断熱・ヒートアイランド対策・遮音パネルとしてのガーデンクリート
夏は断熱・冬は保温 ガーデンクリートDHパネル
DHパネルは断熱性能と保温性能に優れた軽量・保水コンクリートパネルです。
DHパネルのDは断熱、Hは保温を表します。DHパネルの熱伝導率は、保水時0.3W/mK、乾燥時で0.16W/mKです。
コンクリートの熱伝導率は1.6W/mK,ステンレススチールの熱伝導率は16W/mKなのでDHパネルはコンクリートの10倍、ステンレススチールの100倍の断熱性能があります。
またDHパネルは蓄熱しにくい特性がありヒートアイランド対策に最適です。

製品名 ガーデンクリート DHパネル
寸法 30cmx60cmx3cm
重量 6.5kg(保水時)
5kg(乾燥時)
曲げ強度 ガーデンクリート 1.47N/mm2
プラスチックトレー 29N/mm2
圧縮強度 ガーデンクリート 3.22N/mm2
熱伝導率 0.3W/mK(保水時)
0.16W/mK(乾燥時)

ガーデンクリートDHパネルの製品特性
温度測定1
日時 2011/9/1
場所 東京都大田区蒲田 大田区産業プラザPIO 6Fテラス
測定方法 温度ロガーと温度センサーを利用した温度測定
テラス表面から35cm高さの鉄板(33cmx33cmx1mm厚み)の台の上にガーデンクリートHDパネルを敷く。
もう一方の台は鉄板がむき出しの状態で並べる。
温度センサーを鉄板の台の下の面に取り付けて10分ごとの温度を測定する。

温度センサーを鉄板の裏面に取り付ける。



断面図




測定結果
温度測定1 測定結果(PDF)


温度測定2
日時 2011年9月から2012年2月末日まで
場所 神奈川県伊勢原市
ガーデンクリート設置状況 ガーデンクリート3cm+高麗芝とコンクリートむき出しの屋上階下の天井温度測定
測定方法 温度ロガーと温度センサーを利用した温度測定
屋上下コンクリート天井にセンサーを取り付けて10分ごとに温度を測定してロがーに記録する。



断面図




測定結果
温度測定2 測定結果(PDF)


コメント
夏から秋コンクリートにかけて、緑化した階下の天井温度はコンクリート階下の天井温度よりも低く推移しました。(冷房・省エネルギー)
気温が下がり冬になると逆転して、今度はコンクリート階下の天井温度が緑化階下の天井温度よりも低くなりました。(暖房・省エネルギー)
夏の緑化階下温度はコンクリート階下温度よりも低く推移しています。
冬になると、今度はコンクリート階下温度が低く推移しています。上記グラフ参照
夏の緑化した階下の天井温度とコンクリート階下の天井温度の差は最大で8℃、平均で3度で緑化した階下の温度が低く推移しました。
冬の緑化した階下とコンクリート階下の天井温度の差は最大で4℃、平均で2℃でコンクリート階下の温度が低く推移しました。

<平均温度>
 
芝生ガーデンクリート下 26℃ 20℃
コンクリート下 29℃ 18℃

遮音性能
DHパネルと鉄板の遮音性能を測定しました。
騒音測定器で計測した騒音レベルは下記のグラフの通りです。



<騒音データ>
DHパネル下 64dB
鉄板下 88dB
DHパネルと鉄板では平均でおよそ20dBの騒音レベルの差があることがわかります。

結 論
<断熱・保温>
DHパネルを屋上や屋根に敷くことで、夏の間は降り注ぐ太陽エネルギーを建物の内部に伝わりにくいように断熱します。
さらに保水したガーデンクリートの蒸散作用で表面温度をコンクリートや鉄板よりも低く保ちます。
冬になり気温が下がると、今度はガーデンクリートとコンクリートの熱伝導率の違いが保温効果として現れます。
ガーデンクリートの熱伝導率は0.16W/mK(保水無)、0.3W/mK(保水状態)、コンクリートの熱伝導率は1.6W/mK、ステンレススチールの熱伝導率は16.7W/mKです。
熱は高いところから低い所に向けて伝わります。夏の昼間は屋外の気温が室内よりも高いので室内に向けて熱は伝わります。
そして冬になると温度の高い室内から屋外に向けて熱は移動します。
保水されたガーデンクリートDHパネルを建物の屋上や屋根に敷くことで夏は断熱、冬は保温効果が得られます。
ちなみに省エネルギーセンターの資料では、エアコンの温度を1℃上げることで10%の節電になるといわれています。

<ヒートアイランド対策>
DHパネルは蓄熱性能が小さいので、都市のヒートアイランド対策に有効です。

<遮音性>
DHパネルには30%以上の空隙があります。この空隙の働きで鉄板と比べて約20dBほどの騒音レベルを下げます。
尾瀬林業様と共同実施

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