芝生の広場オアシス Ⅱ
経緯

2018年10月から2019年10月にかけて大田区産業プラザPIOのテラスでガーデンクリートを緑化基盤としてその上に西洋芝を植えて、ガーデンクリートに灌水する水量を測定しました。
その灌水量は3.8㍑/㎡・日でした。
2021年4月から2022年4月まで新宿事務所のベランダで植栽装置オアシスで西洋芝を植えてガーデンクリートに灌水する水量を測定しましたがその灌水量は3.7㍑/㎡・日でした。
そして芝生からの水分蒸発量は2.1㍑/㎡・日、芝生を支える土やガーデンクリートからの水分蒸発量は1.5㍑/㎡・日でした。
これらの経験に基づき、貯留槽にガーデンクリートを設置して芝生を育てるシステム「芝生の広場 オアシスⅡ」をご提案いたします。

システム図

芝生の広場 オアシスⅡ 断面図

芝生の広場 オアシスⅡ 断面図

芝生の広場 オアシス 俯瞰図Ⅱ

芝生の広場 オアシスⅡ 断面図
製作工程
1. 高さ5cm、縦横の長さは自由設定のフレーム(金属性、樹脂製)で枠を囲う。
2. フレームを防水シートで覆う。
3. 防水シートの上にガーデンクリートを厚み4cmで施工して貯留槽を作る。(保水量:12㍑/㎡)
4. ガーデンクリートの上に灌水クロスを敷き詰める。
5. 灌水クロスの上に土や砂を薄く敷く。
6. 土や砂の上に芝生の種を蒔く。
7. ガーデンクリートの端に立水栓を設置する。

立水栓は貯留槽の水位が0cmになると水が出て、水位が4cm位になると止まる装置で水量をコントロールする。

試験

貯留槽にガーデンクリートを施工する
貯留槽にガーデンクリートを施工する
灌水クロスを敷き、
薄く土で覆った上に芝生の種を蒔く。
灌水クロスを敷き、薄く土で覆った上に芝生の種を蒔く。
貯留槽に水をためて芝生を育てる。
貯留槽に水をためて芝生を育てる。
フレームのイメージ
フレームのイメージ
優位性
1. フレームの縦横の長さを自由に設定できるので、様々な場所で対応できる。
2. 屋上に設置する場合でも、システムの防水層が屋上の防水層と分離されているので屋上の防水層の張替えが行いやすい。
3. 緑化をしない場合でも貯留槽のガーデンクリートを保水させることで、水が蒸発するときの気化熱の働きで太陽光からの熱を奪いコンクリートに伝わる熱量を減少する。しかも、貯留槽を保水させるのは、夏の間だけでよい。冬の間はガーデンクリートの空隙が、室内の温度がコンクリートから屋上に伝わることを断熱できる。
4. ガーデンクリートを作る軽石は海から陸に漂着したままの軽石を、水洗や篩分けなどの前処理をせず使用できる。
5. 塩分を含んだ軽石でガーデンクリートを作る場合、貯留槽に水を張りガーデンクリートを何度か水洗した後に灌水クロスを敷き芝生を載せると、芝生の成長には良い効果が得られる。

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