オアシスⅡからの水分蒸発量37 | 2025年01月24日 |
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1月18日から1月24日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は0.93㍑/㎡・日でした。先週と比べてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が少なくなったようですね。
新年を迎え新宿事務所の室内の気温はほぼ横ばいで推移しています。室外のベランダの気温も同じような傾向で推移していると思われますが、その中で今回はオアシスⅡ周囲からの水分量が減少しました。新宿事務所のベランダをとりまく自然の動きは私が測定する数値だけでは、単純に予測はつかないようですね。
気温が15℃を下回り生育ポテンシャルGrowth potentialの落ちた西洋芝ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種ですが、寒さの中で豊かな緑を保っています。1月24日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量36 | 2025年01月17日 |
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1月11日から1月17日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.6㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日で、これらの数値は前回の測定値と同じでした。
新年を迎え新宿事務所室内の気温は横ばいに推移しています。ベランダの外気温は室内よりも低いですが、同じような傾向で推移をしているようです。そこでオアシスⅡからの水分蒸発量も前回と同じように推移したと思われます。
先のblogでもお話ししましたが芝生には成長に適した温度に基づく生育ポテンシャルGrowth Potentialというものがあります。西洋芝にとっては20℃を中心にして±5℃の気温、つまり15℃から25℃にかけての気温が、成長するのに最適な気温です。15℃を下回るベランダの気温で、西洋芝のGrowth Potentialは下がり、それにつれて芝生からの水分蒸発量も減っているようですね。それでも芝生は豊かな緑色を保って生きています。関連ブログ:2013 Japan Turf Show 1月17日撮影
芝生を包む自然の力 | 2025年01月14日 |
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先のblogでオアシスⅡへの給水量がオーバーフローしてしまい、オアシスⅡの横でほぼ同じ条件で西洋芝を育てていおるオアシスⅢの給水量を代用したお話をしました。(オアシスⅡからの水分蒸発量34)芝生からの水分蒸発量の変化を記録するには観測記録の継続性が必要です。オアシスⅢへの給水量はオアシスⅡへの給水量と似た傾向を記録していました。
私は1年を通してオアシスⅡからの芝生から蒸発してゆく水分量の変化の傾向を見ていますが、厳密な数値にはこだわりません。たまたま別の目的で水分蒸発量の変化を観測していたオアシスⅢがオアシスⅡの横にあったので助かりました。今回の測定のミスを通して芝生は周囲の温度、湿度、光や風の当たり具合という自然の力に包まれていることを改めて感じました。写真の手前がオアシスⅡ、奥がオアシスⅢです。1月14日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量35 | 2025年01月10日 |
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1月4日から1月10日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.6㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡやからの水分分蒸発量や芝生からの水分蒸発量、そして周囲からの水分蒸発量が全て減少しました。
西洋芝には生育ポテンシャルGrouth potentialという機能があり、真夏の高温時や冬の低温時には成長力が弱まる傾向があります。周囲の気温や湿度が下がった中で、西洋芝は休眠することはありませんが成長力が弱まったのかもしれません。
それでも青々とした芝生を見ていると、芝生の成長が衰えているようには見えませんね。1月10日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量34 | 2025年01月03日 |
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12月28日から1月3日までのオアシスⅡの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。なお前回の測定(12月21日から27日まで)の測定では、オアシスⅡへの給水量にオーバーフローがあったようで、給水量については同じ日、同じ場所で測定した、オアシスⅢの数値を代用しました。計測方法にミスがあり申し訳ありません。
今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えたのに対して、オアシスⅡからの水分蒸発量が少し減りました。気温の低下に伴い芝生からの水分蒸発量が減ったのでしょうか?
今回のミスを契機にオアシスⅡへの給水するときに、容器の周囲へのオーバーフローの確認をより気を付けたいと思います。1月3日撮影
一つの要因だけでは決められない自然の動き | 2024年12月31日 |
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新宿事務所のベランダで芝生からの水分蒸発量を調べていますが、芝生からの水分蒸発量は周囲の湿度、温度の変化、光や風の当たり具合などの影響を受けています。芝生が根から水を吸って葉から蒸発させてゆくシステムにも、微妙な変化があるようですね。例えば葉が成長して水分を蒸発させる面積が増える事などです。
芝生からの水分蒸発量の変化という一つの現象を追いかけてみても、その変化には先に述べたような様々な要因が絡み合っています。我々は周囲を取り巻く自然現象の変化の要因を簡単に決めつけてはいけないと思います。最近では地球の気候変動要因を、人間が大気中に排出する温室効果ガスにあるという考え方がありますが、地球を取り巻くスケールの大きな自然現象の変化をわずかな要因だけに決めつけることはできません。我々日本人は縄文時代から、自然に宿る八百万の神々を感じながら生命をつないできました。これからも我々は自然に対して対立するのではなく、畏敬の念を持った姿勢で向き合いたいものです。写真は箱根大涌谷の水蒸気です。12月24日撮影 関連ブログ:都市の温暖化と地球の温暖化
オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量33 | 2024年12月27日 |
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12月21日から27日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.4㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は3.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が大幅に増えました。
先週のblogで芝生からの水分蒸発量は気温に比例して、湿度に反比例するとお話ししましたが、芝生からの水分蒸発量の変化は気温や湿度以外の変化要因もあるようです。そして芝生からの水分蒸発量は気温や湿度にすぐ反応するのではなく、一呼吸おいてから反応するようですね。
気のせいか芝生の葉が、また伸びてきたようです。12月27日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量32 | 2024年12月20日 |
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12月14日から20日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡ、芝生からの水分蒸発量が減りオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えました。
前回の測定で芝生からの水分蒸発量が増えたのは、芝生の表面積が増えたからだとお話ししましたが、今回の測定で芝生からの水分蒸発量が減った結果を見て、オアシスⅡを取り囲む自然の変化は複雑で、一つの現象を見ただけでは結論が出ないことがわかりました。自然(土地の力)は私が考えるよりも多くの変化要因が潜んでいるようです。
芝生の成長と呼吸、そして芝生を取り囲む気温や湿度や風、その他の自然の変化は、単純ではないことを素直に受け止めなければいけませんね。12月20日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量31 | 2024年12月13日 |
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12月7日から13日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.14㍑/㎡・日でした。前回の測定と比べて芝生からの水分蒸発量が増え、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りました。
温暖な東京も北からの冷気が支配し始めて,ようやく冬らしい気候になってきました。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が減ったのは気温の低下に影響されているようです。それに対して芝生からの水分蒸発量が増えたのは湿度が下がる中で芝生が伸びて、水分蒸発を行う葉の表面積が増えたからでしょうか?
当面の間、芝刈りをやめて芝生の成長と水分蒸発量の関係を調べようと思います。12月13日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量30 | 2024年12月06日 |
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11月30日から12月6日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.3㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が増えたのに対してオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は前回と同じでした。
東京は12月に入っても暖かい日が続いてきましたが、明日からは気温も下がるようです。芝生からの水分蒸発量が気温の変化に影響を受けるのか楽しみです。
12月6日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量29 | 2024年11月29日 |
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11月23日から29日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も1.5㍑/㎡・日でした。今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量の増加が目立ちました。
芝生や土、水からの水分蒸発量は周囲の気温、湿度、風、そして光の当たり具合等、土地の力の影響を受けながら変化します。最近は気温も下がってきたので、生きている芝生にとっては日中と夜間の寒暖差の影響もあるでしょうね。芝生にとって常に変化する自然現象が、水分の蒸発にどのように影響するのかグラフで見ると良くわかります。
11月29日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量28 | 2024年11月22日 |
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11月16日から22日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日でいずれも前回の測定値を上回りました。
気温が低いにもかかわらず、芝生からの水分蒸発量は、芝生が枯れる前の5月,6月の水準まで回復してきました。芝生からの水分蒸発量は周囲の気温の変化よりも、自らが作り出すシステム、根から水を吸引して、葉から体外へ蒸発する水の循環を優先されているのでしょうか?
11月22日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量27 | 2024年11月15日 |
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11月9日から15日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発絵量は0.8㍑/㎡・日でした。今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が減りました。気温が下が下がり湿度が上昇したことが影響したようです。その中で芝生からの水分蒸発量が増えたのは芝生の成長が影響したのかもしれませんね。
オアシスⅡで育てている芝生はケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種「年中無休」です。ヒートアイランド東京の気候では西洋芝は気温が下がるほど元気に育つようです。これから気温が10度くらいになるまでが西洋芝の成長に適した環境です。
11月15日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移26 | 2024年11月08日 |
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11月2日から8日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日、オアシス周囲からの水分蒸発量は1.28㍑/㎡・日でいずれも前回の測定値を上回りました。11月に入り気温が下がり、湿度も下がってきたことが影響しているのでしょうね。湿度が下がると土、水、芝生からの水分蒸発量は増えるようです。
オアシスⅡの西洋芝も生えそろい、芝生からの水分蒸発量もオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量を上回る日が続いています。やはり西洋芝はヒートアイランド東京の気候では、気温と湿度が下がるとともに活発な動きをするようですね。
11月8日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移25 | 2024年11月01日 |
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10月26日から11月1日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.14㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日で、いずれも前回の測定値よりも下回りました。これはオアシスⅡを設置しているベランダの気温が下降しているからだと思います。
その中でオアシスⅡの芝生からの水分量の蒸発が、オアシスⅡ周囲の水分量の蒸発よりも多い日が続いています。これから気温や湿度がさらに下がる中で、芝生からの水分蒸発量が周囲の水や土からの蒸発量よりも上回る傾向が続くのでしょうか?
これから冬が近づくにつれて、自らのシステムで水分を蒸発させる西洋芝と、気温や湿度の変化に反応する土や水からの水分蒸発量がどのように変化するのか観察を続けます。11月1日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移24 | 2024年10月26日 |
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10月19日から25日までのオアシスⅡから蒸発した水分量は3.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.42㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。
今週は先週と比べて少し気温が下がった影響で、オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量は若干少なくなりましたが、芝生からの水分蒸発量はほぼ横ばいでした。芝生からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度の変化に影響されますが、土や水からの蒸発量ほど敏感ではないようですね。芝生は根から吸収する水分量を調整しながら体外に水分を蒸発させているようです。
例年と比べて気温や湿度の高い日が続く中で、芝生や、土、水からの水分蒸発量がどのように変化するのか観察を続けます。10月26日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移23 | 2024年10月18日 |
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10月12日から18日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発蒸発量は1.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。
東京は10月の中旬を過ぎて日中の気温が高くなる日が続きましたが、そのせいかオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も若干増えたようです。そして芝生からの水分蒸発量も増えました。ただ芝生からの水分蒸発量は気温の変化のほかに、葉の密度が増えたことや葉が伸びたことも影響しているようですね。
これから気温が下がる中で芝生の密度が増えて葉が伸びることが、葉からの水分蒸発量にどのように影響を及ぼすのか楽しみです。10月18日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量22 | 2024年10月11日 |
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10月5日から10月11日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.0㍑/㎡・日で前回よりも少し増えました。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は前回と同じ1.43㍑/㎡・日でした。オアシスⅡからの水分蒸発量が増えたのは芝生からの水分蒸発量が1.6㍑/㎡・日と前回よりも少し増えたからです。
芝生からの水分蒸発量が増えたのはお盆過ぎに蒔いた芝生の種が成長してきたからですね。1日当たりの芝生からの水分蒸発量は、芝生が刈れ始める前までの蒸発量まで回復してきました。
東京の気候もようやく落ち着いてきたので、そろそろ芝刈りをしようと思います。10月11日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移21 | 2024年10月04日 |
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9月28日から10月4日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。今回は気温が低い割には湿度が高かったので周囲からの蒸発量が少なかったようです。オアシスⅡの芝生は成長する葉が増えたせいか蒸発量が増えました。
東京も気温がようやく25度を下回るようになり、西洋芝にとっては過ごしやすい気候になりました。オアシスⅡの西洋芝ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスもよく伸びてきました。そのせいか気温が下がり、周囲からの蒸発量が減っても芝生からの蒸発量は増えました。
気温が下がり過ごしやすいのは芝生だけではありません。ヒトや多くの動植物にとっても25度を下回ると過ごしやすいですね。東京の年間平均気温は15度前後ですがこの温度は生物が活動するのに最適な気温です。10月4日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量を基に世界各地の給水量を想定すると | 2024年10月03日 |
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露天の大田区産業プラザPIOのテラスや雨の当たらない新宿事務所のベランダで緑化ブロックを使用したオアシスやオアシスⅡで芝生を育てていますが、オアシスやオアシスⅡからの年平均水分蒸発量はおよそ3.6から3.8㍑/㎡・日前後です。そして東京の降水量はおよそ4.4㍑/㎡・日です。
この数値をもとにして、世界各地でオアシスやオアシスⅡを使用して芝生を育てる場合の、水分蒸発量や給水補正量を計算してみました。上の表をご覧ください。熱帯のクアラルンプールは東京よりも降雨量が多いので、給水量を補正する必要はありません。乾燥地帯のニューデリーや砂漠のリヤドは東京よりも降雨量が少ないので、給水量を補正する必要がありますね。
今回基準にした数値は東京でオアシスやオアシスⅡで西洋芝を育てる場合の、水分蒸発量と給水量です。そして比較する世界各地の指標は降雨量です。気温や相対湿度は比較対象には入れていませんが、降雨量は気温や相対湿度と連動しているので、関連した指標にはなると思います。
芝生を育てる緑化基盤であるオアシスやオアシスⅡが同じでも、場所が変わるとその土地の自然の力である、気温、湿度、降雨量が芝生の生育に影響を及ぼします。東京の土地の力を基準にして、世界各地の土地の力に対応した芝生の生育を想定するのは面白いですね。上の写真は秋分を迎えたころの新宿御苑の芝生です。9月20日撮影
月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の推移2 | 2024年09月28日 |
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5月から9月まで月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の推移がまとまりました。9月に入りオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りましたが、芝生からの水分蒸発量がやや増えて、オアシスⅡ全体からの水分蒸発量はほぼ横ばいでした。おそらくオアシスⅡ全体からの水分蒸発量は芝生からの水分蒸発量が増えたことで、水や土からの水分蒸発量の減少を補ったようです。
9月の後半に入りようやく東京の気温も下がり始めました。そしてオアシスⅡの芝生も8月の後半から新しい芝が伸び始めました。これから7月に枯れた芝生からの水分蒸発量がどこまで回復するか見守ろうと思います。
今年の9月は気温が高く、雨も豊富だったせいでしょうか御苑の植物たちはまだ豊かな緑を保っています。9月28日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移20 | 2024年09月27日 |
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9月21日から9月27日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、周囲からの水分蒸発量は2.14㍑/㎡・日でした。秋分を過ぎて東京の気温も低くなってきましたが、それにつれてオアシスⅡや容器に入れた水の蒸発量も、周囲の変化に敏感に反応しているようですね。一方で芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日で前回の測定値とあまり変化は見られませんでした。
オアシスⅡの芝生も種をまいて一月が経過しました。7月に芝生が枯れて蒸発量が急に減ったのですが芝生が生えるにつれて芝生からの蒸発量も回復してきました。
西洋芝は気温が25度を下回ると元気になるようです。気温が下がり芝生の成長が高まるにつれてオアシスⅡからの水分蒸発量がどのように変化するのか楽しみです。9月27日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移19 | 2024年09月20日 |
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9月14日から20日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.4㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は3.4㍑/㎡・日で前回の測定に比べて大きく増えました。芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日で少し減りましたが前回と大きな変化はありませんでした。
今回の測定でオアシスⅡやオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が増えたのは気温と湿度の影響が大きいからではないでしょうか?東京はお盆が過ぎて気温が下がり始めたのですが、9月に入り気温や湿度の高い日が続いています。芝生からの水分蒸発量は周囲からの水分蒸発量と比べて気温や湿度の変化からの影響は少ないようです。芝生は独自の水の循環システムを作っているのでしょうね。
オアシスⅡに西洋芝ケンタッキーブルグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスの混合種「年中無休」を蒔いて一月が経過しました。お彼岸が過ぎて西洋芝の育ちやすい環境がヒートアイランド東京のベランダにも訪れます。種を追い蒔きしてみます。9月20日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移18 | 2024年09月13日 |
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9月7日から9月13日までオアシスⅡからの水分蒸発量は3.9㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日で前回の測定よりも若干減りました。芝生からの水分蒸発量はオアシスⅡからの水分蒸発量から周囲からの水分蒸発量を引いた値で表しています。
オアシスⅡからの水分蒸発量のは、オアシスⅡの芝生、土、水からの水分蒸発量の合計です。そしてオアシスⅡの土と水からの水分蒸発量はオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量と同じという想定で計算しています。つまりオアシスⅡの土と水から蒸発した残りが芝生からの水分蒸発量になるという考え方です。これは厳密な芝生からの水分蒸発量ではありませんが、芝生からの水分蒸発量の推移と土や、水からの水分蒸発量の推移を比較することが出来ます。
オアシスⅡの西洋芝も伸びてきました。これから気温や湿度が下がる中で、芝生からの水分蒸発量と、土や水からの水分蒸発量がどのように変化してゆくのか観察を続けます。9月13日撮影
月別のオアシスⅡからの水分蒸発量の変化 | 2024年09月11日 |
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5月から8月までのオアシスⅡからの1日当たりの水分蒸発量を月別にまとめてグラフにしました。このグラフを見ると7月から8月にかけてオアシスⅡ周辺からの水分蒸発量が増えました。そして芝生が枯れたことで芝生からの水分蒸発量が減りました。またオアシスⅡ本体からの水分量はほぼ横ばいでした。その理由はオアシスⅡの土や水からの水分蒸発量が、オアシスⅡ周囲の水分蒸発量と同じように増えたことで、芝生からの水分蒸発量の減少を補ったからだと思います。
オアシスⅡの水分蒸発量に東京の降水量を加えたグラフをご覧ください。オアシスⅡは雨の当たらないベランダに設置して人為的に給水しているので、オアシスⅡから蒸発する水分量は降水量とは関連がありません。
オアシスⅡからの水分蒸発量は降水量よりも下回りながら推移しています。新宿御苑の芝生が元気なのは芝生からの蒸発量が降水量よりも少ないからですね。そして降雨量から蒸発量を引いた水は土中に保水される仕組みです。緑化ブロックも保水しますが厚みが4cmなので保水量が土地の水分よりも少ないので、給水量をコントロールしながら給水を続けます。それでもオアシスⅡで芝生を育てると、天然の降雨量よりも少ない給水量で済みます。
新宿事務所のベランダのオアシスⅡでは新しい芝生が育ち始めました。これからオアシスⅡへの給水量と水分蒸発量がどのように変化してゆくか楽しみです。9月11日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量17 | 2024年09月06日 |
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8月31日から9月6日までのオアシスⅡの水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.14㍑/㎡・日でいずれも前回の測定よりも数値が減りました。そして芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日で前回よりも若干増えました。
雨の当たらないベランダに設置されたオアシスⅡや計量器の周囲からの水分蒸発量が減ったのは、9月に入り東京の気候が変わり始めたことと、雨曇りの日が多かったことが原因だと思います。その中で芝生からの水分蒸発量が増えたのは、お盆を過ぎて種を蒔いた芝生が発芽し始めているのも原因ではないかと思います。
9月の東京の平均降雨量はおよそ7.5㍑/㎡・日です。(理科年表2024版参照)その中で8月31日から9月6日までのオアシスⅡへの平均給水量は3.7㍑/㎡・日です。9月は秋雨前線が発達したり台風の影響などで降雨量が増える月ですが、9月の降雨量の半分の給水量で給水するオアシスⅡで西洋芝がどのように育つのか見守ろうと思います。9月6日撮影
芝生からの水分蒸発量の変化 | 2024年09月03日 |
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オアシスⅡで育てている芝生からの水分蒸発量の変化を観察していると、7月中旬から蒸発量が少なくなってきたことがグラフからわかります。下のグラフをご覧ください。緑色のグラフが芝生からの水分蒸発量の推移です。
芝生からの水分蒸発量が減った原因は7月19日から26日にかけて芝生が枯れ始めたのが原因ですね。下の写真をご覧ください。7月26日撮影
下の写真は芝枯れが始める前の芝生の様子です。芝が少し枯れていることがわかります。7月12日撮影
芝生が枯れた原因はいろいろありますが直射日光が芝生にあたる時間や、気温と給水量が大きな原因ではないかと思います。夏の間オアシスⅡにはおよそ4㍑/㎡・日の水を給水しています。そして7月、8月の東京の降雨量は平均で約5.2㍑/㎡・日です。(理科年表2024年版参照)オアシスⅡ周囲の気温が高くなっていることと、給水量が降雨量を下回っていることが原因の一つかもしれません。下のグラフはオアシスⅡを設置している新宿事務所の室温の変化です。
オアシスⅡを設置しているベランダでは雨は降りませんが、午後になると直射日光が当たる時間帯があります。これから寒冷地で育ちやすい西洋芝を育てるには、夏の間は直射日対策や給水のインターバルを調整することが改めて必要だと思いました。
お盆が過ぎてオアシスⅡに種を蒔き始めましたが、新しい西洋芝が発芽してきました。9月3日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量16 | 2024年08月30日 |
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8月24日から8月30日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は前回の測定値と同じi3.9㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は前回よりも若干増えて1.2㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は雨雲の日が増えたためか少し減って2.7㍑/㎡・日でした。
西洋芝の混合種(ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラス)を蒔いて9日が経ちましたがタネが発芽してきたようです。
これから徐々に気温が下がり芝生の成長が進むにつれて、芝生からの水分蒸発量がどのように変化してゆくか楽しみです。8月30日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量15 | 2024年08月23日 |
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8月17日から8月23日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.9㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.1㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.8㍑/㎡・日でした。今回は芝生からの水分蒸発量が若干増えたようですね。
先のblogでもお話ししましたが、東京はお盆を過ぎて気候が少し変わってきたようなので、夏の間に枯れた芝生の土に西洋芝の種を蒔きました。今回蒔いた種はケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、トールフェスクの混合種です。
これから東京もお彼岸に向けて気候が変わってゆきますが、芝生の種も秋から冬に向けて発芽し元気に育ってもらいたいですね。8月23日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量の推移14 | 2024年08月16日 |
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8月10日から16日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.8㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.9㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は0.9㍑/㎡・日で前回の測定値とほぼ同じでした。
東京は連日30度を超える猛暑日が続いていますが、新宿事務所のベランダに設置されたオアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量はほぼ横ばいで、今が水分蒸発量のピークのようですね。7月から始まったオアシスⅡの芝枯れもほぼ収まったようです。気温が下がり種を蒔き芝生が育つと、芝生からの水分蒸発量がオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量と比べてどのように変化してゆくか楽しみです。
ここにきてオアシスⅡで生き残ったクリーピングベントグラスが再び葉を伸ばし始めたようです。気候が落ち着いてきたら、芝生の種を蒔く予定です。
8月16日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量13 | 2024年08月09日 |
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8月3日から8月9日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.8㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は0.9㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日でした。
今回の測定ではオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量が若干減り、芝生からの水分蒸発量が少し増えたようです。東京は暑い日が続きますが、立秋を過ぎて気候は落ち着いてゆくのでしょうか?
午後になるとオアシスⅡで育てているベントグラスに直射日光が当たる時間があるのですが、ようやく芝枯れも収まったようです。8月のお盆が過ぎて下旬を迎えるころの気候が待ち遠しいですね。
8月9日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量12 | 2024年08月02日 |
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7月27日から8月2日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日、オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は3㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日でした。下のレイアウトをご覧ください。
オアシスⅡからの水分量や周囲からの水分蒸発量は前回の測定値を引き継いで少し上昇しました。そして前回測定値が下がった芝生からの水分蒸発量は前回の測定値とほぼ同じでした。下のグラフをご覧ください。
前回の測定で数値が下がった芝生からの水分蒸発量が横ばいだった原因は、芝枯れが止まったからでしょうか?7月に入り気温と湿度が上昇していく中、オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスの芝枯れが進みました。現在残っている芝生は全体の50%以下でしょうか?下記の写真をご覧ください。
今回はクリーピンググラスを育てているのですが、コンクリートに囲まれた真夏のベランダで、寒冷地で育ちやすい芝生が生き残っているのを見るとうれしくなります。何とか8月のヒートアイランド東京の夏を乗り越えてもらいたいと思います。 8月2日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量11 | 2024年07月26日 |
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7月20日から7月26日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.55㍑/㎡・日で前回の測定とほぼ同じでした。またオアシスⅡの周囲の水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日で前回の測定よりも増えました。そして芝生からの水分蒸発量は0.7㍑/㎡・日で前回よりも減りました。下記のレイアウトとグラフをご覧ください。
芝生からの水分蒸発量が減ったのは、ここにきてベントグラスの枯れむらが増えて芝生の表面積が減ったからかもしれませんね。今の芝生の状態をご覧ください。
オアシスⅡの給水は7日に一度のインターバルで行われているので、水の問題はないのですが、ヒートアイランド東京の気温と湿度がクリーピングベントグラスに試練を与えているようです。今の気候は二十四節気で言うと大暑が過ぎたところです。これから8月上旬の立秋、そして中旬の白露を迎えるころまでが、寒冷地で育ちやすいクリーピングベントグラスにとっては厳しい気候です。何とか残った芝生で夏を乗り越えてもらいたいですね。7月26日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量10 | 2024年07月20日 |
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7月13日から7月19日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日でした。この数値は以前、大田区産業プラザPIOや新宿事務所で測定したオアシス1の年間平均の数値に近い数値です。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.4㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。
今回の測定でも、オアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量の変化とくらべて、芝生からの水分蒸発量の変化は少ないようです。下記のグラフをご覧ください。
オアシスⅡで育てている芝生は西洋芝クリーピングベントグラスです。クリーピングベントグラスは他の西洋芝であるケンタッキーブルーグラスやトールフェスク、ペレニアルライグラスと比べてデリケートな芝生です。ベントグラスは昨年の8月下旬から種から育ててきましたが、これから8月のお盆に向けて、ヒートアイランド東京は厳しい気候の山場を迎えます。
この時期、給水環境の整ったオアシスⅡの上で育っているベントグラスはよく検討していますが、水以外の要因である気温、湿度、そして風の影響がベントグラスに試練を与えているようです。あとひと月、頑張ってもらいたいですね。7月20日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量9 | 2024年07月12日 |
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7月6日から7月12日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は4.35㍑/㎡・日でした。オアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2.85㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。
今回の測定でもオアシスⅡへの給水量や周囲からの水分蒸発量は増えましたが、芝生からの水分蒸発量は少し減りました。生命のある芝生からの水分蒸発量は周囲の気温、湿度、風からの影響で大きく変動することはないようですね。下記のグラフをご覧ください。
ここにきてオアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスに枯れむらが見られるようになりました。寒冷地で育ちやすいベントグラスは、ヒートアイランド東京の夏の気候の中で懸命に生き抜こうとしています。これから来月の中旬までの気候がベントグラスにとって厳しい環境です。
8月のお盆を過ぎると気候も少し変わります。それまでの間、クリーピングベントグラス007の成長を注意深く見守ろうと思います。7月12日撮影
地表からの水の循環 | 2024年07月06日 |
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先のblog「オアシスⅡからの水分蒸発量8」でお話ししたように、地表からの水の循環は、太陽光を浴びた水面や土の表面から水が気化して大気中を上昇して液化して雨となり地表に降る方法と、植物の葉を通して気化した水が水蒸気となり大気中を上昇して雨として地表に降る方法があります。
地表や水面で太陽光を浴びた水は気化し大気中に放出されますが、地中に根が生えた植物は、地中の水を根から吸収して葉の表面で気化して大気中に放出します。根から葉に向けて水が上昇してゆくのは、葉の表面から気化した水の影響で吸引力が働くことは先のblogでもお話ししました。「芝生の吸引力」そして水を気化して吸引力を生み出すのは太陽光エネルギーであることもお話ししました。「芝生から水を蒸発させるエネルギー」オアシスⅡからの芝生の水分蒸発量を観察していると、土や水からの水分蒸発量と、芝生からの水分蒸発量の動きに違いが見られますが、これらのことが影響しているみたいですね。
新宿御苑を歩いていると、木々が根から水を吸い上げて、大気中に水蒸気として放出している様子を実感することが出来ます。7月6日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量8 | 2024年07月05日 |
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6月29日から7月5日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は1.9㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡・日でした。下記のレイアウトをご覧ください。
今回はオアシスⅡからの水分蒸発量、周囲からの水分蒸発量、そして芝生からの水分蒸発量いずれも増加しましたが、芝生からの水分蒸発量は周囲の水や土からの水分蒸発量と比べて増加量が少ないようです。前回のblogでもお話ししましたが、土や水が太陽エネルギーと直接反応して蒸発するのと比べて、芝生から水分が蒸発する仕組みはやや複雑ですね。
芝生は地表で生育するために、雨水を利用して強い太陽光エネルギーから自らの体を守る仕組みを作りました。植物は遠い昔から自然界の水の循環を利用して、自らも体内で水が循環する仕組みを作り上げたのでしょうね。
写真は強い太陽光を浴びながらも、根を通して地中からしっかりと水分を吸い上げて、葉から蒸発させる仕組みを作り成長を続ける御苑の芝生です。7月5日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量7 | 2024年06月28日 |
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6月22日から6月28日までのオアシスⅡへの給水量は3.4㍑/㎡・日、オアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.6㍑/㎡・日でした。前回と比べてオアシスⅡからの水分蒸発量や周囲からの水分蒸発量は減りましたが芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。下記のグラフをご覧ください。
先のblogでもお話ししましたが、土や水からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度に敏感に反応しますが、芝生からの水分蒸発は、葉に当たる太陽光の熱量や周囲の湿度に反応して、葉脈を通して水分が蒸発します。それによって葉脈に吸引力が働き、茎や根から水分を引き上げられる仕組みです。 「オアシスⅡから水が蒸発する仕組み」
先日オアシスⅡで育てているクリーピングベントグラスの芝刈りをしたところ、枯れむらが見られました。クリーピングベントグラスは寒冷地で育ちやすい芝生ですが、あえてヒートアイランド東京のベランダに設置したオアシスⅡで成長を観察しています。これまでの経験では8月のお盆を過ぎたころから、新しいクリーピングベントグラスは成長を開始します。これから2か月、オアシスⅡでクリーピングベントグラスがどこまで育つか見守ろうと思います。6月28日撮影
ヒートアイランドのビオトープ オアシスⅡ | 2024年06月22日 |
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人類学者ブライアン・フェイガンの著書「古代文明と気候大変動」河出文庫を読みました。南米にあるチチカカ湖周辺テイワナクで行われていた盛り土耕による農作物の生産は西暦600年以降に大規模な広がりを見せましたが、1300年ごろに気候変動による干ばつがピークに達した後、耕地は放棄されて行ったようです。テイワナクの盛り土耕地のレイアウトをご覧ください。
私はテイワナクの盛り土耕地をヒントにしてオアシスⅡによるビオトープをイメージしてみました。オアシスⅡでは盛り土耕地の砂層、砂利層をガーデンクリートに置き換えています。下記のレイアウトをご覧ください。
オアシスⅡを使用したビオトープはコンクリートやアスファルトの上に設置することを目的とした薄層緑化システムなので、自然の雨水の循環に加えて給水で水を補う方法をとっています。東京の年間降水量は1598.2mm(4.4mm/日)です。雨の当たらない新宿事務所のベランダに設置されたオアシスⅡからは、およそ3.5~3.8mm/日の水が蒸発しています。そして7日分の水を容器に給水する方法で芝生を育てています。
上の写真は新宿御苑の芝生の広場です。オアシスⅡでの芝生と土からの水分蒸発量から推察すると御苑の芝生の広場からもおよそ3.5~3.8mm/日以上の水が蒸発(output)していると考えられます。東京の年間降雨量(input)が4.4mm/日です。新宿御苑の芝生の広場はinputの降水量がoutputの蒸発量を上回り、残りの水が土中に保水されるようなので、1年を通してスプリンクラーなどによる散水をあまり見かけたことがありません。テイワナクの盛り土による農業は、気候変動によりinputの降雨量がoutputの蒸発量より下回ったことが原因で衰退したのでしょうね。ヒートアイランドのビオトープオアシスⅡでは、給水することで水の循環であるinputとoutputのバランスを保ちます。6月22日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量6 | 2024年06月21日 |
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6月15日から6月21日までのオアシスⅡへの給水量は3.7㍑/㎡・日、水分蒸発量は3.5㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。前回の測定と比べてオアシスⅡからの水分蒸発量とオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は減りましたが、芝生からの水分蒸発量は横ばいでした。
前回のblogでもお話ししましたが、水や土からの水分は周囲の気温や湿度の変化に敏感に反応して蒸発するようですが、芝生は独自のシステムを通して水分を蒸発させるので、土や水からの蒸発と違いが出るようですね。「オアシスⅡからの水分蒸発量5」
今日は夏至です。これからしばらくの間、気温や湿度は上昇します。寒冷地で育ちやすいクリーピングベントグラスが、ヒートアイランド東京の夏を乗り越えるか見守ってゆこうと思います。6月21日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量5 | 2024年06月14日 |
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6月8日から6月14日までのオアシスⅡへの給水量は3.9㍑/㎡・日、水分蒸発量は3.7㍑/㎡・日でした。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量は2㍑/㎡・日、芝生からの水分蒸発量は1.7㍑/㎡・日でした。下のレイアウトをご覧ください。
ここにきて東京の気温は25℃を超える日が続き、それに伴い新宿事務所に設置されたオアシスⅡからの水分蒸発量も増えてきました。しかし芝生からの水分蒸発量は前回の測定とほぼ同じでした。水や土からの水分蒸発と、芝生からの水分蒸発には違いが見られますね。下記のグラフをご覧ください。
生きた芝生からの水分蒸発は、葉からの水分の蒸発に伴い、葉脈に吸引力が働き根から水分を引き上げる仕組みですが、水や土からの水分蒸発と比べて仕組みが複雑のようです。
次回の測定は6月21日を予定していますが、芝生からの水分の蒸発量がどのような動きをするのか楽しみです。6月14日撮影
オアシスⅡの断熱効果 | 2024年06月12日 |
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オアシスⅡはガーデンクリートの緑化基盤に芝生などの植物を育てることが出来ますが、断熱コンクリートとしても効果があります。以前、神奈川県伊勢原市にある工場の屋上をガーデンクリートに芝生を張り、その下の階の天井の温度変化を測定したことがありました。屋上をガーデンクリートと芝生で緑化した建物の天井下と、コンクリートむき出しの建物の天井下の温度比較です。下のグラフをご覧ください。
このグラフを見ると夏の間、コンクリートむき出しの天井下の温度は、朝日が昇ると温度が上昇し、午後になり気温が下がると温度も下がる波動を繰り返しています。それに対して、青いい線で示された緑化された天井下の温度は横ばいです。青いグラフが波動を示している原因は、朝、作業が始まるとクーラーを入れて作業が終わるとクーラーを消すことによる温度変化です。青いグラフが横ばいを示している期間は、夏のお盆休みで室内のクーラーが休止されたことによります。
冬になるとコンクリート下の温度が緑化した芝生下の温度よりも下回ります。上の緑と紫色のグラフをご覧ください。測定期間は1月26日から3月1日です。冬の間は外気温が室内よりも低くなるので、ガーデンクリートと芝生は室内の温度が外に伝わるのを遅くする断熱効果が、コンクリートよりもあることがわかります。オアシスⅡを屋上に設置することで、夏はオアシスⅡに保水された水が気化することで太陽光エネルギーを奪う働きと断熱効果で建物の温度を低く保ちます。そして冬は室内の温度が外気に向かうのを断熱する効果があります。
植物を育てなくても、ガーデンクリートだけで建物の断熱効果は得られます。そしてオアシスⅡへ水を給水するのは夏至から秋分の間だけで十分です。ちなみにコンクリートの熱伝導率は1.6w/mk、ガーデンクリートの熱伝導率は乾燥状態で0.16w/mkでコンクリートの十分の一です。保水されたガーデンクリートの熱伝導率は0.3w/mkです。関連サイト:ガーデンクリートが建物の温度を下げる仕組み
オアシスⅡからの水分蒸発量4 | 2024年06月07日 |
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6月1日から6月7日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.2㍑/㎡・日でした。そして芝生からの水分蒸発量は1.8㍑/㎡で前回の測定値よりも0.8㍑/㎡・日増えました。オアシスⅡの周辺からの水分蒸発量が1.4㍑/㎡と前回の測定値よりも減った中で、芝生からの水分蒸発量が増えた原因は何でしょうか?まずは水の循環のレイアウトをご覧ください。
オアシスⅡからの水分蒸発は芝生、土、そして水の蒸発量から構成されています。土と水からの水分蒸発量は周囲からの水の蒸発量と同じという考えに基づいて計算しています。そして今回の測定で芝生からの水分蒸発量が増えたのは下のグラフからもわかります。
今回の測定で芝生からの水分蒸発量が芝生の周囲の土や水よりも上回ったのは、芝生の表面積が影響しているからではないでしょうか?東京も気温が25度前後に上昇してきました。気温が高くなるにつれて水が蒸発する活動も活発になります。オアシスⅡの芝生の表面積は土や水の表面積と比べて圧倒的に広いので、蒸発しする水分も増えているのでしょうね。
これから東京も梅雨に入り空気中の湿度も高くなるので、湿度の上昇が芝生からの水分の蒸発にどのように影響するのか注意深く観察してゆこうと思います。6月7日撮影
オアシスⅡから水が蒸発する仕組み | 2024年06月06日 |
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オアシスⅡの給水と水の蒸発の仕組みをレイアウトにまとめてみました。そして5月25日から31日までの測定値を1日当たりのデータに置き換えました。下のレイアウトをご覧ください。
オアシスⅡでは1週間分の水を容器に給水します。そして7日後にオアシスⅡの容器から蒸発した水量を計量して、1日分の蒸発量を計算します。7日後にオアシスⅡの容器の水がゼロになっても、オアシスⅡの緑化基盤であるガーデンクリートと土は保水しているので、それを残存保水量としました。残存保水量はガーデンクリートと土の保水率から計算します。
オアシスⅡで芝生を育てると土と水の蒸発量に加えて、芝生の葉から水が蒸発するのが数値で分かります。芝生の葉が蒸発する時に葉脈に吸引力が働き、土やガーデンクリートから水が引っ張られる現象です。その影響で芝生の根の周囲に水が集まってきます。つまり芝生の吸引力や毛細管現象の働きで土やガーデンクリートの保水性が保たれています。オアシスⅡのベントグラスの芝刈りをしました。関連サイト:「芝生の広場オアシスⅡ」6月4日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量3 | 2024年05月31日 |
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5月25日から5月31日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は3.1㍑/㎡・日でした。5月の17日以来、オアシスⅡが直射日光に当たらない場所に移動しましたが、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ると同時にオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量も減っているので直射日光はオアシスⅡの水分蒸発量にあまり影響がないようです。ちなみにオアシスⅡに直射日光が当たるのは一時間弱ぐらいです。そしてオアシスⅡ周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていません。
5月25日から5月31日にかけてオアシスⅡからとオアシス周囲からの水分蒸発量は同じように増えましたが、芝生からの水分蒸発量は前回の測定とほぼ同じで横ばいでした。上のグラフをご覧ください。オアシスⅡや周囲からの水分蒸発量は周囲の気温や湿度、そして風などの影響に敏感に反応しているようですが、芝生からの水分蒸発量を示す緑色のグラフは青や茶色のグラフとは別の動きを示していますね。
測定データ数が少ないので何とも言えませんが、水や土からの蒸発と比べて芝生からの水分蒸発には、葉脈への水の吸引力や根圧など様々な要因が絡み合っているようです。梅雨から夏にかけて芝生からの水分蒸発がどのように変化するのか楽しみです。関連ブログ「芝生の吸引力」5月31日撮影
5月の新宿事務所2 | 2024年05月30日 |
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5月の新宿事務所のベランダではオアシスⅡからの芝生の蒸発量について、いろいろ観察してきました。いくつかのオアシスⅡの試作品ではそれぞれ緑化基盤の品質、給水方法を変えていますが、育てる環境が違うと芝生の成長にも影響が見られるようです。
5月の初めにカスケードブロックで育てているキンギョソウの花が咲きましたが、その後も順調に花を咲かせています。そして相変わらずベゴニアも元気です。
室内の気温も25℃を超えるようになりましたが、小さな手作りフラワーポットのパキラの若葉が伸びてきました。
5月30日撮影
芝生から水を蒸発させるエネルギー | 2024年05月28日 |
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オアシスⅡからは最近、約1㍑/㎡・日の水が蒸発しています。「オアシスⅡからの水分蒸発量2」1gの水を水蒸気にするのに2300ジュール(9614カロリー)のエネルギーが必要です。つまりオアシスⅡから芝生を通して水が蒸発するのに2300kジュール(9614kカロリー)/㎡・日のエネルギーが使用されています。白米の茶碗一杯のエネルギーが約234キロカロリーですからオアシスⅡから水分が1g蒸発するのに、茶碗41杯(9614÷234)/㎡・日のエネルギ-が消費されている計算です。
蒸気機関は水が気体に膨張するエネルギーを利用しますが、芝生は水が蒸発するときの吸引力を利用して葉脈から水を蒸発します。そして芝生から水を蒸発させるエネルギーは太陽からいただきます。芝生は太陽からのエネルギーと、地球からの引力を利用して命を繋ぐplantです。関連ブ5月29日ログ:「芝生の吸引力」写真は土中から水分を吸引して蒸発させる芝生の広場です。5月29日撮影
芝生の吸引力 | 2024年05月27日 |
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先のblogで「植物が生えている場合は、植物の根が降った雨を地中に引きこみ保水します。」とお話ししました。「土地の保水力」今回は土地の保水力を詳しくお話ししたいと思います。新宿事務所のベランダに設置したオアシスⅡからの最近の水分蒸発量は2.6リトル/㎡・日、そして芝生からの水分蒸発量は1.0㍑/㎡・日です。つまり芝生の葉に無数に張り巡らされている葉脈から1平方メートル当たり、1リットルの水が蒸発するということですね。そして水が蒸発した後の葉脈の空隙に根から水が上がってきます。
芝生の水が蒸発することで吸引力が働き根から水が吸い上げられます。このほかに根には周囲の土や水から根圧がかかり、水がが入ってきます。植物が生えている土地の周囲には葉からの蒸発による吸引力と根圧が常に働いています。この力が植物の生えた土地に保水力を生む仕組みですね。写真は自然の力である引力をうまく使いながら水を吸収し蒸発させているオアシスⅡの芝生です。5月27日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量2 | 2024年05月24日 |
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5月18日から5月24日までのオアシスⅡからの水分蒸発量は2.6㍑/㎡・日でした。今回はオアシスⅡを直接日が当たらない場所に移したので前回と比べて蒸発量が減ったようです。
上のグラフを見ますとオアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのに対して、周囲からの水分蒸発量も減りました。周囲からの水分蒸発量を測定している容器の位置は変えていないので、オアシスⅡからの水分蒸発量が減ったのは直射日光の当たらない場所に移したことのほかに、周囲の気温や湿度の変化も影響しているようです。
オアシスⅡからの水分蒸発量が周囲の水分蒸発量より多いのは、芝生からの水分蒸発量が加わっているからですね。オアシスⅡは芝生からの水分蒸発量に見合った水量を給水するために、空隙のある保水性に優れたガーデンクリートを芝生の下に配置しています。5月24日撮影
タンカーにオアシスⅡのせて水を蒸発させると? | 2024年05月22日 |
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VLCCタンカーにオアシスⅡを載せて水を蒸発させる計算をしてみました。VLCCタンカーの長さは300m,巾60mです。タンカーの甲板は長方形ではないので、オアシスⅡが載る甲板面積を長方形の80%の14,400㎡に設定しました。オアシスⅡからの水分蒸発量を新宿事務所で測定した3.6㍑/㎡・日で計算すると、タンカーからの1日当たりの水分蒸発量は51トン、1年あた18,615トンです。ちなみにVLCCとはVery Large Crude Carrierの略語だそうです。
新宿事務所のそばに新宿御苑がありますが御苑の面積は583,000㎡です。これはVLCCタンカー40.5隻の面積に相当します。つまり新宿御苑でオアシスⅡで芝生を育てると1日当たりの水分蒸発量は2065.5トン、1年あたり753,907.5トンの水が蒸発することになります。また東京の降雨量は4.3㍑/㎡・日なので新宿御苑に降る雨は2506.9トン/日、1年あたり915,018.5トンになります。そして0.7㍑/㎡・日(4.3㍑/㎡・日 - 3.6㍑/㎡・日)の水が土に保水されます。つまり441トン/日、16096.5トン/年の水が御苑の土に保水される計算ですね。 上の写真は新宿御苑の芝生の広場てす。5月22日撮影
オアシスⅡからの水分蒸発量1 | 2024年05月18日 |
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これまでオアシスⅡへの給水量の推移について測定してきましたが、これからはオアシスⅡの水分蒸発量をさらに詳しく測定してゆこうと思います。ポイントはオアシスⅡの残存保水量です。オアシスⅡは緑化ブロックと土から構成されています。今までオアシスⅡの水分が蒸発した状態で測定して来ましたが、緑化ブロックや土にはまだ少しの水が保水されています。
今回は緑化ブロックと土の残存保水率を少なく見積もって3%と設定しました。根拠は天然砂利を使ったブミコンの保水率が25%、軽石を使用したガーデンクリートの保水率が30%であることです。ガーデンクリートを使用した緑化ブロックは、空隙の水がなくなっても軽石の細かな空隙に水を保水します。またガーデンクリートは土の性質と似ているので、芝生を支える土の保水率もガーデンクリートと同じにしました。この設定で計算した数値が下記の表とグラフです。
オアシスⅡは土に似た性質のガーデンクリートに、田んぼのように水を張り芝生を育てることを目的に開発した緑化システムです。緑化ブロックの隅々に水が行き渡り、寒冷地で育ちやすい西洋芝ベントグラスは、生えむらや枯れむらなく育っています。これから気温と湿度が高くなる東京のベランダでベントグラスが元気に育つように、オアシスⅡへの給水量と、水分蒸発量のバランスを保ちたいと思います。2週間ぶりに芝刈りをしました。5月18日撮影