ガーデンクリートが建物の温度を下げる仕組み
素材の比重と熱伝導率
ガーデンクリートを使用した屋上緑化の温度測定
素材の比重と熱伝導率の比較表
<表1>
素材
|
比重
kg/m³ |
*熱伝導率
W/mK |
コンクリート |
2300 |
1.6 |
漆喰 |
1300 |
0.7 |
土壁 |
1280 |
0.69 |
芝生(保水) |
1600 |
0.7 |
芝生(乾燥) |
1250 |
0.69 |
水 |
1000 |
0.58 |
木片セメント板 |
1000 |
0.17 |
ガーデンクリート(保水) |
1200 |
0.3 |
ガーデンクリート(乾燥) |
900 |
0.16 |
ALCパネル |
700-500 |
0.17 |
グラスウール |
16-24 |
0.038 |
ポリエチレンフォーム |
20-40 |
0.038 |
空気 |
1.3 |
0.024 |
*熱伝導率(W/mK)は厚さ1mの素材の量端に1度の温度差がある時、その素材1m²を通して1秒間に流れる熱量を表す数値です。
芝生・ガーデンクリートの階下の天井温度が低い理由
保水された芝生・ガーデンクリートにはコンクリートよりも優れた断熱性能と気化冷却性能があります。
保水されたガーデンクリートの比重は約1200kg/m3で水分が300kg/m3含まれます。<図1>参照
コンクリートの熱伝導率は1.6W/mKです。保水されたガーデンクリートの熱伝導率は0.3W/mKでコンクリートの約1/5でコンクリートよりも断熱性能が優れています。<図1>参照
さらにガーデンクリートには断熱材には見られない素晴らしい特徴があります。それは気化冷却の特性です。
保水されたガーデンクリート内の水が気化するときに1g当たり540カロリーの熱をガーデンクリートの表面から奪います。
保水された芝生・ガーデンクリートとむき出しのコンクリートの表面温度では10度ほどの違いが見られます。<図2参照>
気化冷却による表面の温度差10度の違いとコンクリートの1/5の熱伝導率が階下の天井温度を8度ほど下げるのです。<図2>参照
断熱材は熱エネルギーが建物に伝わる時間を遅くすることはできますが熱エネルギーを奪うことはできません。
保水されたガーデンクリートは気化熱の働きで、建物に伝わる熱エネルギーを奪うことが出来るのです。
参考サイト :
ガーデンクリート屋上芝生緑化の温度測定
参考ブログ :
ガーデンクリートと断熱材の違い