2020年04月08日 |
---|
新宿事務所のベランダに設置した植栽装置オアシスにベントグラスの種007を蒔いて20日が経ちました。種は発芽して緑色の葉が伸び始めました。
ベントグラスの葉は密集して伸びてきました。その姿は犬など動物の体毛に似ていますね。
これから陽気も暖かくなり、ベントグラスが成長するのによい季節です。4月8日撮影
3月の新宿事務所 | 2020年03月27日 |
---|
3月も終わりを迎え新宿事務所のベランダの植物たちも元気です。カスケードブロックのスミレも花を咲かせ続けています。
1月にやってきたマーガレットも可愛らしい花を咲かせました。
今月ベランダにやってきた新しい仲間は植栽装置オアシスに種をまいたベントグラスです。午後になると日が当たる場所で、発芽して緑のオアシスを作ってゆく姿を観察してゆこうと思います。
室内では手作りフラワーポッドで育ている観葉植物パギラやコーヒーが無事に冬を過ごしました。あとひと月もすると屋外のベランダで育てようと思います。
今年の東京の冬は暖かく、ベランダの植物たちも過ごしやすかったようですね。ベランダにやってきて3年目のベゴニヤや6年目のセダムにもまた春が巡ってきました。
3月27日撮影
植栽装置オアシスに芝生の種をまく | 2020年03月20日 |
---|
先のブログに続き、植栽装置オアシスに芝生の種をまく様子をご紹介します。まずオアシスの表面の培養土に水をかけて濡らします。
育てる芝生はベントグラスにしました。ベントグラスの種は粒が細かいので、天ぷらの揚げカスを取り除くのに使用する網状の道具を利用すると種を分散させるのが容易になります。
網の上にベントグラスの種を載せて篩ながら培養土全体に分散させて蒔きます。
ベントグラスの種をオアシスの培養土に蒔き終わった様子 ベントグラスに関する詳しい情報はこちらからご確認ください。 クリーピングベントグラス007
ベントグラスの種の表面をスプレーで濡らします。種が発芽して根がオアシスの灌水クロスに届くまでの間はスプレーで表面を濡らすと良いでしょう。
今日3月20日は春分です。これから夏に向けて植栽装置オアシスでベントグラスが成長してゆく姿をご紹介してゆこうと思います。3月20日撮影
植栽装置オアシスを組み立てる | 2020年03月18日 |
---|
先のブログで植栽装置オアシスによる植物の栽培記録をご紹介しましたが、今回はオアシスの組み立て方についてご説明いたします。まず縦横30cm厚み4cmの緑化ブロックの中央に直径2cmぐらいの穴をあけます。
幅2cm長さ30cmのヒモ状にカットした灌水クロスを緑化ブロックの穴に通す。
縦横30cmにカットした灌水クロスを緑化ブロックの上に敷く
ヒモ状にカットした灌水クロスが緑化ブロックからぶら下がっている様子。
緑化ブロックから土がこぼれないように幅3cmのL型アングル(プラスチック製)を長さ30cmにカットして正方形の枠を作り灌水クロスのを敷いた緑化ブロックの上に置く。
緑化ブロックを受け皿となるアクリル製の容器に置いた様子。受け皿にはバットを使用すると便利です。ブロックを浮かせるために受け皿の四方のコーナーに突起をつける。受け皿は平たいものでよく、ブロックを浮かせるために受け皿の四方のコーナーに消しゴムのような個体を置いてもよい。ブロックを浮かせて使用することがポイント。
受け皿に水を注入する。ジョウロを使用して緑化ブロック全体に水をまいても良い。緑化ブロックに保水性を持たせることでヒモ状の灌水クロスから水が上がりやすくなる。緑化ブロックを保水させて受け皿に水をためて3時間ほどたつと、水が灌水クロス全体に伝わり始める。
灌水クロスに水が伝わり始めたら土を薄く敷き種まきの土壌を作る。写真は培養土を1cmほどの厚みで敷いた様子。
次回はこの土の上に芝生の種をまく様子をご紹介いたします。3月18日撮影
植栽装置オアシスによる植物の栽培記録 | 2020年03月14日 |
---|
昨年の11月の初めから大田区産業プラザPIOのテラスで植栽装置オアシスでミックスフラワーを種から育てていますがここにきて姫キンギョソウが大きく育ってきました。種まきから今日までの栽培記録を写真にまとめましたのでご覧ください。3月13日撮影
2019年11月1日 緑化ブロックの上に灌水クロスを敷いて土を1cmほど載せてミックスフラワーの種をまきました。
11月8日 種をまいて1週間ほどで発芽してきました。
12月9日 種が発芽してから一か月たった植栽装置の様子。
2020年1月13日 ミックスフラワーの葉がこんもりと茂ってきました。
2月18日 ミックスフラワーの葉と茎が緑化ブロックを覆うほど大きく伸びて花のつぼみも膨らみ始めました。
2月28日 植栽装置オアシスにミックスフラワーの種をまいて四か月がたち、姫キンギョソウの花が咲き始めました。
3月13日 昨年の11月1日に種をまいて冬の間に4か月半で、わずか30cmx30cm厚み4cmの緑化ブロックの上で植物たちがここまで育ってくれたことは大きな喜びです。
以前のブログでもご説明しましたが植栽装置オアシスのシステムは下記の通りです。
緑化ブロック(1)の中央に小さな穴をあけてひも状の灌水クロス(2)をたらします。緑化ブロックの下には受け皿や水槽(7)を置いて水を貯めます。
ひも状に垂らした灌水クロスから、毛細管現象の働きで上がってきた水は緑化ブロックの上に敷いた灌水クロス(3)に伝わりブロック全体に広がります。
灌水クロスの上に土や砂(4)を薄く(1cmから2cm)敷き詰めて植物の種をまいて育てます。関連ブログ:12月のPIOのテラス 2月のPIOのテラス